紫外線防御成分の解説と成分一覧

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紫外線防止成分

紫外線防御成分とは

皮膚における紫外線防御成分とは、紫外線が皮膚に接触するのを防ぐ成分のことであり、皮膚への接触防止方法として、

  1. 紫外線を吸収し熱などの無害・微弱なエネルギーに変換して放出する(紫外線吸収)
  2. 紫外線を物理的に散乱・遮断する(紫外線散乱)

このどちらかの効果を有する成分のことをいいます。

以下、それぞれの効果および作用メカニズムについて解説します。

1.紫外線吸収剤について

紫外線(UV:Ultra Violet)は、以下の図のように、

紫外線の構造

波長が長いものから

  • UVA(長波長紫外線):320-400nm
  • UVB(中波長紫外線):280-320nm
  • UVC(短波長紫外線):100-280nm

に分類されており、波長が短いほど有害作用が強いという性質があります。

また、以下の図のように、

紫外線波長領域とオゾン層の関係

UVCはオゾン層を通過する際に散乱・吸収されるため地上には到達せず、UVBはオゾン層により大部分が吸収された残りが地上に到達、UVAはオゾン層による吸収をあまり受けずに地表に到達することから、ヒトに影響があるのはUVAおよびUVBになります。

UVAおよびUVBのヒト皮膚への影響の違いは、以下の表のように、

 UVAUVB
紫外線角層透過率
日焼けの現象サンタンサンバーン
急性皮膚刺激反応即時型黒化(紅斑)
遅延型黒化(紅斑)
UVBの反応を増強
(表皮肥厚、落屑)
遅延型紅斑(炎症、水疱)
遅延型黒化
表皮肥厚、落屑
(DNA損傷)
慢性皮膚刺激反応真皮マトリックスの変性真皮マトリックスの変性
日焼け現象発症時間2-3日後即時的
(1時間以内に赤みを帯び始める)

注:( )内の反応は大量の紫外線を浴びた場合に起こる反応です。

性質がまったく異なっており、国内の紫外線量の観測(茨城県つくば局)によると、以下の表のように、

茨城県つくば局における紫外線量(UVA,UVB)年間値(2016年)

2月-10月の期間中とくに4月-9月の期間は、UVAおよびUVBの両方増加する傾向にあるため(文献5:2016)、UVAおよびUVB両方の紫外線防御が必要であると考えられます。

紫外線吸収剤は、化合物そのものが紫外線を吸収し、そのエネルギーを熱として放出することを繰り返すことで人体への紫外線到達を防ぎます。

紫外線吸収剤には、UVAおよびUVBの両方に吸収効果を有するものもありますが、多くはUVAまたはUVBいずれかの波長領域のみに吸収効果をもつため、通常は紫外線散乱剤や波長領域の異なる紫外線吸収剤など多様な組み合わせで紫外線防御機能を向上させます。

以前は、サンバーン(いわゆる日焼け)を効率よく抑制するためにUVB吸収剤が主に活用されてきましたが、近年は光老化防止の意識の高まりにともなってUVA吸収剤も汎用されるようになっています。

一般的に芳香族化合物の誘導体であることが多く、白浮きがなく使用感に優れていることから汎用されていますが、皮膚表面および角層で効果を発揮するため、ポジティブリストによって安全性が認められた配合上限が定められているものの、ヒトによっては皮膚刺激および/または皮膚感作反応を起こす可能性があります。

そういった背景から、安全性を特に重視したコンセプトの製品においては、皮膚に浸透せず安全性に優れた紫外線散乱剤を中心に配合した製品も増えています。

2.紫外線散乱剤について

紫外線散乱剤は、主に酸化チタンや酸化亜鉛などの無機顔料(無機酸化物粉体)によって物理的に紫外線を散乱・遮断する紫外線防御成分です。

無機酸化物粉体は400nmに相当するエネルギーを受けるとエネルギーを吸収する特性を有しており、400nmより短い波長は吸収されるため、実質的にUVA(320-400nm)およびUVB(280-320nm)両方の人体への到達を防ぐことができます。

