オキシベンゾン-1とは…成分効果と毒性を解説

紫外線吸収剤
オキシベンゾン-1
[化粧品成分表示名称]
・オキシベンゾン-1

[医薬部外品表示名称]
・ジヒドロキシベンゾフェノン

ベンゾフェノン系と呼ばれるベンゾフェノン誘導体のひとつで、UVB(288nm)に最大吸収波長領域を有する紫外線吸収剤です。

化粧品に配合される場合は、マニキュア、ネイルベースコート、ネイル除光液などネイル製品に配合されます。

実際にどのような製品に配合されているかというと、海外の調査結果になりますが、以下のように報告されています。

オキシベンゾン-1の配合製品数と配合量の比較調査結果

オキシベンゾン-1はポジティブリストに分類されているため配合上限があり、以下のような配合基準となっています。

粘膜に使用されることがない化粧品のうち洗い流すもの 10.0g/100g
粘膜に使用されることがない化粧品のうち洗い流さないもの 10.0g/100g
粘膜に使用されることがある化粧品 配合不可

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オキシベンゾン-1の安全性(刺激性・アレルギー)について

オキシベンゾン-1の現時点での安全性は、1%濃度以下でネイル製品に使用される場合において、皮膚刺激性および眼刺激性はほとんどなく、皮膚感作(アレルギー)の報告もないため、安全性に問題のない成分であると考えられます。

以下は、この結論にいたった根拠です。

安全性を調査するために、国内外を問わず信頼性が高いと思われる安全性データシート(∗1)やレポートを参照しています。

∗1 安全性データシートとは、化粧品製造会社や化粧品販売会社のために提供されている成分の安全性データが記載されているシートで、一般消費者向けの資料ではありませんが、安全性を考える上で重要なエビデンスのひとつとなるため、一部引用させていただいています。

皮膚刺激性および皮膚感作性(アレルギー性)について

“Cosmetic Ingredient Review”の「Final Report on the Safety Assessment of Benzophenones-1, -3, -4, -5, -9, and -11」(文献1:1983)によると、

  • [ヒト試験] 100人の被検者に1%オキシベンゾン-1を含むジエチレングリコールモノブチルエーテルをShelanski RIPTに基づいて反復パッチ適用したところ、いずれの被検者も皮膚反応を示さず、こn試験条件下において非刺激剤および非感作剤であると結論づけられた
  • [ヒト試験] 14人の被検者に4%,8%,16%オキシベンゾン-1を含むワセリンまたはフタル酸ジメチルを単回パッチ適用したところ、いずれの被検者も皮膚反応を示さず、皮膚刺激性はないと判断された

と記載されています。

現在オキシベンゾン-1が配合されているのはネイル製品のみで、配合濃度は1%未満であり、試験結果をみるかぎり、1%濃度以下で皮膚刺激性および皮膚感作性の報告はないため、1%濃度以下でネイル製品に使用する限りにおいて、皮膚刺激性および皮膚感作性(アレルギー性)はほとんどないと考えられます。

眼刺激性について

“Cosmetic Ingredient Review”の「Final Report on the Safety Assessment of Benzophenones-1, -3, -4, -5, -9, and -11」(文献1:1983)によると、

  • [動物試験] 6匹のウサギの片眼に100%オキシベンゾン-1(100mg)を注入し、眼はすすがず、Draize法に基づいて1,2および3日目に評価したところ、眼刺激スコアは最大110のうち1日目で20、2日目で7.0、3日目には0であった。この結果から結膜および角膜に軽度の刺激性があると結論づけられた
  • [動物試験] 6匹のウサギの片眼に4%,8%,16%オキシベンゾン-1を含むワセリンまたはフタル酸ジメチル0.1mLを注入し、眼はすすがず、1,2,および3日目に評価したところ、眼刺激スコアは最大110のうちいずれも0で、眼刺激剤ではないと結論づけられた

と記載されています。

試験では100%濃度では軽度の眼刺激が報告されていますが、配合上限である10%までは共通して非刺激であると報告されているため、化粧品に配合できる範囲内において、眼刺激性はほとんどないと考えられます。

安全性についての捕捉

紫外線吸収剤として使用されているオキシベンゾンにはいくつか種類があり、まとめてベンゾフェノン系と呼ばれています。

このベンゾフェノン系は、内分泌かく乱物質(環境ホルモン)の疑いがあるといわれており、欧州では内分泌かく乱物質リストにも入っていますが、日本では2005年に環境省によって調査された結果、ベンゾフェノン系は明らかな内分泌かく乱物質とは認められなかったと発表されています。

2005年当時は、発表と同時に評価方法の再検討も必要と述べられており、内分泌かく乱物質への取り組みは始まったばかりで発表内容の確度が疑わしくもありましたが、2016年の発表でもベンゾフェノン系の評価が変わっていないため、現時点ではベンゾフェノン系が内分泌かく乱物質とは認められないと考えてられます。

ここでは結論だけまとめましたが、発表資料の引用やより詳細な内容を知りたい場合は、オキシベンゾン-3の安全性についての捕捉を合わせて参照してください。

化粧品毒性判定事典による毒性判定について

化粧品成分名 判定
オキシベンゾン-1

参考までに化粧品毒性判定事典によると、オキシベンゾン-1の毒性は■(∗2)となっていますが、安全データをみる限り、1%以下でネイル製品に使用する限りにおいては刺激性や感作性に問題はなく、安全性に問題はないと考えられます。

∗2 毒性判定事典の毒性レベルは「毒性なし」「△」「■」「■■」となっており、△は2~3個で■1個に換算し、■が多いほど毒性が強いという目安になり、製品の毒性成分の合計が■4つ以上なら使用不可と判断されます。

∗∗∗

オキシベンゾン-1は紫外線防止成分にカテゴライズされています。

それぞれの成分一覧は以下からお読みください。

参考:紫外線防止成分

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文献一覧:

  1. “Cosmetic Ingredient Review”(1983)「Final Report on the Safety Assessment of Benzophenones-1, -3, -4, -5, -9, and -11」, <http://journals.sagepub.com/doi/abs/10.3109/10915818309140714> 2018年2月8日アクセス.

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