塩化Naとは…成分効果と毒性を解説

安定化成分 増粘剤
塩化Na
[化粧品成分表示名称]
・塩化Na

[慣用名]
・塩化ナトリウム

いわゆる食塩として用いられる塩で、無色~白色の結晶です。

化粧品に配合される場合は、リキッドファンデ-ションなどの油中水型(W/O型)乳化物の安定性を高めるために使用されます。

シャンプーや洗顔料などの洗浄製品に配合される場合は、使いやすい粘度に調整するために少量使用されます。

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塩化Naの安全性(毒性・刺激性・アレルギー)について

塩化Naの現時点での安全性は、ヒトによってはわずかな皮膚刺激を感じる可能性もありますが、一般的には皮膚刺激性や毒性はありません。

軽度~中程度の眼刺激性はありますが、塩なのでアレルギー反応(皮膚感作)が起こる可能性も限りなく低く、安全性の高い成分であると考えられます。

以下は、この結論にいたった根拠です。

複数の安全性データシート(∗1)を参照したところ、皮膚刺激性・毒性に関しては、

  • キシダ化学株式会社の安全性データシートによると、99%水溶液をウサギの皮膚に50mg塗布して24時間経過したところ、軽度の皮膚刺激あり(mild)と記載されています(文献1:2015)
  • キシダ化学株式会社の安全性データシートによると、99%水溶液をウサギの皮膚に500mg塗布して24時間経過したところ、軽度の皮膚刺激あり(mild)と記載されています(文献1:2015)
  • 林純薬株式会社の安全性データシートによると、0.58%水溶液にて、皮膚刺激ありと記載されています(文献2:2014)

∗1 安全性データシートは、化粧品製造会社や化粧品販売会社のために提供されている資料ですが、安全性を考えるデータとして一部引用させていただいています。

安全データでは、0.58~99%濃度の水溶液で共通して皮膚刺激ありとなっていますが、たとえば海水の塩分濃度は3.4%でヒトの体内の塩分濃度は0.9%で、実際に化粧品や洗浄製品に配合される塩化Naの量は1%前後で皮膚刺激を感じるほどではないと考えますが、ヒトによってはわずかな皮膚刺激が起こる可能性があるかもしれません。

眼刺激性に関しては、

  • キシダ化学株式会社の安全性データシートによると、99%水溶液をウサギの眼に100mg点眼したところ、軽度の眼刺激あり(mild)と記載されています(文献1:2015)
  • キシダ化学株式会社の安全性データシートによると、99%水溶液をウサギの眼に100mg点眼して24時間経過したところ、中程度の眼刺激あり(moderate)と記載されています(文献1:2015)
  • キシダ化学株式会社の安全性データシートによると、99%水溶液をウサギの眼に10mg点眼したところ、中程度の眼刺激あり(moderate)と記載されています(文献1:2015)
  • 林純薬株式会社の安全性データシートによると、0.58%水溶液にて、眼刺激ありと記載されています(文献2:2014)

安全データによると、共通して眼刺激性ありと記載されているため、軽度から中程度の眼刺激性があると考えられます。

アレルギー(皮膚感作性)に関しては、安全データに記載はありませんが、そもそもヒトの体内にも存在する塩なのでアレルギー反応が起こることはなく、もちろん重大なアレルギー報告もないので、アレルギー反応(皮膚感作)が起こる可能性は限りなく低いと考えられます。

参考までに化粧品毒性判定事典によると、塩化Naは毒性なし(∗2)となっており、毒性に関しては心配する必要はなさそうです。

∗2 毒性判定事典の毒性レベルは「毒性なし」「△」「■」「■■」となっており、△は2~3個で■1個に換算し、■が多いほど毒性が強いという目安になり、製品の毒性成分の合計が■4つ以上なら使用不可と判断されます。

∗∗∗

塩化Naは安定化成分にカテゴライズされています。

成分一覧は以下からお読みください。

参考:安定化成分

∗∗∗

文献一覧:

  1. キシダ化学株式会社(1994年作成/2015年改訂)「安全データシート」, <http://www.kishida.co.jp/product/catalog/msds/id/11301/code/270-71265j.pdf> 2017年9月14日アクセス.
  2. 林純薬株式会社(2012年作成/2014年改訂)「安全データシート」, <http://www.hpc-j.co.jp/pdf/msds/F7-20.pdf> 2017年9月14日アクセス.

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