雲母チタンの基本情報・配合目的・安全性

医薬部外品表示名 雲母チタン
部外品表示簡略名 雲母Ti
化粧品表示名 マイカ酸化チタン
配合目的 パール光沢

1. 基本情報

1.1. 定義

マイカの表面に酸化チタンの薄膜を被覆処理したもの(パール光沢顔料)です[1]

2. 化粧品としての配合目的

化粧品に配合される場合は、

  • パール光沢付与

主にこれらの目的で、メイクアップ製品、化粧下地製品、日焼け止め製品などに汎用されています。

以下は、化粧品として配合される目的に対する根拠です。

2.1. パール光沢付与

パール光沢付与に関しては、まず前提知識としてマイカに酸化チタンを被覆することによるパール光沢発現のメカニズムについて解説します。

表面が極めて平滑な板状粉体であるマイカと屈折率が高い酸化チタンとでは屈折率に大きな差があり、マイカに酸化チタンを被覆することによってマイカと酸化チタンの界面で光が反射し、その反射はマイカの平滑な表面によって鏡のような強い反射となり、マイカの粒子径が大きくなるほどキラキラ→ギラギラとした光沢感が発現することが知られています[2a][3a]

また、酸化チタンはその表面(酸化チタン被覆マイカの表面)においても光を反射しており、この表面での反射光と、マイカと酸化チタンの界面での反射光が干渉して強め合うことによって固有の色を示し、その色味は酸化チタンの膜厚の増大とともに銀→黄→赤→紫→青→緑と変化します[2b][3b]

このようなメカニズムから、雲母チタンはマイカの粒子径と酸化チタンの膜厚を選択することにより様々な光輝感と色味のパール光沢感を付与する目的で主にメイクアップ製品、化粧下地製品、日焼け止め製品などに汎用されています。

3. 安全性評価

雲母チタンの現時点での安全性は、

  • 外原規2021規格の基準を満たした成分が収載される医薬部外品原料規格2021に収載
  • 20年以上の使用実績
  • 皮膚刺激性:ほとんどなし(データなし)
  • 眼刺激性:詳細不明
  • 皮膚感作性(アレルギー性):ほとんどなし(データなし)

このような結果となっており、化粧品配合量および通常使用下において、一般に安全性に問題のない成分であると考えられます。

以下は、この結論にいたった根拠です。

3.1. 皮膚刺激性および皮膚感作性(アレルギー性)

20年以上の使用実績がある中で重大な皮膚刺激および皮膚感作の報告がみあたらないため、化粧品配合量および通常使用下において、一般に皮膚刺激性および皮膚感作性(アレルギー性)はほとんどないと考えられますが、詳細な安全性試験データがみあたらず、データ不足のため詳細は不明です。

3.2. 眼刺激性

試験結果や安全性データがみあたらないため、現時点ではデータ不足により詳細不明です。

4. 参考文献

  1. 鈴木 一成(2012)「雲母チタン」化粧品成分用語事典2012,548.
  2. ab柴田 雅史(2021)「きらめく光と色-パール顔料」美しさをつくる色材工学,201-207.
  3. ab西本 浩介(2020)「パール光沢顔料」色と顔料の世界 新版,333-343.

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