コハク酸2Naとは…成分効果と毒性を解説

pH調整剤
コハク酸2Na
[化粧品成分表示名称]
・コハク酸2Na

[慣用名]
・コハク酸ニナトリウム

動植物界に広く分布する有機酸であるコハク酸のニナトリウム塩で、無臭のpH調整剤(アルカリ剤)です。

貝類のうま味を有しているうま味成分であり、一般的には食品の調味料、pH調整剤、酸味料などの食品添加物として使用されます。

化粧品に配合される場合は、他の酸や塩類と組み合わせてpH調整剤として配合されます。

実際にコハク酸2Naがどのような製品に配合されているかというと、海外の調査結果になりますが、以下のように報告されています。

ちなみに表の中の製品タイプのリーブオン製品というのは付けっ放し製品という意味で、主にスキンケア化粧品やメイクアップ化粧品などを指し、リンスオフ製品というのは洗浄系製品を指します。

コハク酸2Naの配合製品数と配合量の調査(2009-2010年)

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コハク酸2Naの安全性(毒性・刺激性・アレルギー)について

コハク酸2Naの現時点での安全性は、食品添加物として許可されており、皮膚刺激性および眼刺激性はほとんどなく、皮膚感作(アレルギー)の報告もないため、安全性の高い成分であると考えられます。

以下は、この結論にいたった根拠です。

安全性を調査するために、国内外を問わず信頼性が高いと思われる安全性データシート(∗1)やレポートを参照しています。

∗1 安全性データシートとは、化粧品製造会社や化粧品販売会社のために提供されている成分の安全性データが記載されているシートで、一般消費者向けの資料ではありませんが、安全性を考える上で重要なエビデンスのひとつとなるため、一部引用させていただいています。

またコハク酸2Naは、日本においてコハク酸ニナトリウム六水和物として生産されており、安定性が高く、環境挙動、水性毒性、ならびに哺乳類毒性に関してコハク酸ニナトリウムおよびコハク酸ニナトリウム六水和物の間に相違がない(文献1:2003)ため、試験にはコハク酸ニナトリウム六水和物が用いられています。

皮膚刺激性について

昭和化学の安全データシート(文献2:2016)によると、

  • コハク酸ニナトリウム六水和物の水溶液は中性であることから、刺激性は低いと推測されるため、区分外(非刺激性)とした

と記載されています。

詳細な試験データはありませんが、食品添加物として許可されており、また食品添加物としての制限値がなく、化粧品原料としては中性に保たれていることから皮膚刺激性はほとんどない(安全なpHに調整される)と考えられます。

眼刺激性について

昭和化学の安全データシート(文献2:2016)によると、

  • コハク酸ニナトリウム六水和物の水溶液は中性であることから、刺激性は低いと推測されるため、区分外(非刺激性)とした

と記載されています。

詳細な試験データはみあたりませんが、化粧品原料としては中性であり、化粧品に配合される場合は安全なpHに調整されるため、眼刺激性はほとんどない(安全なpHに調整される)と考えられます。

皮膚感作性(アレルギー性)について

試験結果および安全データはみあたりませんが、食品添加物として制限なく様々な製品に汎用されており、化粧品においても長い使用歴の中で皮膚感作(アレルギー)の報告はみあたらないため、皮膚感作性(アレルギー性)はほとんどないと考えられます。

化粧品毒性判定事典による毒性判定について

化粧品成分名 判定
コハク酸2Na 毒性なし

参考までに化粧品毒性判定事典によると、コハク酸2Naは毒性なし(∗2)となっており、化粧品に配合する場合には安全性に問題ないと考えられます。

∗2 毒性判定事典の毒性レベルは「毒性なし」「△」「■」「■■」となっており、△は2~3個で■1個に換算し、■が多いほど毒性が強いという目安になり、製品の毒性成分の合計が■4つ以上なら使用不可と判断されます。

∗∗∗

コハク酸2Naは安定化成分にカテゴライズされています。

他の安定化成分など安定化成分一覧は以下からお読みください。

参考:安定化成分

∗∗∗

文献一覧:

  1. JETOC 日本化学物質安全・情報センター(2003)「初期評価プロファイル コハク酸ニナトリウム」, <http://www.jetoc.or.jp/safe/siap_top.html> 2018年4月5日アクセス.
  2. 昭和化学株式会社(2016)「安全性データシート こはく酸ニナトリウム六水和物」, <http://www.st.rim.or.jp/~shw/MSDS/19546250.pdf> 2018年4月5日アクセス.

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