ポリクオタニウム-22とは…成分効果と毒性を解説

均染剤 保湿成分
ポリクオタニウム-22
[化粧品成分表示名称]
・ポリクオタニウム-22

[医薬部外品表示名称]
・塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリル酸共重合体液

カチオン界面活性剤である塩化ジメチルジアリルアンモニウムとヘアセット用の被膜化高分子のアクリル酸を一緒に重合反応することでつくる水溶性ポリマー(陽イオン界面活性剤)です。

化粧品に配合する場合は、均染効果、ダメージからの保護、洗い流し時の指通りの改善、髪にハリ・コシを付与するためにカラーシャンプー、カラーコンディショナー、パーマ液、ヘアカラー剤に使用されます。

実際の使用製品の種類や数および配合量は、海外の2011年の調査結果になりますが、以下のように報告されています。

ちなみに製品タイプのリーブオン製品というのは付けっ放し製品という意味で、主にスキンケア化粧品やメイクアップ化粧品などを指し、リンスオフ製品というのは洗浄系製品を指します。

ポリクオタニウム-22の配合製品数と配合量の調査結果(2011年)

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ポリクオタニウム-22の安全性(毒性・刺激性・アレルギー)について

ポリクオタニウム-22の現時点での安全性は、皮膚刺激性はほとんどなく、眼刺激性は非刺激~軽度の眼刺激が起こる可能性がありますが、重大な皮膚感作(アレルギー)の報告もないため、安全性に問題のない成分であると考えられます。

以下は、この結論にいたった根拠です。

安全性を調査するために、国内外を問わず信頼性が高いと思われる安全性データシート(∗1)やレポートを参照しています。

∗1 安全性データシートとは、化粧品製造会社や化粧品販売会社のために提供されている成分の安全性データが記載されているシートで、一般消費者向けの資料ではありませんが、安全性を考える上で重要なエビデンスのひとつとなるため、一部引用させていただいています。

皮膚刺激性について

“Cosmetic Ingredient Review”の「Safety Assessment of Polyquaternium-22 and Polyquarternium-39 as Used in Cosmetics」(文献1:2016)によると、

  • [ヒト試験] 30人の被検者を用いて0.16%ポリクオタニウム-22(pH9.5-10)を含むヘアカラーリング剤の皮膚刺激性を評価した。単一の閉塞パッチ試験では、10%濃度のカラーリング剤(0.016%活性ポリクオタニウム-22)を24時間適用し、24,48および72時間後に反応を評価したところ、OIS(Organ Injury Scale=組織損害スケール)は0.07であり、陰性対照(水)のOISは0、陽性対照の1%SDS(ドデシル硫酸ナトリウム)は0.92であったため、このカラーリング剤は皮膚刺激性であるとは予測されなかった
  • [ヒト試験] 30人の被検者に上記と同じ濃度のポリクオタニウム-22を含むカラーリング剤を24時間閉塞パッチで3回適用し、24,48および72時間後に反応を評価したところ、OISは同じく0.07であり、陰性対照(水)のOISは0、陽性対照の0.3%SDSは0.50であったため、このカラーリング剤は皮膚刺激性であるとは予測されなかった

と記載されています。

試験結果では、共通して皮膚刺激剤とは予測されなかったと報告されているため、皮膚刺激性はほとんどないと考えられます。

眼刺激性について

“Cosmetic Ingredient Review”の「Safety Assessment of Polyquaternium-22 and Polyquarternium-39 as Used in Cosmetics」(文献1:2016)によると、

  • [動物試験] 6匹のウサギの片眼の結膜嚢にポリクオタニウム-22を0.1mL点眼し、眼刺激性はすすがず、点眼1,2および3日目に反応を評価したところ、試験期間中すべての眼は正常に見え、ポリクオタニウム-22は非刺激剤に分類された
  • [in vitro試験] 鶏卵の漿尿膜を用いて、0.16%ポリクオタニウム-22(pH9.5-10)を含むヘアカラーリング剤の10%濃度(0.016%活性ポリクオタニウム-22)を処理したところ(HET-CAM法)、刺激スコアは2.38,4.51または4.60であり、陽性対照の水酸化ナトリウム0.1mLおよび1%SDS(ドデシル硫酸ナトリウム)はそれぞれ19.98および10.21のスコア、陰性対照の0.9%塩化ナトリウムは0であったため、軽度の刺激物に分類した

と記載されています。

試験結果では動物試験で眼刺激性なし、in vitro試験で軽度の眼刺激性と報告されているため、眼刺激性は非刺激~軽度の眼刺激と考えられます。

皮膚感作性(アレルギー性)について

試験結果はみあたりませんが、重大な皮膚感作の報告もないため、皮膚感作性(アレルギー性)はほとんどないと考えられます。

化粧品毒性判定事典による毒性判定について

化粧品成分名 判定
ポリクオタニウム-22 ■■

参考までに化粧品毒性判定事典によると、ポリクオタニウム-22は■■(∗2)となっていますが、これは界面活性剤の共通判定であり、試験結果をみるかぎりでは安全性に問題ないと考えられます。

∗2 毒性判定事典の毒性レベルは「毒性なし」「△」「■」「■■」となっており、△は2~3個で■1個に換算し、■が多いほど毒性が強いという目安になり、製品の毒性成分の合計が■4つ以上なら使用不可と判断されます。

∗∗∗

ポリクオタニウム-22は界面活性剤にカテゴライズされています。

成分一覧は以下からお読みください。

参考:界面活性剤

∗∗∗

文献一覧:

  1. “Cosmetic Ingredient Review”(2016)「Safety Assessment of Polyquaternium-22 and Polyquarternium-39 as Used in Cosmetics」, <http://journals.sagepub.com/doi/abs/10.1177/1091581816669116> 2018年4月7日アクセス.

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