ダマスクバラ花水(ローズ水)とは…成分効果と副作用を解説

香料
ダマスクバラ花水(ローズ水)
[化粧品成分表示名称]
・ダマスクバラ花水

[慣用名]
・ローズ水、ダマスクローズ花水、ローズウォーター

水蒸気蒸留法を用いてダマスクバラエキスを抽出した際に出る、ダマスクバラの香りやエキスが溶け込んだ蒸気水分となって得られる芳香蒸留水です。

バラには1万以上の品種があるとされますが香料の採れる品種は極めて少なく、中でもダマスクバラは「香りの女王」と呼ばれ、濃厚で甘い香りを放ち、エジプトのクレオパトラや中国の楊貴妃など歴史上最も美しいとされてきた女性たちが美容に用いていたバラと伝えられています。

原産国はブルガリア、トルコ、モロッコなどで、このバラは原種に近く花弁の数も少ないため精油はとても貴重なものです。

ダマスクバラエキスは、ビタミンAやビタミンCが豊富に含まれており、加齢によって減少していく女性ホルモンのエストロゲン受容体を増やす働きがあったり、潤いや抗老化など様々な効果がありますが、ダマスクバラ花水はエキスとしてはかなり薄く、化粧品に配合する場合は合成香料を使わず天然の香料としての使用やオーガニック系化粧品などの場合は水を使わずにダマスクバラ花水や他の花水などをベース成分にしているものもあります。

参考:ダマスクバラエキスの成分効果と副作用を解説

ダマスクバラ花水の成分組成は、

  • フェネチルアルコール:75.9%
  • シトロネロール:8%
  • ゲラニオール:6.8%
  • リナロール:2.5%

となっており(∗1)、フェネチルアルコールが主要成分で含有濃度33μg/mLです。

∗1 参考資料:サイエンスの目で見るハーブウォーターの世界(2009)

フェネチルアルコールの薬理作用は、

  • 鎮静、抗不安作用
    主成分のフェネチルアルコールは正常マウスの行動は抑制しませんが、カフェインで興奮したマウスの行動を抑制します(文献1:1992)。フェネチルアルコールはローズ精油やシトロネロール同様に、マウスの闘争作用を減弱させる抗不安作用が認められています(文献2:2002)
  • 抗菌作用
    カンジダの産生するフェネチルアルコールには緩和な抗菌作用があるといわれますが(文献3:1969)、カンジダと白癬菌を用いて試験した限りではハーブウォーターには増殖効果は見られなかったものの、カンジダの菌糸形発現には弱い抑制効果が認められます。フェネチルアルコールには昆虫の忌避作用があるといわれます。

となっています(それぞれの文献はページ最下部に記載)

ダマスクバラ花水も数百年の使用の歴史があります。

ダマスクバラ花水は、それ自身とても優れた化粧水で、すべてのタイプの肌に適合して顔の色艶を良くし、皮脂の生成を助け、緩和作用、冷却作用、抗炎症作用、マイルドな収れん作用があるといわれており、スキンケア化粧品や目の洗浄によく使用されています。

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ダマスクバラ花水の安全性(毒性・刺激性・アレルギー・副作用)について

ダマスクバラ花水は、毒性や刺激性はほとんど認められず、副作用やアレルギーの報告もなく、安全性の高い成分と考えられています。

参考までに化粧品毒性判定事典によると、ダマスクバラ花水は毒性なし(∗1)となっており、毒性に関しては心配する必要はありません。

∗1 毒性判定事典の毒性レベルは「毒性なし」「△」「■」「■■」となっており、△は2~3個で■1個に換算し、■が多いほど毒性が強いという目安になり、製品の毒性成分の合計が■4つ以上なら使用不可と判断されます。

∗∗∗

ダマスクバラ花水は香料と抗炎症成分と抗菌成分にカテゴライズされています。

成分一覧は以下からお読みください。

参考:香料

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文献一覧:

  1. Passiflora and lime-blossoms: motility effects after inhalation of the essential oils and some of the main constituents in animal experiment(1992). Arch Pharma,325:247-248
  2. Anticonflict effects of rose oil and identification of its active constituents(2002). Life Sci,72:91-102
  3. Phenethyl alcohol and tryptophol:autoantibiotics produced by the fungus Candida albicans(1969). Science,163:192-194

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