ラウレス-4カルボン酸Naとは…成分効果と毒性を解説

洗浄 起泡
ラウレス-4カルボン酸Na
[化粧品成分表示名称]
・ラウレス-4カルボン酸Na(改正名称)
・ラウレス-4酢酸Na(旧称)

[医薬部外品表示名称]
・ポリオキシエチレンラウリルエーテル酢酸ナトリウム

化学構造的にポリオキシエチレンラウリルエーテル(∗1)の末端をカルボキシメチル化したナトリウム塩であり、アルキルエーテル酢酸塩(アルキルエーテルカルボン酸塩:Alkyl Ether Carboxylate)に分類される陰イオン界面活性剤(アニオン界面活性剤)です。

∗1 ポリオキシエチレンラウリルエーテルは、エトキシル化したラウリルアルコールのことであり、親水性のポリオキシエチレン鎖と疎水性(親油性)のアルキル基がエーテル結合で結びついているため、ポリオキシエチレンラウリルエーテルと呼ばれます。ちなみにポリオキシエチレンラウリルエーテル自体は非イオン界面活性剤です。

また、ラウレス-4カルボン酸Naのポリオキシエチレンラウリルエーテルはラウレス-4であり、ラウレス-4の平均付加モル数は3です。

アルキルエーテル酢酸塩は、非イオン界面活性剤と陰イオン界面活性剤の性質を共有しており、pHを変化させることによってその性質を調製することができ、完全に中和することでアニオン性を示すのが特徴です(文献1:1978)

化粧品に配合される場合は、

これらの目的で、シャンプー製品、ボディソープ製品、洗顔料などに使用されています。

起泡・洗浄

起泡・洗浄に関しては、未中和であっても水に完全に溶解し、なおかつ有機溶媒に比較的良好な溶解性を示し、セッケンと比較して耐硬水性に非常に優れており、弱酸性においても良好な起泡力を示すことが知られています(文献2:2014)

水にも完全に溶解し、起泡力を発揮することから、シャンプーおよびボディソープ製品だけでなく、洗顔料にも使用されています。

一般的によく知られた洗浄剤であるラウレス硫酸Naは、化学構造的にポリオキシエチレンラウリルエーテルの末端を硫酸ナトリウム塩にした陰イオン界面活性剤であり、ラウレス-4カルボン酸Naと末端構造が異なるのみであるため、40℃の起泡力および洗浄力を比較すると、

  モル数 起泡力(cm³) 洗浄力(%)
0.25g/L 0.5g/L 0.5g/L 1.0g/L
ラウレス硫酸Na 2 500 630 79 83
ラウレス-4カルボン酸Na 3 80 110 60 75
ラウレス-6カルボン酸Na 5 100 200 45 75

このような傾向がみられ(文献1:1978)、ラウレス-4カルボン酸Naは40℃においてラウレス硫酸Naほどの起泡力は示しませんが、起泡力を有していることが認められています。

スポンサーリンク

ラウレス-4カルボン酸Naの安全性(刺激性・アレルギー)について

ラウレス-4カルボン酸Naの現時点での安全性は、

  • 外原規2006規格の基準を満たした成分が収載される医薬部外品原料規格2006に収載
  • 1980年代からの使用実績
  • 皮膚刺激性:ほとんどなし(データなし)
  • 眼刺激性:ほとんどなし-軽度(データなし)
  • 皮膚感作性(アレルギー性):ほとんどなし(データなし)

このような結果となっており、洗浄製品のような短時間の非連続使用として皮膚から完全に洗い流すように設計された製品において、一般的に安全性に問題のない成分であると考えられます。

以下は、この結論にいたった根拠です。

皮膚刺激性および皮膚感作性(アレルギー性)について

医薬部外品原料規格2006に収載されており、また皮膚に対して作用が温和であることが知られており(文献2:1978)、10年以上の使用実績がある中で重大な皮膚刺激および皮膚感作の報告がみあたらないため、洗浄製品のような短時間の非連続使用として皮膚から完全に洗い流すように設計された製品において、一般的に皮膚刺激および皮膚感作性(アレルギー性)はほとんどないと考えられますが、詳細な安全性試験データがみあたらず、データ不足のため詳細は不明です。

眼刺激性について

眼粘膜への刺激性も少ないことが報告されていますが(文献2:1978)、試験結果や安全性データがみあたらないため、現時点ではデータ不足により詳細は不明です。

∗∗∗

ラウレス-4カルボン酸Naは界面活性剤にカテゴライズされています。

成分一覧は以下からお読みください。

参考:界面活性剤

∗∗∗

文献一覧:

  1. 氷室 寿(1978)「洗剤及び界面活性剤原料の現状と展望」油化学(27)(10),715-723.
  2. 三洋化成工業株式会社(2014)「ビューライト LCAシリーズ」香粧品用商品リスト,1-2.

スポンサーリンク

TOPへ