キウイエキスとは…成分効果と毒性を解説

美白成分 保湿成分
キウイエキス
[化粧品成分表示名称]
・キウイエキス

[医薬部外品表示名称]
・キウイエキス

マタタビ科植物キウイフルーツ(学名:Actinidia Chinensis 英名:Chinese gooseberry)の果実からで抽出して得られるエキスです。

キウイエキスの成分組成は、抽出方法や天然成分のため国や地域および時期によって変化がありますが、主に、

  • ビタミンC
  • 有機酸
  • タンニン
  • タンパク質分解酵素:アクチニジン

などで構成されています(文献1:2006;文献2:2015)

キウイフルーツは別名オニマタタビまたはシナサルナシ(支那猿梨)と呼ばれています。

中国原産で20世紀に入ってからニュージーランドで優れた品種がつくられ、日本に輸入されました。

成分としては、ビタミンC、タンパク質、アミノ酸、糖類、タンニン、有機酸を含んでいます。

化粧品に配合される場合は、

これらの目的で、スキンケア化粧品、ボディケア製品、洗顔料、洗浄製品、シート&マスク製品などに使用されます(文献1:2006)

基底細胞メラニン排出促進による色素沈着抑制作用

基底細胞メラニン排出促進による色素沈着抑制作用に関しては、まず前提知識として紫外線によるメラニン合成・排出のメカニズムを解説します。

以下のメラニン合成の構造図およびメラニン輸送図をみてもらうとわかりやすいと思うのですが、

紫外線におけるメラニン生合成までのプロセス

紫外線を浴びるとまず最初に活性酸素が発生し、様々な情報伝達物質(メラノサイト活性化因子)をメラノサイトで発現するレセプター(受容体)に届けることで、メラノサイト内でメラニンの生合成がはじまり、ユウメラニン(黒化メラニン)へと合成されます。

メラノサイト内でのメラニン生合成は、まずアミノ酸であるチロシンに活性酵素であるチロシナーゼが結合することでドーパ、ドーパキノンへと変化し、最終的に黒化メラニンが合成されます。

黒化メラニンは、以下のメラニンの輸送の仕組み図のように、

メラニン輸送の仕組み

メラノソームに貯蔵されてメラノサイトの触手であるデンドライトを通り、通常であればメラニンとしてケラチノサイトに放出されてターンオーバーによって角層から排出されます。

しかし、過剰な紫外線や炎症により過度にメラニンが産生されると、メラニンの一部がターンオーバーにのって角層から放出されずに、以下の基底細胞図のように、

過剰な紫外線や炎症によりメラニンが基底細胞に滞留

本来であればメラニンを取り込まない表皮基底層の基底細胞にもメラニンが受け渡され、メラニンを取り込んだ基底細胞は分裂能力が低下し、角化によって排出されることなく長期にわたってメラニンを蓄積・滞留させてしまうことが明らかになっており、シミの原因のひとつにこのこの滞留メラニンが関係することが報告されています(文献3:2014)

2014年に一丸ファルコスによって報告されたキウイエキスのメラニン含有表皮分裂促進作用検証によると、

キウイエキスがメラニンを取り込んだ表皮基底細胞の分裂に与える影響を検討した。

ヒト正常表皮角化細胞の培地にメラニン顆粒を添加し、細胞にメラニンを貪食させた後、培地を交換し、培地中に残ったメラニン顆粒除去後にキウイエキスを1%または2%添加し、48時間培養したところ、以下のグラフのように、

キウイエキスのメラニン含有表皮細胞分裂促進作用

キウイエキス無添加と比べて有意に細胞分裂が亢進しているのが確認された。

この結果からキウイエキスにはメラニンを取り込んで分裂能力が低下してしまった表皮細胞の分裂を促進し、色素沈着を抑制する効果が期待される。

このような検証結果が明らかにされており(文献3:2014)、キウイエキスに基底細胞メラニン排出促進による色素沈着抑制作用が認められています。

ただし、試験はin vitroで濃度は1%または2%で行われており、一般に化粧品配合量は1%未満であることが多いため、試験よりもかなり穏やかな作用である可能性が考えられます。

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キウイエキスの安全性(毒性・刺激性・アレルギー)について

キウイエキスの現時点での安全性は、外原規2006規格の基準を満たした成分が収載される医薬部外品原料規格2006に収載されており、使用実績も長く、化粧品配合量および通常使用下において、一般的に皮膚刺激および皮膚感作性(アレルギー性)はほとんどないと考えられます。

ただし、詳細な試験データがみあたらず、データ不足のため詳細は不明です。

以下は、この結論にいたった根拠です。

皮膚刺激性および皮膚感作性(アレルギー性)について

化粧品配合量および通常使用下において、一般的に皮膚刺激および皮膚感作性(アレルギー性)はほとんどないと考えられますが、詳細な安全性試験データがみあたらず、データ不足のため詳細は不明です。

眼刺激性について

試験結果や安全性データがみあたらないため、現時点ではデータ不足により詳細は不明です。

化粧品毒性判定事典による毒性判定について

化粧品成分名 判定
キウイエキス 毒性なし

参考までに化粧品毒性判定事典によると、キウイエキスは毒性なし(∗1)となっており、毒性に関しては心配する必要はありません。

∗1 毒性判定事典の毒性レベルは「毒性なし」「△」「■」「■■」となっており、△は2~3個で■1個に換算し、■が多いほど毒性が強いという目安になり、製品の毒性成分の合計が■4つ以上なら使用不可と判断されます。

∗∗∗

キウイエキスは美白成分、保湿成分にカテゴライズされています。

成分一覧は以下からお読みください。

参考:美白成分 保湿成分

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文献一覧:

  1. 日光ケミカルズ(2006)「植物・海藻エキス」新化粧品原料ハンドブックⅠ,367.
  2. 宇山 光男, 他(2015)「キウイ」化粧品成分ガイド 第6版,195.
  3. 一丸ファルコス株式会社(2014)「ファルコレックス キウイ B」Fragrance Journal(42)(5),64-65.

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