カリ石ケン素地とは…成分効果と毒性を解説

界面活性剤
カリ石ケン素地
[化粧品成分表示名称]
・カリ石ケン素地

[医薬部外品表示名称]
・カリウム石けん用素地

高級脂肪酸と水酸化カリウムを中和反応させて、もしくは油脂と水酸化カリウムを加水分解(ケン化反応)させてつくられる液体石けんの原料となるアニオン界面活性剤です。

油との親和性がありつつ水と強くなじむ性質があるので、主に液体石けん、洗顔フォームなどの洗顔料の洗浄成分として幅広く使用されています。

カリ石ケン素地のつくり方は、成分を読み解く上でも重要なので詳しく解説しておきます。

すでに解説したように石ケンの作り方には中和法とケン化法があり、それぞれの方法で必要な成分やできる成分が異なることに注意してください。

  • 中和法   :高級脂肪酸 + 水酸化K → 石ケン + 水
  • ケン化法:油脂 + 水酸化K → 石ケン + グリセリン

カリ石ケン素地は、この2つのつくり方をみても特殊で、成分表示方法の記載方法も以下のように4パターンあります。

  1. カリ石ケン素地
  2. 高級脂肪酸、水酸化K
  3. 油脂、水酸化K
  4. 高級脂肪酸Kまたは油脂脂肪酸K

①はそのままなので解説の必要はないと思うので、②から説明します。

高級脂肪酸は、主にラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸のうち3種類ほど使われることが多いですが、たとえば中和法で以下のように石ケンがつくられた場合、

  • ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸 + 水酸化K → 石ケン + 水

となります。

この場合、成分表示欄には「カリ石ケン素地、水」とだけ記載されることもありますが、「ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、水酸化K」と記載されることもあります。

高級脂肪酸が成分表示欄の上のほうに3種類ほどあって、水酸化Kも記載されていたらカリ石ケン素地の可能性が高いということです。

続いて③の解説です。

油脂は、主にパーム油、パーム核油、ヤシ油、オリーブ果実油のうち数種類が使われることが多いですが、たとえばケン化法で以下のように石ケンがつくられた場合、

  • パーム油、パーム核油、ヤシ油、オリーブ果実油 + 水酸化K → 石ケン + グリセリン

となります。

この場合、成分表示欄には「カリ石ケン素地、グリセリン」とだけ記載されることもありますが、「パーム油、パーム核油、ヤシ油、オリーブ果実油、水酸化K」と記載されることもあります。

油脂が成分表示欄の上のほうに3種類ほどあって、水酸化Kも記載されていたら石ケン素地の可能性が高いということです。

最後に④の解説ですが、これは成分表示方法が違うだけです。

高級脂肪酸の場合は、②のように「ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、水酸化K」とバラバラに表示することもできますが、高級脂肪酸と水酸化Kを反応させて「ミリスチン酸K、パルミチン酸K、ステアリン酸K」と表示させることもあります。

油脂の場合は、③のように「パーム油、パーム核油、ヤシ油、オリーブ果実油、水酸化K」とバラバラに表示することもできますが、油脂と水酸化Kを反応させて「パーム脂肪酸K、パーム核脂肪酸K、ヤシ脂肪酸K、オリーブ脂肪酸K」と表示することもあります。

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カリ石ケン素地の安全性(刺激性・アレルギー)について

カリ石ケン素地は使用歴が古く実績もあり、毒性や皮膚刺激性はなく、アレルギーの報告もないため、安全性の高い成分であると考えられています。

参考までに化粧品毒性判定事典によると、カリ石ケン素地は毒性なし(∗1)となっており、毒性に関しては心配ないと考えられます。

∗1 毒性判定事典の毒性レベルは「毒性なし」「△」「■」「■■」となっており、△は2~3個で■1個に換算し、■が多いほど毒性が強いという目安になり、製品の毒性成分の合計が■4つ以上なら使用不可と判断されます。

カリ石ケン素地とセットで使用される成分と効果

・石鹸ベースの液体洗剤として、以下の成分表示順で使用されます。
[化粧品表示]
カリ石ケン素地、水
[医薬部外品表示]
カリウム石けん用素地
・石鹸ベースの液体洗剤として、以下の成分表示順で使用されます。
[化粧品表示]
カリ石ケン素地、グリセリン、水
[医薬部外品表示]
カリウム石けん用素地、濃グリセリン
・カリウム石鹸に各種両性界面活性剤を配合した原料として、以下の成分表示順で使用されます。
[化粧品表示]
カリ石ケン素地、コカミドDEA、ジステアリン酸グリコール、水
[医薬部外品表示]
カリウム石けん用素地、ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド、ジステアリン酸エチレングリコール

基本的な配合量の多い成分表示順は上記の通りですが、1%以下の成分は順不同に表示されるので、製品によっては表示順が異なっている場合があります。

∗∗∗

カリ石ケン素地は界面活性剤にカテゴライズされています。

成分一覧は以下からお読みください。

参考:界面活性剤

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