プラセンタエキスとは…成分効果と副作用を解説

美白成分 保湿成分
プラセンタエキス
[化粧品成分表示名称]
・プラセンタエキス

[医薬部外品表示名称]
・プラセンタエキス(1)

豚、馬、羊の胎盤から精製水で抽出した淡黄色~黄褐色のエキスです。

美容に関する効果は多くの報告がありますが、保湿効果、皮膚の血行促進効果、新陳代謝作用、メラニン排出作用、肝斑改善効果、色素沈着防止効果など保湿、美白およびターンオーバーの正常化に関する効果が主になります。

美白効果に関しては、具体的にはシミ抑制作用とシミ排出作用を有しており、その点で厚生労働省が認可している有効成分のため化粧品に配合されると医薬部外品扱いとなります。

成分は大きく分けると、ビタミン類、アミノ酸類、ミネラル類が多いですが、具体的には、

  • ビタミン類:チアミン、リボフラビン、ピリドキシン、パントテン酸
  • アミノ酸類:アルギニン、シスチン、グルタミン酸、セリン
  • ミネラル類:カルシウム、ナトリウム、カリウム
  • その他:コレステロール、酵素(アルカリ性フォスファターゼ)、デオキシリボ核酸

などが含まれています。

以前はプラセンタエキスは牛から抽出していましたが、狂牛病問題以降は豚プラセンタが主流となっており、効果という点では、牛も豚も遜色ないというデータが公開されています。

また、ヒト由来でもブタ由来でも含有量の違いはありますが、含まれている成分にはほとんど違いはありません。

他にも植物であれば胚芽、魚であれば卵巣膜からプラセンタによく似た成分を抽出することができ、それぞれ植物性プラセンタ、海洋性プラセンタとして化粧品に配合されています。

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プラセンタエキスの最新研究結果

情報公開日:2017年6月8日

株式会社協和と東京医科歯科大学の服部教授とのプラセンタの美白効果に係る有効成分についての共同研究により、メラニンが集まって黒くなるのを、プラセンタに含まれる特定のジペプチドが阻害する新たな美白作用があることが発見されました(文献2:2017)

美白効果というとチロシナーゼ活性を抑制するメカニズムが知られていますが、メラニンの前駆体であるDHICA(5,6-ジヒドロキシインドール-2-カルボン酸)からメラニンがつくられる過程で黒化を促進することは解明されていませんでした。

今回の研究では、DHICAが集まって黒くなる度合いを測定する方法を見つけ、プラセンタエキスに含まれる特定のジペプチドが、黒化を阻害する作用があることが確認されました。

具体的には、メラニン前駆体である無色のDHICAを24時間放置すると黒くなりますが、以下の図のように、

ジペプチドの黒化抑制作用の比較

コントロール(ジペプチド無添加)とX(2mMジペプチド)を比較すると、ジペプチドを添加したほうは黒化が抑えられており、数字でも同じような結果が示されました。

∗∗∗

情報公開日:2017年10月24日

東京工科大学応用生物学部の研究グループによると、プラセンタエキスにはFGF(線維芽細胞増殖因子)活性を発揮する物質が含まれており、さらにこの活性物質は、高分子量と低分子量の両方の分子量範囲に含まれていることが明らかになりました(文献3:2017)

組換えタンパク質として生産されている天然型FGF医薬品は、皮膚潰瘍や粘膜炎の治療、再生医療や美容皮膚科などの分野でその有効性が実証されており、化粧品原料としてのプラセンタエキスの有効性の一部はFGF活性によるものであることがこの研究を通じて示唆されました。

プラセンタエキスの安全性(刺激性・アレルギー)について

プラセンタエキスの現時点での安全性は、厚生労働省が医薬部外品として認可してる成分であり、皮膚刺激性はほとんどなく、眼刺激性はデータ不足により詳細不明ですが、アレルギーの原因となるような成分やホルモンは除去していることから皮膚感作(アレルギー)が起こる可能性もほとんどないため、安全性の高い成分であると考えられます。

以下は、この結論にいたった根拠です。

安全性を調査するために、国内外を問わず信頼性が高いと思われる安全性データシート(∗1)やレポートを参照していますが、2000年以前のものは動物由来プラセンタにウシ由来のものが含まれている可能性が高いため、2000年以前のデータは掲載していません。

∗1 安全性データシートとは、化粧品製造会社や化粧品販売会社のために提供されている成分の安全性データが記載されているシートで、一般消費者向けの資料ではありませんが、安全性を考える上で重要なエビデンスのひとつとなるため、一部引用させていただいています。

皮膚刺激性および皮膚感作性(アレルギー性)について

スノーデン株式会社のプラセンタエキスの安全性(文献1:2015)によると、

  • [ヒト試験] 馬由来および豚由来の化粧品用プラセンタエキスの皮膚一次刺激性試験および連続皮膚刺激性試験を行ったところ、どちらのプラセンタエキスも皮膚反応はなく陰性であった
  • [ヒト試験] 馬由来および豚由来の化粧品用プラセンタエキスの皮膚感作性をパッチテストを用いて評価したところ、陰性であった

と記載されています。

プラセンタエキス開発大手のスノーデン株式会社の安全性試験で皮膚刺激性および皮膚感作性が陰性であるため、皮膚刺激性や皮膚感作性(アレルギー性)はほとんどないと考えられます。

眼刺激性について

試験結果や安全性データがみあたらないため、データ不足により詳細は不明です。

化粧品毒性判定事典による毒性判定について

化粧品成分名 判定
プラセンタエキス

参考までに化粧品毒性判定事典によると、プラセンタエキスは△(∗1)となっており、毒性に関しては心配する必要はありません。

∗1 毒性判定事典の毒性レベルは「毒性なし」「△」「■」「■■」となっており、△は2~3個で■1個に換算し、■が多いほど毒性が強いという目安になり、製品の毒性成分の合計が■4つ以上なら使用不可と判断されます。

∗∗∗

プラセンタエキスは美白成分と保湿成分にカテゴライズされています。

それぞれの成分一覧は以下からお読みください。

参考:美白成分一覧 保湿成分一覧

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文献一覧:

  1. スノーデン株式会社(2015)「スノーデン プラセンタエキスの安全性」, <http://www.snowden.co.jp//safety/placenta.html> 2017年12月11日アクセス.
  2. 株式会社協和(2017)「プラセンタエキスの美白有効成分を新発見 ジペプチドがメラニンの黒化を抑制」, <http://www.kyowa-group.co.jp/wp-content/uploads/20170608.pdf> 2017年8月21日アクセス.
  3. 東京工科大学(2017)「化粧品原料プラセンタエキスの新たな活性成分を発見 メカニズム解明や機能性化粧品の創成に期待」, <http://www.teu.ac.jp/press/2017.html?id=219> 2017年12月11日アクセス.

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