ココイルメチルタウリンNaとは…成分効果と毒性を解説

界面活性剤
ココイルメチルタウリンNa
[化粧品成分表示名称]
・ココイルメチルタウリンNa

[医薬部外品表示名称]
・ヤシ油脂肪酸メチルタウリンナトリウム液

ヤシ油とタウリン誘導体で構成されるアミノ酸系のアニオン界面活性剤です。

泡立ちがキメ細かく、脱脂力も適度にあり、ツッパリ感もないので、シャンプーや洗顔フォームによく使用されています。

シャンプーに使用される場合は、泡のボリュームがでないので、主要洗浄剤ではなく泡のキメを細かくする泡質改善目的で配合されることが多いです。

実際にどのような製品に配合されているかというと、海外の調査結果になりますが、以下のように報告されています。

ちなみに表の中の製品タイプのリーブオン製品というのは付けっ放し製品という意味で、主にスキンケア化粧品やメイクアップ化粧品などを指し、リンスオフ製品というのは洗浄系製品を指します。

ココイルメチルタウリンNaの配合製品数の調査結果(2015年)

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ココイルメチルタウリンNaの安全性(刺激性・アレルギー)について

ココイルメチルタウリンNaの現時点での安全性は、アミノ酸系界面活性剤のため皮膚刺激性や毒性はほとんどなく、最小限の眼刺激性が起こる可能性はありますが、アレルギー(皮膚感作)の報告もないため、安全性の高い成分であると考えられます。

以下は、この結論にいたった根拠です。

安全性を調査するために、国内外を問わず信頼性が高いと思われる安全性データシート(∗1)やレポートを参照しています。

∗1 安全性データシートとは、化粧品製造会社や化粧品販売会社のために提供されている成分の安全性データが記載されているシートで、一般消費者向けの資料ではありませんが、安全性を考える上で重要なエビデンスのひとつとなるため、一部引用させていただいています。

皮膚刺激性について

“Cosmetic Ingredient Review”の「Safety Assessment of Alkyl Taurate Amides and Taurate Salts as Used in Cosmetics」(文献1:2016)によると、

  • [ヒト試験] 11人の被検者(男性3人、女性8人)の背中上部に40%ココイルメチルタウリンNa水溶液(pH7.0)を24時間閉塞パッチ適用し、試験部位をパッチ除去30分および24および48時間後に観察したところ、24時間で2人の被検者に、48時間で1人の被検者にわずかな紅斑がみられ、9人の被検者には反応は認められなかった

日光ケミカルズの安全性データシート(文献2:2016)によると、

  • [ヒト試験] 10人の被検者に10%および20%ココイルメチルタウリンNa水溶液を48時間閉塞パッチ適用したところ、わずかな皮膚刺激であった(詳細不明)

と記載されています。

試験結果では、皮膚刺激なしの割合が多いもののわずかな皮膚刺激も観察されているため、わずかな皮膚刺激が起こる可能性がありますが、総合的に皮膚刺激性や毒性はほとんどないと考えられます。

眼刺激性について

日光ケミカルズの安全性データシート(文献2:2016)によると、

  • [動物試験] ウサギに10%ココイルメチルタウリンNa水溶液を点眼し、すすがずに眼刺激性を評価したところ、最小限の眼刺激性であった(詳細不明)

と記載されています。

試験結果が少なく、根拠としては弱いですが、現時点では最小限の眼刺激性が起こる可能性があると考えられます。

皮膚感作性(アレルギー性)について

“Cosmetic Ingredient Review”の「Safety Assessment of Alkyl Taurate Amides and Taurate Salts as Used in Cosmetics」(文献1:2016)によると、

  • [動物試験] 20匹のモルモットに誘導期間において100%ココイルメチルタウリンNaをOECDテストガイドライン406に基づいて閉塞パッチ適用し、チャレンジ期間においては20%ココイルメチルタウリンNa水溶液を閉塞パッチ適用し、24および48時間後にチャレンジ部位を観察したところ、誘導期間およびチャレンジ期間において感作反応は観察されなかったため、ココイルメチルタウリンNaは感作しないと結論づけられた

と記載されています。

試験結果は動物試験ひとつしかみあたりませんが、国内で重大なアレルギーの報告もないため、現時点ではアレルギー(皮膚感作)はほとんど起こらないと考えられます。

化粧品毒性判定事典による毒性判定について

化粧品成分名 判定
ココイルメチルタウリンNa ■■

参考までに化粧品毒性判定事典によると、ココイルメチルタウリンNaは■■(∗2)となっていますが、化粧品毒性判定事典は合成界面活性剤はすべて■■の極端な判定になっています。

安全性試験を参照するとわかるように、皮膚刺激や毒性はほとんどないと考えられます。

∗2 毒性判定事典の毒性レベルは「毒性なし」「△」「■」「■■」となっており、△は2~3個で■1個に換算し、■が多いほど毒性が強いという目安になり、製品の毒性成分の合計が■4つ以上なら使用不可と判断されます。

∗∗∗

ココイルメチルタウリンNaは界面活性剤にカテゴライズされています。

成分一覧は以下からお読みください。

参考:界面活性剤

∗∗∗

文献一覧:

  1. “Cosmetic Ingredient Review”(2016)「Safety Assessment of Alkyl Taurate Amides and Taurate Salts as Used in Cosmetics」, <https://online.personalcarecouncil.org/ctfa-static/online/lists/cir-pdfs/FR702.pdf> 2017年11月6日アクセス.
  2. 日光ケミカルズ(2016)「安全性データシート NIKKOL CMT-30」, <https://www.chemical-navi.com/product_search/detail467.html> 2017年11月5日アクセス.

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