紫外線防御効果およびその持続性は高いのですが、一方で無機酸化物粉体であることから、紫外線吸収剤と比較すると、白浮きしやすく、透明性や使用感の点で劣ります。

ただし、近年では無機酸化物粉体の透明性および使用感の向上のために、微粒子化(ナノ化)した無機酸化物粉体が開発され、その安全性の検証結果も蓄積されており、製品に使用されることも増えています。

紫外線防御成分一覧

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4-tert-ブチル-4′-メトキシジベンゾイルメタン
4-tert-ブチル-4′-メトキシジベンゾイルメタン
紫外線吸収 退色防止
UVA吸収による紫外線防御作用、製品自体の退色・変色防止目的で化粧品に配合される成分、4-tert-ブチル-4′-メトキシジベンゾイルメタンの効果や安全性について解説します。
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t-ブチルメトキシジベンゾイルメタン
t-ブチルメトキシジベンゾイルメタン
紫外線吸収 退色防止
UVA吸収による紫外線防御作用、製品自体の退色・変色防止目的で化粧品に配合される成分、t-ブチルメトキシジベンゾイルメタンの効果や安全性について解説します。
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アロエエキス(2)
アロエエキス(2)
保湿成分 抗酸化成分 紫外線吸収 抗老化成分
保湿作用、¹O₂(一重項酸素)消去能による抗酸化作用、紫外線吸収作用、ミトコンドリアトランスファー促進による抗老化作用目的で化粧品に配合される成分、アロエエキス(2)の効果や安全性について解説します。
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アロエベラ液汁
アロエベラ液汁
保湿成分 細胞賦活 バリア機能 紫外線防御
保湿作用、インボルクリン遺伝子の発現量増加による細胞賦活作用、インテグリンおよびカドヘリン増加によるバリア機能向上作用、カスパーゼ-3発現抑制による紫外線防御作用目的で化粧品に配合される成分、アロエベラ液汁の効果や安全性について解説します。
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アロエベラ葉エキス
アロエベラ葉エキス
保湿成分 抗酸化成分 紫外線吸収 抗老化成分
保湿作用、¹O₂(一重項酸素)消去能による抗酸化作用、紫外線吸収作用、ミトコンドリアトランスファー促進による抗老化作用目的で化粧品に配合される成分、アロエベラ葉エキスの効果や安全性について解説します。
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オキシベンゾン
オキシベンゾン
紫外線吸収 退色防止
UVAおよびUVB吸収による紫外線防御作用、製品自体の退色・変色防止目的で化粧品に配合される成分、オキシベンゾンの効果や安全性について解説します。
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オキシベンゾン-3
オキシベンゾン-3
紫外線吸収 退色防止
UVAおよびUVB吸収による紫外線防御作用、製品自体の退色・変色防止目的で化粧品に配合される成分、オキシベンゾン-3の効果や安全性について解説します。
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オキシベンゾン-4
オキシベンゾン-4
紫外線吸収 退色防止
UVB吸収による紫外線防御作用、製品自体の退色・変色防止目的で化粧品に配合される成分、オキシベンゾン-4の効果や安全性について解説します。
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オクトクリレン
オクトクリレン
紫外線吸収 退色防止 安定化成分
UVB吸収による紫外線防御作用、製品自体の退色・変色防止、紫外線吸収剤の光安定化目的で化粧品に配合される成分、オクトクリレンの効果や安全性について解説します。
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コメヌカ油
コメヌカ油
エモリエント成分 ベース成分 紫外線吸収
エモリエント作用、紫外線吸収作用目的で化粧品に配合される成分、コメヌカ油の効果や安全性(刺激性・アレルギー)について解説します。
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コメ胚芽油
コメ胚芽油
エモリエント成分 ベース成分 紫外線吸収
エモリエント作用、紫外線吸収作用目的で化粧品に配合される成分、コメ胚芽油の効果や安全性について解説します。
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サリチル酸エチルヘキシル
サリチル酸エチルヘキシル
紫外線吸収 退色防止
