ポリクオタニウム-39とは…成分効果と毒性を解説

泡立ち改良剤 保湿成分
ポリクオタニウム-39
[化粧品成分表示名称]
・ポリクオタニウム-39

[医薬部外品表示名称]
・アクリルアミド・アクリル酸・塩化ジメチルジアリルアンモニウム共重合体液

カチオン界面活性剤である塩化ジメチルジアリルアンモニウムとヘアセット用の被膜化高分子のアクリル酸、アクリルアミドを一緒に重合反応することでつくる水溶性ポリマー(陽イオン界面活性剤)です。

洗浄剤に配合することで、泡立ち改善効果、洗い流し後の保湿感、皮膚の刺激緩和が得られるため、シャンプー、洗顔フォーム、洗顔石鹸、ボディソープなどのヘアケア製品、洗浄製品に使用されています。

泡質に関しては、洗顔料において泡立ちの速さ、泡のきめ細やかさ、泡のボリュームを0.1%および0.5%ポリクオタニウム-39配合洗顔料で比較したところ、

ポリクオタニウム-39の泡質改善効果

このような泡質改善結果が報告されています。

保湿効果に関しては、無配合、グリセリンまたはポリクオタニウム-39を配合したボディまたはハンドローションにおいて保湿効果を比較したところ、

ポリクオタニウム-39の保湿効果

グリセリンよりも高い保湿効果が認められています。

実際の使用製品の種類や数および配合量は、海外の2011年の調査結果になりますが、以下のように報告されています。

ちなみに製品タイプのリーブオン製品というのは付けっ放し製品という意味で、主にスキンケア化粧品やメイクアップ化粧品などを指し、リンスオフ製品というのは洗浄系製品を指します。

ポリクオタニウム-39の配合製品数と配合量の調査結果(2011年)

スポンサーリンク

ポリクオタニウム-39の安全性(刺激性・アレルギー)について

ポリクオタニウム-39の現時点での安全性は、皮膚刺激性および眼刺激性はなく、また皮膚感作性(アレルギー性)の報告もないため、安全性の高い成分であると考えられます。

以下は、この結論にいたった根拠です。

安全性を調査するために、国内外を問わず信頼性が高いと思われる安全性データシート(∗1)やレポートを参照しています。

∗1 安全性データシートとは、化粧品製造会社や化粧品販売会社のために提供されている成分の安全性データが記載されているシートで、一般消費者向けの資料ではありませんが、安全性を考える上で重要なエビデンスのひとつとなるため、一部引用させていただいています。

皮膚刺激性について

“Cosmetic Ingredient Review”の「Safety Assessment of Polyquaternium-22 and Polyquarternium-39 as Used in Cosmetics」(文献1:2016)によると、

  • [ヒト試験] 154人の被検者(男性23人、女性131人、18-79歳)を用いてポリクオタニウム-39の皮膚刺激および皮膚感作能を評価するためにヒト反復傷害パッチ試験(HRIPT)を実施した。誘導期間において各被検者の背中に試験試料0.2mLを24時間閉塞パッチを週4回3週間にわたって適用し、7~10日の無処置期間を設けた後に24時間チャレンジパッチを未処置部位に適用した。誘導期間に有害な皮膚反応は観察されなかったが、無視できる程度の紅斑は2人のそれぞれの被検者に1回または2回観察された。チャレンジ期間に有害な皮膚反応は観察されなかった。ポリクオタニウム-39は皮膚刺激または感作を誘発しないと結論づけた

と記載されています。

試験結果をみるかぎり、皮膚刺激性および皮膚感作性は誘発されなかったと結論づけているため、皮膚刺激性および皮膚感作性(アレルギー性)はほとんどないと考えられます。

眼刺激性について

“Cosmetic Ingredient Review”の「Safety Assessment of Polyquaternium-22 and Polyquarternium-39 as Used in Cosmetics」(文献1:2016)によると、

  • [動物試験] 6匹のウサギの眼にポリクオタニウム-39を滴下し、反応を評価したところ、すべてのウサギの眼は正常であり、ポリクオタニウム-39は非刺激剤として分類された

と記載されています。

試験結果をみるかぎり、非刺激剤と報告されているため、眼刺激性はないと考えられます。

化粧品毒性判定事典による毒性判定について

化粧品成分名 判定
ポリクオタニウム-39 ■■

参考までに化粧品毒性判定事典によると、ポリクオタニウム-39は■■(∗2)となっていますが、これは界面活性剤の共通判定であり、試験結果をみるかぎりでは安全性に問題はないと考えられます。

∗2 毒性判定事典の毒性レベルは「毒性なし」「△」「■」「■■」となっており、△は2~3個で■1個に換算し、■が多いほど毒性が強いという目安になり、製品の毒性成分の合計が■4つ以上なら使用不可と判断されます。

∗∗∗

ポリクオタニウム-39は界面活性剤、保湿成分にカテゴライズされています。

成分一覧は以下からお読みください。

参考:界面活性剤 保湿成分

∗∗∗

文献一覧:

  1. “Cosmetic Ingredient Review”(2016)「Safety Assessment of Polyquaternium-22 and Polyquarternium-39 as Used in Cosmetics」, <http://journals.sagepub.com/doi/abs/10.1177/1091581816669116> 2018年4月7日アクセス.

スポンサーリンク

TOPへ