ローズマリー油とは…成分効果と毒性を解説

香料
ローズマリー油
[化粧品成分表示名称]
・ローズマリー油

ローズマリーの花および葉から得られる油性成分(精油)です。

成分組成は、ひとつの例ですが、

  • シネオール:20-50%
  • ボルネオール:20%
  • カンファー:10-27.6%
  • α-ピネン:8-25%
  • β-ミルセン:10%
  • β-ピネン:7.6%
  • リモネン:5.9%
  • カンフェン:5.2-5.8%
  • p-シメン:4.8%
  • β-カリオフィレン:3.1%
  • ベルベノン:2.6%

となっています(文献1:2014)

化粧品に配合される場合は、非常に強い香りを有しているため、香料として微量配合されます。

実際の使用製品の種類や数および配合量は、海外の2013-2014年の調査結果になりますが、以下のように報告されています。

ちなみに製品タイプのリーブオン製品というのは付けっ放し製品という意味で、主にスキンケア化粧品やメイクアップ化粧品などを指し、リンスオフ製品というのは洗浄系製品を指します。

ローズマリー油の配合製品数と配合量の調査結果(2013-2014年)

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ローズマリー油の安全性(毒性・刺激性・アレルギー・副作用)について

ローズマリー油の現時点での安全性は、香料目的による微量配合において、皮膚刺激性はほとんどなく、眼刺激性は中等の眼刺激性が報告されているものの、皮膚感作(アレルギー)の報告もないため、安全性の高い成分であると考えられます。

以下は、この結論にいたった根拠です。

安全性を調査するために、国内外を問わず信頼性が高いと思われる安全性データシート(∗1)やレポートを参照しています。

∗1 安全性データシートとは、化粧品製造会社や化粧品販売会社のために提供されている成分の安全性データが記載されているシートで、一般消費者向けの資料ではありませんが、安全性を考える上で重要なエビデンスのひとつとなるため、一部引用させていただいています。

皮膚刺激性について

“Cosmetic Ingredient Review”の「Safety Assessment of Rosmarinus Officinalis (Rosemary)-Derived Ingredients as Used in Cosmetics」(文献1:2014)によると、

  • [ヒト試験] 10%ローズマリー油を含むワセリンを48時間閉塞パッチ適用したところ、皮膚刺激は認められなかった
  • [ヒト試験] 1.5%ローズマリー油を含む製剤は反復鎮痛パッチ試験(HRIPT)を実施したところ、刺激剤ではなかった
  • [動物試験] 40%までの濃度で適用されたローズマリー油を含有する軟膏はラットの皮膚に刺激を与えなかったが、ウサギの無傷または擦過した皮膚に閉塞適用したところ、中等の刺激が生じた

と記載されています。

試験データはウサギに適用した場合のみ中等の刺激が報告されていますが、ヒトでは10%濃度以下で皮膚刺激が認められていないこと、またローズマリー油は香料目的の微量配合であることから、皮膚刺激性はほとんどないと考えられます。

眼刺激性について

“Cosmetic Ingredient Review”の「Safety Assessment of Rosmarinus Officinalis (Rosemary)-Derived Ingredients as Used in Cosmetics」(文献1:2014)によると、

  • ローズマリー油は中等の眼刺激性である(詳細は不明)

と記載されています。

詳細な試験データはみあたりませんが、中等の眼刺激性が報告されているため、眼刺激性は中等の眼刺激があると考えられます。

皮膚感作性(アレルギー性)について

“Cosmetic Ingredient Review”の「Safety Assessment of Rosmarinus Officinalis (Rosemary)-Derived Ingredients as Used in Cosmetics」(文献1:2014)によると、

  • [ヒト試験] 10%ローズマリー油を含むワセリンを48時間閉塞パッチ適用したMaximization試験を実施したところ、皮膚感作剤ではなかった
  • [ヒト試験] 1.5%ローズマリー油を含む製剤は反復鎮痛パッチ試験(HRIPT)を実施したところ、感作物質ではなかった

と記載されています。

試験データでは共通して感作剤ではないと報告されているため、皮膚感作性(アレルギー性)はほとんどないと考えられます。

化粧品毒性判定事典による毒性判定について

化粧品成分名 判定
ローズマリー油

参考までに化粧品毒性判定事典によると、ローズマリー油は■(∗2)となっていますが、安全データをみるかぎり、化粧品における微量配合において安全性に問題はないと考えられます。

∗2 毒性判定事典の毒性レベルは「毒性なし」「△」「■」「■■」となっており、△は2~3個で■1個に換算し、■が多いほど毒性が強いという目安になり、製品の毒性成分の合計が■4つ以上なら使用不可と判断されます。

∗∗∗

ローズマリー油は香料にカテゴライズされています。

成分一覧は以下からお読みください。

参考:香料

∗∗∗

文献一覧:

  1. “Cosmetic Ingredient Review”(2014)「Safety Assessment of Rosmarinus Officinalis (Rosemary)-Derived Ingredients as Used in Cosmetics」, <https://online.personalcarecouncil.org/ctfa-static/online/lists/cir-pdfs/FR652.pdf> 2018年4月13日アクセス.

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