UVB吸収による紫外線防御作用、製品自体の退色・変色防止目的で化粧品に配合される成分、サリチル酸エチルヘキシルの効果や安全性について解説します。
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酸化亜鉛
酸化亜鉛
紫外線散乱 紫外線吸収 着色 抗炎症成分
UVBおよびUVA散乱およびUVA吸収による紫外線防御作用、白色顔料による着色、収れん作用、ウロキナーゼ活性抑制による抗炎症作用目的で化粧品に配合される成分、酸化亜鉛の効果や安全性について解説します。
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酸化チタン
酸化チタン
紫外線散乱 紫外線吸収 着色
UVBおよびUVA散乱およびUVB吸収による紫外線防御作用、白色顔料による着色目的で化粧品に配合される成分、酸化チタンの効果や安全性について解説します。
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ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル
ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル
紫外線吸収 退色防止
UVA吸収による紫外線防御作用、製品自体の退色・変色防止目的で化粧品に配合される成分、ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシルの効果や安全性について解説します。
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シラカバエキス
シラカバエキス
保湿成分 抗アレルギー 紫外線散乱 育毛 抗白髪成分
皮膚柔軟による保湿作用、紫外線散乱による紫外線防御作用、ヒスタミン遊離抑制による抗アレルギー作用、毛乳頭細胞の増殖活性および5αリダクターゼ阻害による育毛作用、色素細胞内メラニン産生促進による抗白髪作用目的で化粧品に配合される成分、シラカバエキスの効果や安全性について解説します。
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シラカバエキス
シラカバエキス
刺激緩和 紫外線散乱 保湿成分 収れん成分
アニオン界面活性剤のタンパク変性抑制による刺激緩和作用、紫外線散乱による紫外線防御作用、柔軟による保湿作用、収れん作用目的で化粧品に配合される成分、シラカバエキスの効果や安全性について解説します。
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シラカバ樹皮エキス
シラカバ樹皮エキス
保湿成分 抗アレルギー 紫外線散乱 育毛 抗白髪成分
皮膚柔軟による保湿作用、紫外線散乱による紫外線防御作用、ヒスタミン遊離抑制による抗アレルギー作用、毛乳頭細胞の増殖活性および5αリダクターゼ阻害による育毛作用、色素細胞内メラニン産生促進による抗白髪作用目的で化粧品に配合される成分、シラカバ樹皮エキスの効果や安全性について解説します。
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シラカンバ樹皮エキス
シラカンバ樹皮エキス
保湿成分 抗アレルギー 紫外線散乱 育毛 抗白髪成分
皮膚柔軟による保湿作用、紫外線散乱による紫外線防御作用、ヒスタミン遊離抑制による抗アレルギー作用、毛乳頭細胞の増殖活性および5αリダクターゼ阻害による育毛作用、色素細胞内メラニン産生促進による抗白髪作用目的で化粧品に配合される成分、シラカンバ樹皮エキスの効果や安全性について解説します。
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セイヨウトチノキ種子エキス
セイヨウトチノキ種子エキス
抗炎症成分 収れん成分 血行促進成分 紫外線吸収 抗糖化 抗くぼみ
抗炎症作用、収れん作用、血行促進作用、紫外線吸収作用、皮膚タンパクの糖化阻害作用、MYH2産生促進による目のまわりの抗くぼみ作用目的で化粧品に配合される成分、セイヨウトチノキ種子エキスの効果や安全性について解説します。
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テレフタリリデンジカンフルスルホン酸
テレフタリリデンジカンフルスルホン酸
紫外線吸収
UVA吸収による紫外線防御作用目的で化粧品に配合される成分、テレフタリリデンジカンフルスルホン酸の効果や安全性について解説します。
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ドロメトリゾールトリシロキサン
ドロメトリゾールトリシロキサン
紫外線吸収
UVBおよびUVA吸収による紫外線防御作用目的で化粧品に配合される成分、ドロメトリゾールトリシロキサンの効果や安全性について解説します。
