べへネス類とは…成分効果と毒性を解説

界面活性剤
ベヘネス類
[化粧品成分表示名称]
・べへネス-5、べへネス-10、べへネス-20、べへネス-30

[医薬部外品表示名称]
・ポリオキシエチレンベヘニルエーテル

油性成分であるベヘニルアルコールに水性成分であるポリオキシエチレン(PEG)を反応させて得られる非イオン界面活性剤(ノニオン界面活性剤)です。

べへネスの後ろの数値は、ポリオキシエチレンの平均モル数(∗1)で、ベヘニルアルコールにポリオキシエチレンをつけて分子量を大きくすることで刺激が緩和し、分子量が大きくなればなるほど刺激は低くなります。

∗1 モル数とは物質量(分子量)のことです。

べへネス-5は親油性であり、べへネス-20以上は親水性で、温度耐性に優れた乳化物がつくれるため、保湿性、展延性の良い化粧品をつくる乳化剤として、ヘアケア製品、スキンケア製品、メイクアップ化粧品など様々な製品に使用されます。

スポンサーリンク

べへネス類の安全性(刺激性・アレルギー)について

べへネス類の現時点での安全性は、べへネス-5より高い数値のべへネス類は、皮膚刺激性および眼刺激性はほとんどなく、また化学構造的に数値が高くなればなるほど刺激性は低くなり、皮膚感作(アレルギー)の報告もないため、安全性の高い成分であると考えられます。

以下は、この結論にいたった根拠です。

安全性を調査するために、国内外を問わず信頼性が高いと思われる安全性データシート(∗2)やレポートを参照しています。

∗2 安全性データシートとは、化粧品製造会社や化粧品販売会社のために提供されている成分の安全性データが記載されているシートで、一般消費者向けの資料ではありませんが、安全性を考える上で重要なエビデンスのひとつとなるため、一部引用させていただいています。

皮膚刺激性および皮膚感作性(アレルギー性)について

日光ケミカルズの安全データシート(文献1:2016)によると、

– べへネス-5 –

  • [ヒト試験] 200人の被検者に60%べへネス-5水溶液を72時間閉塞パッチ適用し、パッチ除去後に評価したところ、皮膚刺激および皮膚感作は観察されなかった

と記載されています。

試験結果をみるかぎり、べへネス-5で皮膚刺激および皮膚感作は報告されておらず、それに伴い化学構造的にべへネス-5以上のべへネス類も皮膚刺激および皮膚感作もほとんどないと考えられるため、皮膚刺激性および皮膚感作性(アレルギー性)はほとんどないと考えられます。

眼刺激性について

日光ケミカルズの安全データシート(文献1:2016)によると、

– べへネス-5 –

  • [動物試験] 60%べへネス-5水溶液の眼刺激性を評価するために、ウサギの眼に点眼し、刺激性を評価したところ、軽度の眼刺激性であった
  • [動物試験] 60%べへネス-5水溶液の眼刺激性をDraize法に準じて評価したところ、非洗眼でわずかな刺激性、洗眼で無刺激であった

日光ケミカルズの安全データシート(文献2:2016)によると、

– べへネス-10 –

  • [動物試験] ;60%べへネス-10水溶液の眼刺激性をDraize法に準じて評価したところ、非洗眼できわめてわずかな刺激性、洗眼で無刺激であった

日光ケミカルズの安全データシート(文献3:2016)によると、

– べへネス-20 –

  • [動物試験] 60%べへネス-20水溶液の眼刺激性をDraize法に準じて評価したところ、非洗眼できわめてわずかな刺激性、洗眼で無刺激であった

日光ケミカルズの安全データシート(文献4:2016)によると、

– べへネス-30 –

  • [動物試験] 60%べへネス-30水溶液の眼刺激性をDraize法に準じて評価したところ、非洗眼できわめてわずかな刺激性、洗眼で無刺激であった

と記載されています。

試験結果をみるかぎり、60%べへネス-5でも眼刺激はほとんどなく、濃度依存的に刺激は軽減し、化粧品に配合される場合はほとんどのケースで5%未満であるため、またべへネス-5以上のべへネス類でも眼刺激はほとんどなしと報告されているため、眼刺激性はほとんどないと考えられます。

化粧品毒性判定事典による毒性判定について

化粧品成分名 判定
べへネス-5 ■■
べへネス-10 ■■
べへネス-20 ■■
べへネス-30 ■■

参考までに化粧品毒性判定事典によると、べへネス類は■■(∗3)となっていますが、これは界面活性剤共通の判定です。

安全データをみるかぎり、べへネス類は刺激性および感作性がないことから安全性に問題ないと考えられます。

∗3 毒性判定事典の毒性レベルは「毒性なし」「△」「■」「■■」となっており、△は2~3個で■1個に換算し、■が多いほど毒性が強いという目安になり、製品の毒性成分の合計が■4つ以上なら使用不可と判断されます。

∗∗∗

べへネス類は界面活性剤にカテゴライズされています。

成分一覧は以下からお読みください。

参考:界面活性剤

∗∗∗

文献一覧:

  1. “日光ケミカルズ”(2016)「安全データシート NIKKOL BB-5」, <https://www.chemical-navi.com/product_search/detail357.html> 2018年3月23日アクセス.
  2. “日光ケミカルズ”(2016)「安全データシート NIKKOL BB-10」, <https://www.chemical-navi.com/product_search/detail358.html> 2018年3月23日アクセス.
  3. “日光ケミカルズ”(2016)「安全データシート NIKKOL BB-20」, <https://www.chemical-navi.com/product_search/detail359.html> 2018年3月23日アクセス.
  4. “日光ケミカルズ”(2016)「安全データシート NIKKOL BB-30」, <https://www.chemical-navi.com/product_search/detail360.html> 2018年3月23日アクセス.

スポンサーリンク

TOPへ