メチコンとは…成分効果と毒性を解説

表面処理
メチコン
[化粧品成分表示名称]
・メチコン

[医薬部外品表示名称]
・メチルハイドロジェンポリシロキサン

化学構造的にジメチコンのメチル基の一部を水素原子に置換した直鎖状重合物であり、シリコーン油(ストレートシリコーン油)です。

同様の成分としてハイドロゲンジメチコンがあり、メチコンとの違いは、化学構造的にメチル基の水素原子への置換数がメチコンのほうが多い(∗1)というだけで物性および配合目的はほとんど同じあることから、医薬部外品名称はどちらも「メチルハイドロジェンポリシロキサン」となっています。

∗1 ハイドロゲンジメチコンの置換数が3個なのに対してメチコンは6個です(文献2:2019)。

化粧品に配合される場合は、

これらの目的で、メイクアップ化粧品、日焼け止め製品、ネイル製品などに使用されています(文献4:2016)

表面処理

表面処理に関しては、撥水性(∗2)および分散性向上目的で無機顔料の表面処理に使用されます(文献3:1990;文献4:2016)

∗2 撥水性とは水をはじく性質のことです。

実際の配合製品数および配合量に関しては、海外の1998-1999年の調査結果になりますが、以下のように報告されています。

メチコンの配合製品数と配合量の調査(1998-1999年)

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メチコンの安全性(刺激性・アレルギー)について

メチコンの現時点での安全性は、

  • 外原規2006規格の基準を満たした成分が収載される医薬部外品原料規格2006に収載
  • 10年以上の使用実績
  • 皮膚刺激性:ほとんどなし(データなし)
  • 眼刺激性:ほとんどなし-軽度
  • 皮膚感作性(アレルギー性):ほとんどなし(データなし)

このような結果となっており、化粧品配合量および通常使用下において、一般的に安全性に問題のない成分であると考えられます。

以下は、この結論にいたった根拠です。

皮膚刺激性および皮膚感作性(アレルギー性)について

医薬部外品原料規格2006に収載されており、10年以上の使用実績があることから、化粧品配合量および通常使用下において、一般的に皮膚刺激および皮膚感作性(アレルギー性)はほとんどないと考えられますが、詳細な安全性試験データがみあたらず、データ不足のため詳細は不明です。

眼刺激性について

Cosmetic Ingredient Reviewの安全性データ(文献1:2003)によると、

  • [動物試験] 2匹のウサギ3群の片眼の結膜嚢にそれぞれ3つの未希釈メチコンオイル0.1mLを点眼し、それぞれ1匹は点眼20秒後に1分間目をすすぎ、他方はすすがず、点眼1および4時間後および1,2および3日後に眼刺激性を評価した。その結果、1時間で最小限の虹彩のうっ血がみられ、2日目まで軽度の結膜の発赤が観察されたが、いずれのウサギも角膜損傷を誘発しなかった(Dupont De Nemours & Co,1966)

と記載されています。

試験データをみるかぎり、共通して軽度の眼刺激性が報告されていることから、軽度の眼刺激性を誘発する可能性があると考えられます。

∗∗∗

メチコンは表面処理剤にカテゴライズされています。

成分一覧は以下からお読みください。

参考:表面処理剤

∗∗∗

文献一覧:

  1. Cosmetic Ingredient Review(2003)「Final Report on the Safety Assessment of Stearoxy Dimethicone, Dimethicone, Methicone, Amino Bispropyl Dimethicone, Aminopropyl Dimethicone, Amodimethicone, Amodimethicone Hydroxystearate, Behenoxy Dimethicone, C24–28 Alkyl Methicone, C30–45 Alkyl Methicone, C30–45 Alkyl Dimethicone, Cetearyl Methicone, Cetyl Dimethicone, Dimethoxysilyl Ethylenediaminopropyl Dimethicone, Hexyl Methicone, Hydroxypropyldimethicone, Stearamidopropyl Dimethicone, Stearyl Dimethicone, Stearyl Methicone, and Vinyldimethicone」International Journal of Toxicology(22)(2),10-35.
  2. 信越化学工業株式会社(2019)「粉体処理剤」化粧品用シリコーンオリジナル原料Plus,17.
  3. 田村 健夫, 他(1990)「顔料(粉体)の性質と表面処理」香粧品科学 理論と実際 第4版,395-401.
  4. 日光ケミカルズ(2016)「シリコーン油およびフッ素油」パーソナルケアハンドブック,87-94.

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