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パラメトキシケイ皮酸2-エチルヘキシル
パラメトキシケイ皮酸2-エチルヘキシル
紫外線吸収 退色防止
UVB吸収による紫外線防御作用、製品自体の退色・変色防止目的で化粧品に配合される成分、パラメトキシケイ皮酸2-エチルヘキシルの効果や安全性について解説します。
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ビスエチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジン
ビスエチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジン
紫外線吸収 安定化成分
UVBおよびUVA吸収による紫外線防御作用、紫外線吸収剤の光安定化目的で化粧品に配合される成分、ビスエチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジンの効果や安全性について解説します。
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ヒドロキシメトキシベンゾフェノンスルホン酸
ヒドロキシメトキシベンゾフェノンスルホン酸
紫外線吸収 退色防止
UVB吸収による紫外線防御作用、製品自体の退色・変色防止目的で化粧品に配合される成分、ヒドロキシメトキシベンゾフェノンスルホン酸の効果や安全性について解説します。
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ヒドロキシメトキシベンゾフェノンスルホン酸(三水塩)
ヒドロキシメトキシベンゾフェノンスルホン酸(三水塩)
紫外線吸収 退色防止
UVB吸収による紫外線防御作用、製品自体の退色・変色防止目的で化粧品に配合される成分、ヒドロキシメトキシベンゾフェノンスルホン酸(三水塩)の効果や安全性について解説します。
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微粒子酸化チタン
微粒子酸化チタン
紫外線散乱 紫外線吸収 着色
UVBおよびUVA散乱およびUVB吸収による紫外線防御作用、白色顔料による着色目的で化粧品に配合される成分、微粒子酸化チタンの効果や安全性について解説します。
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フェルラ酸
フェルラ酸
紫外線吸収 美白成分
UVB吸収による紫外線防御作用、チロシナーゼ活性阻害による色素沈着抑制作用目的で化粧品に配合される成分、フェルラ酸の効果や安全性について解説します。
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ポリシリコーン-15
ポリシリコーン-15
紫外線吸収
UVB吸収による紫外線防御作用目的で化粧品に配合される成分、ポリシリコーン-15の効果や安全性について解説します。
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マロニエエキス
マロニエエキス
抗炎症成分 収れん成分 血行促進成分 紫外線吸収 抗糖化 抗くぼみ
抗炎症作用、収れん作用、血行促進作用、紫外線吸収作用、皮膚タンパクの糖化阻害作用、MYH2産生促進による目のまわりの抗くぼみ作用目的で化粧品に配合される成分、マロニエエキスの効果や安全性について解説します。
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メチレンビスベンゾトリアゾリルテトラメチルブチルフェノール
メチレンビスベンゾトリアゾリルテトラメチルブチルフェノール
紫外線吸収 紫外線散乱 安定化成分
UVBおよびUVA吸収および紫外線散乱による紫外線防御作用、紫外線吸収剤の光安定化目的で化粧品に配合される成分、メチレンビスベンゾトリアゾリルテトラメチルブチルフェノールの効果や安全性について解説します。
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メトキシケイヒ酸エチルヘキシル
メトキシケイヒ酸エチルヘキシル
紫外線吸収 退色防止
UVB吸収による紫外線防御作用、製品自体の退色・変色防止目的で化粧品に配合される成分、メトキシケイヒ酸エチルヘキシルの効果や安全性について解説します。
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ヨーロッパシラカバ樹皮エキス
ヨーロッパシラカバ樹皮エキス
刺激緩和 紫外線散乱 保湿成分 収れん成分
アニオン界面活性剤のタンパク変性抑制による刺激緩和作用、紫外線散乱による紫外線防御作用、柔軟による保湿作用、収れん作用目的で化粧品に配合される成分、ヨーロッパシラカバ樹皮エキスの効果や安全性について解説します。
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