リノレン酸とは…成分効果と毒性を解説

美白成分 エモリエント成分
リノレン酸
[化粧品成分表示名称]
・リノレン酸

カニナバラ果実油(ローズヒップ油)アマニ油などにトリグリセリドとして多く存在する不飽和脂肪酸です。

必須脂肪酸のひとつですが、不飽和脂肪酸のため酸化しやすい性質を有しており、酸化しにくくした誘導体として使用するか単体で使用する場合は酸化防止剤と一緒に使用されます。

化粧品としての作用は、角質細胞間脂質の主成分であるセラミドの構成成分であり、角層から水分が蒸発することを防ぎ肌を柔軟にするエモリエント効果、色素沈着の淡色化(シミを薄くする)作用と皮膚のターンオーバーを促進する作用が認められていますが、リノール酸と比較した場合、メラニン抑制作用は大きいが、ターンオーバー促進作用は小さい(文献1:1994)

リノレン酸は、α-リノレン酸とγ-リノレン酸の2種類があり、セラミドの構成成分であり、エモリエント効果およびメラニン抑制などの美白効果が認められるのはα-リノレン酸で、γ-リノレン酸は体内の免疫成分であるプロスタグランジンの基になるとされており、免疫効果が期待されています。

このようにそれぞれ効果が違いますが、化粧品に配合される場合の成分表示には「リノレン酸」としか記載されないため、製品の特徴や製品販売ページから推測する必要があります。

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リノレン酸の安全性(毒性・刺激性・アレルギー)について

リノレン酸の現時点での安全性は、化粧品での配合量において、皮膚刺激性はほとんどなく、眼刺激性はデータ不足のため詳細不明ですが、皮膚感作(アレルギー)の報告もないため、安全性の高い成分であると考えられます。

以下は、この結論にいたった根拠です。

皮膚刺激性および皮膚感作性(アレルギー性)について

試験データや安全データはみあたりませんが、リノレン酸を主成分のひとつとして35%以上含むカニナバラ果実油および25%前後含むアマニ油の安全データでは皮膚刺激性および皮膚感作性なしと報告されている(文献2:2011)ため、皮膚刺激性および皮膚感作性(アレルギー性)はほとんどないと考えられます。

眼刺激性について

試験データおよび安全データがみあたらないため、データ不足により詳細は不明です。

化粧品毒性判定事典による毒性判定について

化粧品成分名 判定
リノレン酸 毒性なし

参考までに化粧品毒性判定事典によると、リノレン酸は毒性なし(∗1)となっており、安全性に問題はないと考えられます。

∗1 毒性判定事典の毒性レベルは「毒性なし」「△」「■」「■■」となっており、△は2~3個で■1個に換算し、■が多いほど毒性が強いという目安になり、製品の毒性成分の合計が■4つ以上なら使用不可と判断されます。

∗∗∗

リノレン酸は美白成分、エモリエント成分にカテゴライズされています。

それぞれの成分一覧は以下からお読みください。

参考:美白成分  エモリエント成分

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文献一覧:

  1. 東 清史(1994)第9回日本色素細胞学会年次学術大会抄録集,p51.
  2. “Cosmetic Ingredient Review”(2011)「Plant-Derived Fatty Acid Oils as Used in Cosmetics」, <https://online.personalcarecouncil.org/ctfa-static/online/lists/cir-pdfs/FR577.pdf> 2018年4月12日アクセス.

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