刺激緩和成分の解説と成分一覧

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刺激緩和成分

刺激緩和成分の定義

刺激緩和成分とは、皮膚に対する成分の刺激性自体を緩和する作用を有する成分のことをいいます。

刺激緩和成分の配合目的

化粧品成分は安全性が最重要視されるため、皮膚刺激自体を目的(∗1)として設計されたものを除いて、皮膚に対する刺激性がほとんどないことが確認された濃度範囲で用いられますが、バリア機能が低下している場合(∗2)は、一般にほとんど皮膚刺激を引き起こさない成分でも皮膚刺激を引き起こすことがあり、皮膚に対する刺激緩和としてはバリア機能の修復が本質的であることから、バリア機能修復成分などを使用して皮膚バリア機能を正常に戻すアプローチが用いられます[1]

∗1 例えばトウガラシ果実エキスなど皮膚刺激を与えて血行を促進する成分や二酸化炭素炭酸水素Naなどパチパチした皮膚刺激感そのものを楽しみつつ血行を促進する成分などがあります。

∗2 アトピー性皮膚炎や肌荒れなど目に見えてバリア機能が低下している場合だけでなく、同じ個人においても環境変化、精神的ストレス、ホルモンバランスの変化、体調不良などで一時的にバリア機能が低下し、皮膚が過敏になることがあるため、誰にでも皮膚刺激が起こる可能性があります。

一方で、刺激緩和成分は成分がもつ効果を目的に設計に組み込みたいものの、その成分の刺激性に懸念がある場合に、その成分が有する皮膚に対する刺激性自体を緩和する目的で使用されます。

代表的な刺激緩和成分の配合目的として、洗浄性を有する陰イオン性界面活性剤の刺激を緩和する成分などがあります。

参考文献

  1. 日光ケミカルズ株式会社(2016)「刺激緩和・抗炎症剤」パーソナルケアハンドブックⅠ,599-601.

刺激緩和成分一覧

アラントイン
アラントイン
刺激緩和 細胞賦活
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グリチルリチン酸2K
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グリチルリチン酸ジカリウム
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抗炎症 抗アレルギー 刺激緩和
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大豆リン脂質
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ビサボロール
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卵黄レシチン
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乳化 効果促進成分 保湿 刺激緩和 ヘアコンディショニング
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レシチン
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乳化 効果促進成分 保湿 刺激緩和 ヘアコンディショニング
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