ライスパワーNo.6とは…成分効果と毒性を解説

皮脂抑制
ライスパワーNo.6
[医薬部外品表示名称]
・ライスパワーNo.6

2017年に勇心酒造株式会社により日本で初めて「皮脂分泌の抑制作用」で医薬部外品に承認された、コメ(国産白米100%)を麹菌や酵母、乳酸菌などの微生物などによる独自発酵したライスパワーエキスの一種です。

皮脂分泌の抑制というとビタミンB₆に代表されるように過剰に分泌される皮脂の除去などが知られていますが、ライスパワーNo.6は、皮脂腺に直接働きかけて皮脂の分泌そのものを抑制するという今までになかった作用が確認されています(文献1:2017)

皮脂の流れ

具体的には、ライスパワーNo.6が皮脂腺の脂質合成を抑制することで皮脂腺が縮小し、結果的に皮脂分泌量が減少するという作用機序になります。

勇心酒造株式会社が行った培養した皮脂腺の細胞を使った皮脂腺培養細胞の脂質生合成試験において、以下のようにライスパワーNo.6が皮脂腺細胞での生合成を抑制する効果が確認されています(文献1:2017)

ライスパワーNo.6の脂質合成抑制試験

実際の皮脂抑制試験としては、勇心酒造株式会社が皮脂分泌抑制に対する脂取紙法の臨床試験において、健常な皮膚を有する24人の被検者にライスパワーNo.6を1日2回朝晩毎日連用し、脂取紙で皮脂を吸着させ、皮脂採取量を測定したところ、

ライスパワーNo.6の脂取紙法による試験<額・鼻・頬3箇所の総皮脂量比率>

塗布7日目には皮脂分泌量を約60%に抑制する効果が確認されています(文献1:2017)

また、顔面の片側にライスパワーNo.6を有効成分として含有する製剤を塗布し、反対側に有効成分を含有しない製剤(プラセボ)を比較対照として塗布したハーフフェイス法によるヒト使用試験を実施したところ、

ライスパワーNo.6のハーフフェイスによる試験<額部>

プラセボと比較して有意な皮脂分泌の抑制効果を示しています(文献1:2017)

化粧品に配合される場合は、2018年3月現在、医薬部外品の皮脂抑制有効成分として美容液などに使用される見込みです。

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ライスパワーNo.6の安全性(刺激性・アレルギー)について

ライスパワーNo.6の現時点での安全性は、開発元の安全データによると、医薬部外品の配合範囲内において、皮膚刺激はなく、眼刺激性に関してはデータ不足のため詳細不明ですが、皮膚感作(アレルギー)も起こらなかったため、安全性は高いと考えられます。

ただし、2018年3月現在では使用実績がないため、皮膚刺激および皮膚感作が起こる可能性も考慮しておく必要があります。

また、ライスパワーNo.6の適用によって皮脂分泌を抑制することで角層の水分量が減少する(皮膚が乾燥する)といった皮膚水分量に有害な影響はないことが明らかにされています。

以下は、この結論にいたった根拠です。

皮膚刺激性および皮膚感作性(アレルギー性)について

開発元の勇心酒造が公開したプレスリリース(文献1:2017)によると、

  • [ヒト試験] 61人の被検者を対象としたライスパワーNo.6の3ヶ月連用試験において、皮膚科専門医が湿疹、紅斑、炎症、鱗屑、皮脂欠乏症など皮膚観察を行ったところ、有害事象は発生しなかった

と記載されています。

開発元の安全データでは、3ヶ月の連用試験において皮膚刺激および皮膚感作性は観察されなかったと公表しているため、医薬部外品としての配合範囲内において、皮膚刺激および皮膚感作(アレルギー)はほとんどないと考えられます。

ただし、現時点では使用実績がないため、皮膚刺激および皮膚感作が起こる可能性も考慮しておく必要があります。

眼刺激性について

試験結果や安全性データがみあたらないため、データ不足につき詳細不明です。

安全性についての補足

ライスパワーNo.6が抑制しすぎて皮膚が乾燥してしまったり、角層の水分量が減少することがないか上記の61人の被検者を対象とした3ヶ月連用試験において調査したところ、

ライスパワーNo.6適用による頬部の角層水分量

ライスパワーNo.6適用による頬部のTEWL

これらのグラフのとおり、頬部における角層の水分量およびTEWL(経表皮水分蒸散量)の減少(∗1)はみられませんでした(文献1:2017)

∗1 TEWL(経表皮水分蒸散量)は数値が高いほど水分が蒸散する(乾燥する)ので、適用濃度が上がるにつれてグラフの数値が低くなっているのは、水分蒸散量が減少しているということで、表皮水分を維持しているということです。

化粧品毒性判定事典による毒性判定について

化粧品成分名 判定
ライスパワーNo.6 掲載なし

参考までに化粧品毒性判定事典によると、ライスパワーNo.6は2017年に医薬部外品として承認された新規成分なので掲載なし(∗2)となっていますが、開発元の安全データを信頼するかぎり安全性に問題ないと考えられます。

∗2 毒性判定事典の毒性レベルは「毒性なし」「△」「■」「■■」となっており、△は2~3個で■1個に換算し、■が多いほど毒性が強いという目安になり、製品の毒性成分の合計が■4つ以上なら使用不可と判断されます。

∗∗∗

ライスパワーNo.6は皮脂抑制成分にカテゴライズされています。

∗∗∗

文献一覧:

  1. “勇心酒造”(2017)「日本初!「皮脂分泌を抑制する」効能の医薬部外品 勇心酒造株式会社が製造販売承認を取得 皮脂腺に直接働きかける新規有効成分「ライスパワー®No.6」を開発」, <http://www.yushin-brewer.com/news/2017/1201/20171201_no6.pdf> 2018年3月18日アクセス.

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