テトラヒドロテトラメチルシクロテトラシロキサンとは…成分効果と毒性を解説


[化粧品成分表示名称]
・テトラヒドロテトラメチルシクロテトラシロキサン
・テトラヒドロテトラメチルシクロテトラシロキサン
[医薬部外品表示名称]
・テトラヒドロテトラメチルシクロテトラシロキサン
化学構造的にシロキサン骨格をもつ環状シリコーン化合物です。
化粧品に配合される場合は、
これらの目的で、メイクアップ化粧品、日焼け止め製品などに使用されています。
表面処理
表面処理に関しては、撥水性(∗1)向上および/または触媒活性の封鎖目的で顔料の表面処理に使用されます(文献1:1990;文献2:1994)。
∗1 撥水性とは水をはじく性質のことです。
また、網目状の超薄膜の生成が可能なため、顔料の色に影響を与えません(文献1:1990;文献2:1994)。
テトラヒドロテトラメチルシクロテトラシロキサンの安全性(刺激性・アレルギー)について
テトラヒドロテトラメチルシクロテトラシロキサンの現時点での安全性は、
- 外原規2006規格の基準を満たした成分が収載される医薬部外品原料規格2006に収載
- 20年以上の使用実績
- 皮膚刺激性:ほとんどなし(データなし)
- 眼刺激性:詳細不明
- 皮膚感作性(アレルギー性):ほとんどなし(データなし)
このような結果となっており、化粧品配合量および通常使用下において、一般的に安全性に問題のない成分であると考えられます。
以下は、この結論にいたった根拠です。
皮膚刺激性について
医薬部外品原料規格2006に収載されており、20年以上の使用実績があることから、化粧品配合量および通常使用下において、一般的に皮膚刺激および皮膚感作性(アレルギー性)はほとんどないと考えられますが、詳細な安全性試験データがみあたらず、データ不足のため詳細は不明です。
眼刺激性について
試験結果や安全性データがみあたらないため、現時点ではデータ不足により詳細は不明です。
∗∗∗
テトラヒドロテトラメチルシクロテトラシロキサンは表面処理剤にカテゴライズされています。
成分一覧は以下からお読みください。
参考:表面処理剤
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文献一覧:
- H Fukui, et al(1990)「Formation of Polymethylsiloxane Network on Metal Oxides by Chemical Vapor Deposition of 1,3,5,7-Tetramethylcyclotetrasiloxane」Controlled Interphases in Composite Materials,469-478.
- 福井 寛, 他(1994)「1,3,5,7-テトラメチルシクロテトラシロキサンを用いたCVD法によるマグネタイトの表面修飾およびその焼成における効果」色材協会誌(65)(3),170-175.
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