根拠に基づく化粧品成分情報で化粧品選びがますます楽しく。
アクセスしていただきありがとうございます。
化粧品成分オンラインは、
- カタカナや英数字のよくわからない成分がどういう成分なのか知っておきたい
- 各化粧品成分にどのような効果・役割があるのかを知りたい
- 化粧品成分によって皮膚刺激や皮膚感作(アレルギー)が起こる可能性がどれくらいあるのか調べたい
という興味、関心をもつ化粧品ユーザーのための化粧品成分情報検索サイトです。
サイト上部に検索ボックスを配置しているので、調べたい成分がある場合は成分名の一部またはすべてを入力すると候補一覧が表示されます。
一方で、成分名からではなく効果からどんな成分があるのか調べたい場合は、以下の「化粧品成分一覧」をクリックしてそれぞれのカテゴリから調べてください。
化粧品を選ぶ上で、化粧品成分の見方がわからなかったり、化粧品の構成について基本的なことを知っておきたい方は「化粧品成分の読み方」をクリックしてお読みください。
また、化粧品成分オンラインを閲覧する上で各成分の効果および安全性情報の解釈は非常に重要なので、誤解を避けるためにも「各化粧品成分の効果または作用の解釈について」「化粧品成分の安全性(皮膚刺激性・アレルギー性)の記載ポリシー」の項目にも目を通しておいてほしいです。
化粧品成分一覧
ベース成分
保湿成分
皮膚の角層を柔軟化する皮膚コンディショニング剤、皮膚の表面に水分を集めて潤す保湿剤、バリア機能を改善することで水分の蒸発を防止し、皮膚の水分を維持する保水剤など皮膚の潤いを保つ成分です。
エモリエント成分
美白成分
抗老化成分
活性酸素または過酸化脂質を抑制する抗酸化作用を有する成分、コラーゲンまたはエラスチンの産生促進能を有する成分、筋肉を弛緩させてシワを改善する成分などシワまたはたるみの改善や皮膚の老化を改善または予防する成分です。
細胞賦活成分
細胞を活性化または古い角質細胞を除去し新しい明るい皮膚の産生を促進する機能を有した成分で、抗老化成分と効果が重複するものもありますが、ターンオーバーの正常化や細胞の活性化が主な効果です。
バリア改善成分
皮膚における角質層のバリア機能の低下を改善する成分で、結果的に水分保持機能も改善するため保湿作用も兼ねますが、主目的は細胞間脂質の増量や接着強化などによるバリア機能の正常化です。
抗酸化成分
抗菌成分
抗炎症成分
皮膚の炎症を様々なアプローチで改善または予防する機能を有した成分です。厚生労働省に承認された医薬部外品の成分もあり、ニキビ、皮膚炎、または過敏症などを有した皮膚向けにも配合されます。
界面活性剤
安定化成分
角質剥離成分
紫外線防御成分
温冷感成分
肌に塗布することで温感や冷感(清涼感)を感じさせる機能を有する成分で、皮膚の熱を感じる温刺激受容体や冷刺激受容体を刺激することで、温感や冷感を感じさせるタイプや実際に発熱したり熱を奪うタイプがあります。
香料
着色剤
その他
はじめての方へ:化粧品成分の読み方【凝縮版】
化粧品の成分表示には当然ながらルールがあり、それは以下の4つになります。
- すべての成分を記載する
- 配合量が多い順番に記載する(∗1)(∗2)
- 配合量が1%以下の成分は、記載順序が自由である
- 香料の成分は複数の成分をまとめて香料と表示してもよい
∗1 着色料は配合量に関係なく末尾に記載する
∗2 医薬部外品は配合量に関係なく強調したい有効成分を先に記載することができる
現在は化粧品において全成分の表示が義務付けられており、製品パッケージまたは製品本体に必ず全成分が記載されているため、使用者は必ず全成分情報を知ることができます(∗3)。
∗3 全成分表示義務は製品に表示してあればいいので、ホームページなど販売媒体には全成分を記載していない場合があります。
成分の配合量に関しては、基本的には1%以上か1%以下かで判断しますが、1%以下の目安としては、
配合量1%以下の可能性が高い成分
植物エキス類、ヒアルロン酸Na類、コラーゲン類、防腐剤、増粘剤、酸化防止剤、キレート剤
これらの成分は1%未満でも十分な効果を発揮するものが多いため、全成分表示の中でこれらの位置が1%以下の目安となります。
また、1%以下の成分の中でも一般的には、植物エキスや有効成分など効果がイメージできるものは前に表示されやすく、防腐剤やキレート剤などイメージの悪い成分は最後のほうに表示される傾向にあります。
3分でわかる化粧品の基本構造
簡単にですが、化粧品の構造を解説しておきます。
化粧品の成分表示一覧には難しい化学的な横文字が並んでいますが、基本的には以下の図のように70%~100%を占めるベース成分を主成分とし、そこに機能性成分(美白、抗老化、抗炎症、抗酸化、細胞賦活、紫外線防御など)、感覚性成分(着色、香り、温感など)および安定化成分(防腐、pH調整、粘度調整、キレートなど)を加えることで構成されています。
ベース成分は水性成分、油性成分、界面活性剤、顔料・粉体のいずれかまたは複数で構成されており、基剤の役割を担います。
代表的な水性ベース成分としては、水、エタノール、水を逃さないように保持する多価アルコール(BG、グリセリン)などがあり、代表的な油性ベース成分は、炭化水素(ワセリン、ミネラルオイル)や植物油脂、ロウ(ホホバ種子油、ミツロウ)などがあります。
界面活性剤は、乳化または洗浄作用を有する成分であり、陰イオン界面活性剤、陽イオン界面活性剤、両性界面活性剤、非イオン界面活性剤の4種類に分類されます。
