ローマカミツレ花水とは…成分効果と副作用を解説

香料
ローマカミツレ花水
[化粧品成分表示名称]
・ローマカミツレ花水

水蒸気蒸留法を用いて花と葉からローマンカモミールエキスを抽出した際に出る、ローマンカモミールの香りやエキスが溶け込んだ蒸気水分となって得られる芳香蒸留水です。

ローマンカモミールは、古代エジプトの時代から神に捧げる薬草として用いられたと伝えられており、カモミールの中央部の黄色は太陽のシンボルとして昔は聖なる植物としてあがめられてきました。

外観はジャーマンカモミールに似ていますが、ジャーマン種より花がやや大きく、葉にも毛が多いです。

決定的に異なるのは、花を割ってみると、ローマン種は花床の内部は充実していますが、ジャーマン種は中空になっていることと、ローマン種は花ばかりでなく葉にも精油があるので、全草を水蒸気蒸留することです。

ローマカミツレ花水の成分組成は、

  • ピノカルベオール:24.9%
  • イソブチル-1-ハイドロキシエチルアクリレート:11.1%
  • 2-ハイドロキシ-2-メチル-3-ブテニルアンゲレート:10.9%
  • ピノカルボン:8.4%
  • イソアミルアルコール:8%
  • イソブチルアンゲレート:5%
  • ミルテノール:4.8%
  • イソアミルハドロキシアンゲレート:4.1%
  • メタニルアンゲレート:3.9%
  • イソブチルアクリレート:3.3%
  • イソブチルイソブチレート:2%
  • 3-ハドロキシ-3-メチル-2-ブテニルアンゲレート:1.4%
  • エチルアンゲレート:1.2%

となっており(∗1)、ピノカルベオールが主要成分で含有濃度117μg/mLです。

∗1 参考資料:サイエンスの目で見るハーブウォーターの世界(2009)

主要成分であるピノカルベオールの薬理作用は、

  • 抗菌活性(文献1:1993)とシラミ活性(文献2:2004)が報告されています。シラミの成虫に対しては、1,8-シネオールのほうが活性は強いですが、殺卵作用はピノカルベオールのほうが勝っており、市販品よりも優れていると報告されています。

となっています(それぞれの文献はページ最下部に記載)

ローマンカモミールの精油は、アンゲリック酸のエステルが主体で、入手可能な精油の中ではもっとも強い痙攣抑制作用をもつといわれてたり、優しく睡眠導入する鎮静効果や鎮痛効果もあるといわれています。

このほか、抗炎症作用や利尿作用も報告されています。

別名「浴用のカモミール」と呼ばれ、心理的な悩みを治療するために風呂に入れ、アロマテラピーマッサージにも使用します。

ローマカミツレ花水も濃度は低下するものの、これらのエステルが全部含まれているので、一定の精神的な癒やしや痙攣抑制に有効と思われます。

美容には、ジャーマンカモミールよりローマンカモミールのほうが適しているとされており、皮膚炎、皮膚のかゆみ、ニキビなどに有用といわれています。

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ローマカミツレ花水の安全性(毒性・刺激性・アレルギー・副作用)について

ローマンカモミール精油には特に禁忌はなく、ローマカミツレ花水についても成分組成や濃度から大きな問題は予見されません。

ただし、キク科アレルギーの方は注意が必要です。

参考までに化粧品毒性判定事典によると、ローマカミツレ花水は毒性なし(∗1)となってます。

∗1 毒性判定事典の毒性レベルは「毒性なし」「△」「■」「■■」となっており、△は2~3個で■1個に換算し、■が多いほど毒性が強いという目安になり、製品の毒性成分の合計が■4つ以上なら使用不可と判断されます。

∗∗∗

ローマカミツレ花水は香料にカテゴライズされています。

成分一覧は以下からお読みください。

参考:香料

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文献一覧:

  1. Chemical composition-antimicrobial actibity relationships of Eucalyptus essential oils(1993). Plants Med Phytother,26:1319-1331
  2. Ovicidal and adulticidal actibity of Eucalyptus globulus leaf oil terpenoids against Pediculus humanus capitis(Anoplura:Pediculidae)(2004). J Agric Food Chem,52:2507-2511

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