表面改質剤の解説と成分一覧
表面改質剤の定義
表面改質剤とは、粉体に親水性または疎水性を付与するために粉体表面に対して用いられる成分のことをいいます[1]。
表面改質剤の配合目的
粉体の表面を処理する目的は、
- 粉体を配合するにあたっての問題点を改良
- 粉体に新しい機能を付与
これらの2点にあり、実際には、
- 無機粉体の分散性の向上(安定性および機能性向上)
- 油性成分の酸化や活性成分の変色の要因となる光触媒活性の封鎖(安定性向上)
- 潤滑性、展延性または流動性の付与(感触改良)
- 付着性の付与(化粧つきの改良)
- 撥水性または撥油性(∗1)の付与(化粧くずれ抑制)
∗1 撥水性とは水分をはじく特性のことであり、撥油性とは油分をはじく特性のことです。
たとえば、日焼け止め製品などに微粒子無機粉体である酸化チタンなどを配合するためには、配合する基剤(分散媒)との親和性を向上させて分散状態を改善する必要や光触媒を封鎖する必要があり、そのために粉体に表面処理を施す技術を用いるのが一般的です[4]。
参考文献
- ⌃日本化粧品工業連合会(2013)「表面改質剤」日本化粧品成分表示名称事典 第3版付録,723.
- ⌃福井 寛(1993)「顔料の触媒活性と表面修飾」日本化粧品技術者会誌(27)(1),3-10. DOI:10.5107/sccj.27.3.
- ⌃田中 巧(2006)「化粧料用粉体の表面処理技術とその応用に関する総説」色材協会誌(79)(2),67-74. DOI:10.4011/shikizai1937.79.67.
- ⌃日光ケミカルズ株式会社(2006)「粉体の表面処理技術」新化粧品原料ハンドブックⅡ,626.
表面改質剤一覧
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- 無水ケイ酸
- ベアリング効果およびチキソトロピー性による感触改良・粉体基剤、光散乱によるソフトフォーカス効果、遊色効果、表面処理、スクラブ、ウロキナーゼ吸着による抗炎症作用目的で化粧品に配合される成分、無水ケイ酸の効果や安全性について解説します。
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- メチルハイドロジェンポリシロキサン
- 粉体の表面改質目的で化粧品に配合される成分、メチルハイドロジェンポリシロキサンの効果や安全性について解説します。
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- メチルポリシロキサン
- 油性基剤、なめらかさおよびツヤ向上によるヘアコンディショニング作用、溶剤、紫外線散乱剤の表面改質目的で化粧品に配合される成分、メチルポリシロキサンの効果や安全性について解説します。
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- 感触改良、親水性粉体の表面処理目的で化粧品に配合される成分、ラウロイルリシンの効果や安全性について解説します。
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