コカミドMEAとは…成分効果と毒性を解説

界面活性剤
コカミドMEA
[化粧品成分表示名称]
・コカミドMEA

[医薬部外品表示名称]
・ヤシ油脂肪酸モノエタノールアミド

白色固形の非イオン界面活性剤です。

増粘効果、増泡効果、泡安定効果に優れていますが、単一での脱脂力や泡立ちや低く、主にアニオン活性剤の増粘を補ったり、洗浄製品そのものの泡立ちやコクを向上させるために配合されることが多いです。

また、パール光沢補助剤としても使用されます。

これらの特徴からシャンプーや身体洗浄製品などを中心に幅広く使用されています。

実際にどのような製品に配合されているかというと、海外の調査結果になりますが、以下のように報告されています。

ちなみに表の中の製品タイプのリーブオン製品というのは付けっ放し製品という意味で、主にスキンケア化粧品やメイクアップ化粧品などを指し、リンスオフ製品というのは洗浄系製品を指します。

コカミドMEAの配合製品数の調査結果(1996年)

コカミドMEAの配合製品数と配合量の調査結果(2011年)

スポンサーリンク

コカミドMEAの安全性(刺激性・アレルギー)について

コカミドMEAの現時点での安全性は、皮膚刺激性や毒性はほとんどなく、眼刺激性の詳細はデータ不足のため不明ですが、幅広く使用されているにもかかわらず重大なアレルギー(皮膚感作)の報告もないため、安全性の高い成分であると考えられます。

以下は、この結論にいたった根拠です。

安全性を調査するために、国内外を問わず信頼性が高いと思われる安全性データシート(∗1)やレポートを参照しています。

∗1 安全性データシートとは、化粧品製造会社や化粧品販売会社のために提供されている成分の安全性データが記載されているシートで、一般消費者向けの資料ではありませんが、安全性を考える上で重要なエビデンスのひとつとなるため、一部引用させていただいています。

皮膚刺激性について

“Cosmetic Ingredient Review”の「Final Report on the Safety Assessment of Cocamide MEA」(文献1:1999)によると、

  • [ヒト試験] 4人のボランティアの上腕に50%コカミドMEAを含むワセリンを24時間単一パッチ適用し、パッチ除去24および48時間後に観察したところ、皮膚反応は観察されなかった(Kastner,1977)

“Cosmetic Ingredient Review”の「Safety Assessment of Ethanolamides as Used in Cosmetics」(文献2:2015)によると、

  • [動物試験] モルモット、ウサギ、ヘアレスマウスに50%コカミドMEAを含むワセリンを用いて刺激性を評価したところ、コカミドMEAはウサギに対してわずかに刺激性が観察されたが、モルモットおよびヘアレスマウスには刺激は観察されなかった
  • [動物試験] ウサギに25%コカミドMEAを24時間閉塞パッチ適用したところ、ウサギに刺激を与えなかった(詳細は不明)

と記載されています。

試験結果では、25%濃度以下ではヒト動物ともに皮膚刺激なしで共通しており、実際の配合範囲はほとんど25%以下であることから、皮膚刺激性や毒性はほとんどないと考えられます。

眼刺激性について

眼刺激性に関しては試験データがみあたらなかったので、データ不足のため眼刺激性の詳細は不明です。

皮膚感作性(アレルギー性)について

“Cosmetic Ingredient Review”の「Safety Assessment of Ethanolamides as Used in Cosmetics」(文献2:2015)によると、

  • [動物試験] モルモットを用いたMaximization試験において皮膚感作物質ではないと結論付けられた(試験詳細は不明)

と記載されています。

試験結果は動物試験ひとつしかみあたりませんが、国内で重大なアレルギーの報告もないため、現時点ではアレルギー(皮膚感作)はほとんど起こらないと考えられます。

化粧品毒性判定事典による毒性判定について

化粧品成分名 判定
コカミドMEA

参考までに化粧品毒性判定事典によると、コカミドMEAは■■(∗2)となっており、毒性・刺激があるという判定になっていますが、化粧品毒性判定事典は合成界面活性剤はすべて■■の極端な判定になっています。

安全性試験を参照するとわかるように、皮膚刺激や毒性はほとんどないと考えられます。

∗2 毒性判定事典の毒性レベルは「毒性なし」「△」「■」「■■」となっており、△は2~3個で■1個に換算し、■が多いほど毒性が強いという目安になり、製品の毒性成分の合計が■4つ以上なら使用不可と判断されます。

∗∗∗

コカミドMEAは界面活性剤にカテゴライズされています。

成分一覧は以下からお読みください。

参考:界面活性剤

∗∗∗

文献一覧:

  1. “Cosmetic Ingredient Review”(1999)「Final Report on the Safety Assessment of Cocamide MEA」, <http://journals.sagepub.com/doi/abs/10.1177/109158189901800204> 2017年11月2日アクセス.
  2. “Cosmetic Ingredient Review”(2015)「Safety Assessment of Ethanolamides as Used in Cosmetics」, <http://journals.sagepub.com/doi/abs/10.1177/1091581815586599> 2017年11月2日アクセス.

スポンサーリンク

TOPへ