皮膚コンディショニング成分(未分類)の解説と成分一覧
皮膚コンディショニング成分(未分類)の定義
皮膚コンディショニングとは乾燥や損傷を受けた皮膚をきれいにする効果全般を指し、化粧品分野において皮膚コンディショニング成分とは、
成分の種類 | 成分の定義 |
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保湿:ヒューメクタント (humectant) | 角層の水分量を増加させ皮膚を柔軟化するために用いられる親水性の吸湿性物質あるいは成分 |
保湿:エモリエント (emollient) | 高い閉塞性により皮膚からの水分蒸発を抑え、その結果として皮膚に柔軟性や滑らかさを付与するために用いられる疎水性の脂質成分 |
皮膚コンディショニング(未分類) | 皮膚に機能的効果をもたらすために用いられる物質あるいは成分 |
これら3種類に分類されています(∗1)[1][2][3][4]。
∗1 ヒツジの皮脂分泌物であるラノリンなどは、エモリエント成分でありながら高い抱水性を有している特徴をもっており、このようにエモリエント成分でありながら皮膚上層の水分量を増加させる保湿性を兼ね備えた成分は「抱水性エモリエント成分」とし、エモリエント成分の一種に分類しています。
皮膚コンディショニング成分(未分類)の種類
「皮膚コンディショニング(未分類)」は、皮膚に機能的な効果をもたらすことを目的に配合される成分全般を指しますが、機能的な効果とは主に、
皮膚コンディショニング(未分類)の種類 |
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バリア機能修復作用、抗炎症作用、抗アレルギー作用抗酸化作用、細胞賦活作用、美白作用、抗老化作用 など |
などをはじめ様々なものがあり、また実際の分類をみていると保湿目的で用いられている成分も「皮膚コンディショニング(未分類)」に分類されていることがあり、基本的には保湿も含む機能的な効果をもたらす成分全般を指していると考えられます。
ただし、化粧品では配合濃度の表示義務がなく、また薬機法で認められていない効能効果は訴求できないため、実際の製品においてはこれらの機能を有する成分であっても単に「皮膚コンディショニング成分」または「コンディショニング成分」と包括表示されます。
"化粧品成分オンライン"では、試験データなどで根拠が認められている機能性成分については各機能性カテゴリに分類していますが、更新時点で根拠が明らかになっていないものやみつけられていないものについては「皮膚コンディショニング成分(未分類)」に分類し、根拠が明らかになりしだいまたはみつかりしだいカテゴリを変更しています。
参考文献
- ⌃日本化粧品工業連合会(2013)「皮膚コンディショニング剤(未分類)」日本化粧品成分表示名称事典 第3版付録,692-715.
- ⌃日本化粧品工業連合会(2013)「エモリエント剤」日本化粧品成分表示名称事典 第3版付録,620-628.
- ⌃日本化粧品工業連合会(2013)「保湿・湿潤剤」日本化粧品成分表示名称事典 第3版付録,743-746. li id="ref-list-4">⌃平尾 哲二(2006)「乾燥と保湿のメカニズム」アンチ・エイジングシリーズ No.2 皮膚の抗老化最前線,62-75.
皮膚コンディショニング(未分類)成分一覧
化粧品表示名 医薬部外品表示名 | ビオチン |
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配合目的 | 肌荒れ改善作用 など |
化学式 | ![]() |
レポート | → 基本情報・配合目的・安全性ページ |