ロウの解説と化粧品に使用されるロウ一覧

1. ロウの解説

ロウとは、自然界における動植物体から得られる、化学構造的に高級脂肪酸高級アルコールからなるエステルであり、一般に常温で固体ですが、一部には液体のもの(液体ロウ)も存在します[1a][2]

植物油脂炭化水素の中には、常温で固体のものもあり(∗1)、これらも一般にロウとよばれていますが、化学構造的にロウとは異なることから、ここでは除外しています。

∗1 油脂であればモクロウ、炭化水素であればセレシンパラフィンワックスなどがあります。

2. 構造と特性

ロウは、高級脂肪酸と高級アルコールのエステルを主成分とし、そのほか炭化水素、遊離の高級アルコールや高級脂肪酸、樹脂などを含有しています[3a]

エステルを構成する脂肪酸は、炭素数16-34(C16-34、とくに炭素数20以上の脂肪酸を主体とするものが多く、炭素数12-22(C12-22の範囲で構成されている植物油脂と比較して、単総数の大きい脂肪酸で構成され、高級アルコールも同じく炭素数20-34(C20-34と炭素数の大きいアルコールから構成されており、これらの構成成分が植物油脂では得られない高融点(∗2)や粘性の強さを示します[1b][3b]

∗2 融点とは固体が液体になりはじめる温度のことであり、一般に融点が高いほど硬い固体となります。

3. 化粧品としての配合目的

化粧品に配合される場合は、

  • 固化剤として製品の耐温安定性の向上
  • 光沢付与
  • 硬度調整による感触改良
  • 液状油の融点を高め皮膚に対する摩擦効果を改善
  • 疎水性皮膜によるメイクアップ効果の向上
  • エモリエント効果(ホホバ種子油およびラノリン)
  • スクラブ効果

これらのいずれかまたは複数の目的で様々な製品に汎用されています。

詳細は各レポートページを参照してください。

4. 参考文献

  1. ab広田 博(1997)「ロウ類」化粧品用油脂の科学,37-54.
  2. 田村 健夫・廣田 博(2001)「ロウ類」香粧品科学 理論と実際 第4版,100-107.
  3. ab日光ケミカルズ株式会社(2016)「ロウ類」パーソナルケアハンドブックⅠ,20-24.

5. ロウ一覧

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化粧品表示名称
医薬部外品表示名称
カルナウバロウ
配合目的 耐温性向上による安定化、光沢付与、硬度調整による感触改良、研磨・スクラブ、物理的脱毛 など
抽出元イメージ カルナウバロウ
レポート → 基本情報・配合目的・安全性の詳細ページ
化粧品表示名称
医薬部外品表示名称
キャンデリラロウ
配合目的 耐温性向上による安定化、光沢付与 など
抽出元イメージ キャンデリラロウ
レポート → 基本情報・配合目的・安全性の詳細ページ
医薬部外品表示名称 吸着精製ラノリン
配合目的 抱水性エモリエント、光沢付与、乳化安定化 など
取得元イメージ 吸着精製ラノリン
レポート → 基本情報・配合目的・安全性の詳細ページ
化粧品表示名称
医薬部外品表示名称
コメヌカロウ
配合目的 耐温性向上による安定化、光沢付与、硬度調整による感触改良、研磨・スクラブ など
抽出元イメージ コメヌカロウ
レポート → 基本情報・配合目的・安全性の詳細ページ
医薬部外品表示名称 サラシミツロウ
配合目的 粘着性および可撓性による感触改良、物理的脱毛 など
取得元イメージ サラシミツロウ
レポート → 基本情報・配合目的・安全性の詳細ページ
医薬部外品表示名称 水素添加ホホバ油
配合目的 非水系増粘、硬度調整による感触改良、研磨・スクラブ など
化学式  
レポート → 基本情報・配合目的・安全性の詳細ページ
化粧品表示名称 水添ホホバ油
配合目的 非水系増粘、硬度調整による感触改良、研磨・スクラブ など
化学式  
レポート → 基本情報・配合目的・安全性の詳細ページ
化粧品表示名称 ホホバ種子油
配合目的 油性基剤、エモリエント、溶剤 など
抽出元イメージ ホホバ種子油
レポート → 基本情報・配合目的・安全性の詳細ページ
医薬部外品表示名称 ホホバ油
配合目的 油性基剤、エモリエント、溶剤 など
抽出元イメージ ホホバ油
レポート → 基本情報・配合目的・安全性の詳細ページ
化粧品表示名称
医薬部外品表示名称
ミツロウ
配合目的 粘着性および可撓性による感触改良、物理的脱毛 など
取得元イメージ ミツロウ
レポート → 基本情報・配合目的・安全性の詳細ページ
化粧品表示名称
医薬部外品表示名称
ラノリン
配合目的 抱水性エモリエント、光沢付与、乳化安定化 など
取得元イメージ ラノリン
レポート → 基本情報・配合目的・安全性の詳細ページ

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