水酸化Alとは…成分効果と毒性を解説

表面処理剤
水酸化Al
[化粧品成分表示名称]
・水酸化Al

[医薬部外品表示名称]
・水酸化アルミニウム

天然または化学合成でつくられるアルミニウムの水酸化物で、白色の結晶性粉末です。

水やエタノールには溶けません。

化粧品に配合される場合は、おもに日焼け止め製品、UV機能を伴ったファンデーションやパウダーなどのメイクアップ化粧品および化粧下地などに酸化チタンなどの表面処理剤として使用されています。

実際の使用製品の種類や数および配合量は、海外の2012-2013年の調査結果になりますが、以下のように報告されています。

ちなみに製品タイプのリーブオン製品というのは付けっ放し製品という意味で、主にスキンケア化粧品やメイクアップ化粧品などを指し、リンスオフ製品というのは洗浄系製品を指します。

水酸化Alの配合製品数および配合量の調査結果(2012-2013年)

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水酸化Alの安全性(刺激性・アレルギー)について

水酸化Alの現時点での安全性は、長い使用実績があり、また非常に幅広い化粧品に配合されており、皮膚刺激性はほとんどなく、眼刺激性はデータ不足により詳細不明ですが、皮膚感作(アレルギー)の報告もないため、安全性に問題のない成分であると考えられます。

以下は、この結論にいたった根拠です。

安全性を調査するために、国内外を問わず信頼性が高いと思われる安全性データシート(∗1)やレポートを参照しています。

∗1 安全性データシートとは、化粧品製造会社や化粧品販売会社のために提供されている成分の安全性データが記載されているシートで、一般消費者向けの資料ではありませんが、安全性を考える上で重要なエビデンスのひとつとなるため、一部引用させていただいています。

皮膚刺激性について

“Cosmetic Ingredient Review”の「Safety Assessment of Alumina and Aluminum Hydroxide as Used in Cosmetics」(文献1:2016)によると、

  • [動物試験] 5匹のマウス、3匹のウサギおよび2匹の大型白色系統のブタの剃毛した背中に0.2%水酸化Alを含むポリソルベート80の10%溶液を5日連続で解放パッチ適用したところ、いずれの動物においても皮膚刺激は観察されなかった(Lansdown ABG,1973)

と記載されています。

試験データはひとつでエビデンスとしては弱いのですが、皮膚刺激の報告がないため、皮膚刺激性はほとんどないと考えられます。

眼刺激性について

試験データがみあたらないため、データ不足により詳細は不明です。

皮膚感作性(アレルギー性)について

試験データはみあたりませんが、化粧品での使用実績も長く、また幅広く非常に多くの化粧品に使用されている中で、皮膚感作の報告がみあたらないため、皮膚感作性(アレルギー性)はほとんどないと考えられます。

化粧品毒性判定事典による毒性判定について

化粧品成分名 判定
水酸化Al 毒性なし

参考までに化粧品毒性判定事典によると、水酸化Alは毒性なし(∗2)となっており、安全性に問題ない成分であると考えられます。

∗2 毒性判定事典の毒性レベルは「毒性なし」「△」「■」「■■」となっており、△は2~3個で■1個に換算し、■が多いほど毒性が強いという目安になり、製品の毒性成分の合計が■4つ以上なら使用不可と判断されます。

∗∗∗

水酸化Alは表面処理剤にカテゴライズされています。

それぞれの成分一覧は以下からお読みください。

参考:表面処理剤

∗∗∗

文献一覧:

  1. “Cosmetic Ingredient Review”(2016)「Safety Assessment of Alumina and Aluminum Hydroxide as Used in Cosmetics」, <http://journals.sagepub.com/doi/abs/10.1177/1091581816677948> 2018年5月16日アクセス.

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