塩化Naとは…成分効果と毒性を解説

増粘 安定化成分
塩化Na
[化粧品成分表示名称]
・塩化Na

[医薬部外品表示名称]
・塩化ナトリウム

天然には岩塩として存在し、海水の主成分でもあるナトリウムの塩化物です。

ヒトを含めた哺乳類をはじめとする地球上の多くの生物にとって、必須ミネラルであるナトリウム源として生命維持になくてはならない重要な物質です。

一般に「塩」あるいは「食塩」と呼ばれる場合が多いですが、塩・食塩は塩化ナトリウムを主成分としながら様々なミネラルを含んだものであり、純粋な塩化ナトリウムとは異なります。

化粧品に配合される場合は、

これらの目的で、スキンケア化粧品、ボディ&ハンドケア製品、メイクアップ化粧品、洗浄製品、洗顔料&洗顔石鹸などに使用されています。

増粘調整

増粘調整に関しては、塩化Naは電解質であり、アニオン界面活性剤に塩化Naを添加することでアニオン界面活性剤水溶液の粘度が増大することが明らかにされており(文献3:2006;文献4:1991)、また(アクリレーツ/アクリル酸アルキル(C10-30))クロスポリマーに塩化Naを添加することで疎水基同士の物理架橋によって増粘することが明らかにされていることから、シャンプーや洗顔料などの洗浄製品に汎用されています(文献1:2013)

乳化・懸濁安定化

乳化・懸濁安定化に関しては、油中水型(W/O型)乳化物の安定性を高める目的でリキッドファンデーションなどに配合されることがあります(文献2:2015)

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塩化Naの安全性(刺激性・アレルギー)について

塩化Naの現時点での安全性は、

  • 医療上汎用性があり有効性および安全性の基準を満たした成分が収載される日本薬局方に収載
  • 外原規2006規格の基準を満たした成分が収載される医薬部外品原料規格2006に収載
  • 10年以上の使用実績
  • 皮膚刺激性:化粧品配合範囲内においてほとんどなし(データなし)
  • 眼刺激性:詳細不明
  • 皮膚感作性(アレルギー性):ほとんどなし(データなし)

このような結果となっており、化粧品配合量および通常使用下において、一般的に安全性に問題のない成分であると考えられます。

以下は、この結論にいたった根拠です。

皮膚刺激性および皮膚感作性(アレルギー性)について

食品および医療分野でも古くから使用されており、化粧品配合量および通常使用下において、一般的に皮膚刺激性および皮膚感作性(アレルギー性)はほとんどないと考えられますが、詳細な安全性試験データがみあたらず、データ不足のため詳細は不明です。

眼刺激性について

試験結果や安全性データがみあたらないため、現時点ではデータ不足により詳細は不明です。

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塩化Naは安定化成分にカテゴライズされています。

成分一覧は以下からお読みください。

参考:安定化成分

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文献一覧:

  1. 森光 裕一郎, 他(2013)「新規アクリル酸系増粘剤の開発」住友化学技術誌,73-75.
  2. 宇山 光男, 他(2015)「塩化Na」化粧品成分ガイド 第6版,144-145.
  3. 日光ケミカルズ(2006)「アニオン界面活性剤」新化粧品原料ハンドブックⅠ,167-197.
  4. D. L. Smith(1991)「Comparison of salt thickening of conventional and peaked alcohol ether sulfates」Journal of the American Oil Chemists Society(68)(8),629–633.

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