窒素の基本情報・配合目的・安全性

窒素

化粧品表示名 窒素
医薬部外品表示名 窒素
INCI名 Nitrogen
配合目的 噴射

1. 基本情報

1.1. 定義

以下の化学式で表される窒素原子(元素記号:N)が2個結合した分子です[1a][2a]

窒素

1.2. 物性・性状

窒素の物性・性状は(∗1)

∗1 融点とは固体が液体になりはじめる温度のことです。

状態 融点(℃) 沸点(℃)
気体 -210 -195.8

このように報告されています[2b]

1.3. 分布

窒素分子(N2は、空気中の約78%を占め、生体内においてもタンパク質成分(重量で約15%)として存在しています[2c]

1.4. 化粧品以外の主な用途

窒素の化粧品以外の主な用途としては、

分野 用途
食品 無色の気体かつ不活性ガスとして酸化されやすい食品の製造時に貯蔵包材に封入して品質保持に用いられています[3]
医薬品 噴射、防腐目的の医薬品添加剤として経口剤などに用いられています[4]

これらの用途が報告されています。

2. 化粧品としての配合目的

化粧品に配合される場合は、

  • 噴射

主にこれらの目的で、ミスト系スキンケア製品、ミスト系フレグランス製品、ヘアカラー製品、プレスタイリング製品などに使用されています。

以下は、化粧品として配合される目的に対する根拠です。

2.1. 噴射

噴射に関しては、圧縮ガスである窒素は加圧状態から大気圧に減圧されたときの瞬間的な気化膨張によって容器の外にジェット状に噴出させることから[1b][5][6]、ミスト状の化粧水、ボディケア製品、フレグランス製品、ヘアケア製品などに使用されています。

3. 安全性評価

窒素の現時点での安全性は、

  • 食品添加物の既存添加物リストに収載
  • 医療上汎用性があり有効性および安全性の基準を満たした成分が収載される日本薬局方に収載
  • 外原規2021規格の基準を満たした成分が収載される医薬部外品原料規格2021に収載
  • 40年以上の使用実績
  • 皮膚刺激性:ほとんどなし(データなし)
  • 眼刺激性:詳細不明
  • 皮膚感作性(アレルギー性):ほとんどなし(データなし)

このような結果となっており、化粧品配合量および通常使用下において、一般に安全性に問題のない成分であると考えられます。

以下は、この結論にいたった根拠です。

3.1. 皮膚刺激性および皮膚感作性(アレルギー性)

食品添加物の既存添加物リスト、日本薬局方および医薬部外品原料規格2021に収載されており、40年以上の使用実績がある中で重大な皮膚刺激および皮膚感作の報告がみあたらないため、化粧品配合量および通常使用下において、一般に皮膚刺激および皮膚感作性(アレルギー性)はほとんどないと考えられますが、詳細な安全性試験データがみあたらず、データ不足のため詳細は不明です。

3.2. 眼刺激性

試験結果や安全性データがみあたらないため、現時点ではデータ不足により詳細不明です。

4. 参考文献

  1. ab日本化粧品工業連合会(2013)「窒素」日本化粧品成分表示名称事典 第3版,644.
  2. abc大木 道則, 他(1989)「窒素」化学大辞典,1415.
  3. 樋口 彰, 他(2019)「窒素」食品添加物事典 新訂第二版,227.
  4. 日本医薬品添加剤協会(2021)「窒素」医薬品添加物事典2021,386.
  5. 森本 秀樹(2001)「エアゾールタイプ育毛剤について」香粧品製造学-技術と実際,370-373.
  6. 薬科学大辞典編集委員会(2013)「プロペラント」薬科学大辞典 第5版,1388.

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