顔料・粉体は、主にメイクアップ化粧品に基本的な形や使用感などの特性をもたせるために使用されます。
これらのベース成分を基剤とした上で、機能成分で様々な効果・効能を付加し、感覚性成分で五感に訴える機能(香り、色、感触、温感など)を付加するとともに安定化成分で品質および安全性を高めています。
これらの成分の中でも機能成分は一般的に美容成分と呼ばれ、化粧品の代表的な特徴となることが多く、美白、抗老化(抗酸化、抗シワ、抗たるみ)、細胞賦活(ターンオーバー促進、DNA損傷修復)など皮膚への様々な効果が期待されます。
一方で安定化成分は、防腐剤やキレート剤など安全性や品質を高めるのために配合される成分でありながら、同時に使用への不安を感じさせる成分でもあり、最も正確な情報を知ることが望まれる成分であるといえます。
また感覚性成分は、主に視覚、嗅覚、温度感覚など感覚に訴える成分を指しますが、最近の研究では香り、色、使用感などの使い心地が心理に及ぼす影響が決して少なくないことが明らかにされてきており、今後ますます重要になってくると考えられます。
化粧品成分のほとんどはこれらのどれかに属しているので、この7つの分類を意識すると理解しやすいです。
各化粧品成分の効果・作用の解釈について
化粧品成分オンラインでは、各成分の研究結果を著作権の範囲内でエビデンスとして利用し、可能な限り正確にユーザーに伝えることを心がけています。
ただし、閲覧・利用する上で知っておいてほしいのは、研究によって得られた成分効果はその研究条件における成分効果であり、必ずしも化粧品で同様の濃度が配合されているとは限らず、それゆえ同等の効果が得られるとは限らないということです。
製品においては技術の関係もあり、濃度は非公開であることが多く、十分な効果が得られる濃度が配合されているかどうかはメーカーの経営方針および各製品のコンセプト設計に委ねられています。
また近年は化粧品の機能・効能に期待が集まっていますが、化粧品は基本的に連用によって皮膚の健常性を維持するものであることも心に止めておいてほしいと思います。
安全性(皮膚刺激性・眼刺激性・アレルギー性)の記載ポリシー
化粧品成分オンラインでは、各成分ごとに皮膚刺激性・眼刺激性・アレルギー(皮膚感作性)について化粧品使用者が参考にしていただけるように、公的機関が公開している安全性報告書、各化粧品原料メーカー、病院、クリニック、医大研究室による安全性に関する論文、日本および世界の安全性データなどのエビデンス情報をできるだけ正確にわかりやすく記載することを心がけています。
また、皮膚刺激性またはアレルギーのイメージが定着している成分(∗4)に関しては、そのイメージの根拠となるニュースや情報も合わせて掲載するようにし、危険性に確度の高い科学的根拠があるかどうかを可能な限り明らかにした上で、正確な情報を記載するよう心がけています。
∗4 たとえば、旧表示指定成分や合成石油成分、合成ポリマー、パラベンなどの防腐剤、界面活性剤などです。
化粧品成分の安全性の情報について注意してほしいのは、大前提として肌には個人差があり、一般的に皮膚刺激やアレルギーが起こりにくく安全性の高い成分であっても人によっては皮膚刺激やアレルギ-が起こる可能性があり、一方で食品でいうならそばや卵のように、一定数のアレルギーが報告された成分であっても影響がでない人にとっては安全に使用できるということです。
これは、最終的な安全性を結論付けるための皮膚刺激性試験や皮膚感作性試験(アレルギー性試験)でも同様で、たとえば50人の被検者に調査成分1.0%含む水溶液を適用し、47人に皮膚刺激や皮膚感作がなく、3人に僅かな紅斑や腫れおよびかゆみなどが観察された場合(その後の観察で消えていった場合なども含む)は、それが臨床的に有意な皮膚反応でないと研究者または専門医に判断された場合、または有意であっても人数が極端に少ない場合は総合的に安全性に問題がないと結論付けられ、化粧品原料として使用されます。
そのため、化粧品成分オンラインで安全性に問題がないと結論づけている成分であっても、体調や体質、皮膚状態によっては皮膚刺激や接触性皮膚炎などが起こる可能性があることを知っておいてください。
- 金属や食品などにアレルギーのある方
- 皮膚炎や炎症(肌荒れ)の起こりやすい方
- 今まで化粧品や医薬品などで肌トラブルが起こったことがある方
など、皮膚がアレルギーや刺激に弱いと感じている方は、一般的に安全性が高い成分であっても初めて塗布する製品はいきなり顔につけるのではなく、二の腕などに塗布して48時間ほど放置して皮膚に赤み、かぶれ、ほてり、発疹などの異常がないか確認してから使用することをおすすめします。
化粧品で皮膚に異常を感じた方は、その化粧品を避けるだけでも構いませんが、どの成分で刺激やアレルギーが起こったのか特定するために、皮膚科やアレルギー科、またはアレルギー専門のクリニックなどで皮膚パッチテストを行って原因を明らかにしておくと化粧品選びが確かなものになると思います。
パッチテストとは、アレルギーが多い代表的な成分を染み込ませたシールを10個ほど背中に48時間ほど貼っておき、剥がしたときに赤くなっているものがアレルギー反応があるとわかるテストです。
情報の正確性にはとくに気を遣っていますが、正確性に欠けた情報があればお問い合わせよりご連絡いただけると幸いです。
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