(PET/Al/エポキシ樹脂)ラミネートの基本情報・配合目的・安全性

化粧品表示名 (PET/Al/エポキシ樹脂)ラミネート
医薬部外品表示名 ポリエチレンテレフタレート・アルミニウム・エポキシ積層末
部外品表示簡略名 PET・Al・エポキシ積層末
配合目的 パール光沢

1. 基本情報

1.1. 定義

PETにアルミニウムを蒸着し、さらにエポキシ樹脂を積層した薄膜片です[1]

1.2. 性状

(PET/Al/エポキシ樹脂)ラミネートの性状は、

状態 虹彩色の多重層状粉末
粒径(mm) 0.05-0.1

このように報告されています[2a]

2. 化粧品としての配合目的

化粧品に配合される場合は、

  • パール光沢付与

主にこれらの目的で、メイクアップ製品、ネイル製品、ヘアスプレー製品に使用されています。

以下は、化粧品として配合される目的に対する根拠です。

2.1. パール光沢付与

パール光沢付与に関しては、(PET/Al/エポキシ樹脂)ラミネートはPET、アルミニウム箔、エポキシ樹脂の薄膜を重ねて圧着したシートを細断した樹脂シートであり、虹色の光沢をもち、一般的なパール光沢剤よりもサイズを大きくすることにより、光輝感を鮮明にした点在感のある輝きを放つことから、キラキラ輝くラメ剤として主にアイ系メイクアップ製品、ネイル製品、ヘアスプレー製品に使用されています[2b][3][4]

3. 安全性評価

(PET/Al/エポキシ樹脂)ラミネートの現時点での安全性は、

  • 外原規2021規格の基準を満たした成分が収載される医薬部外品原料規格2021に収載
  • 20年以上の使用実績
  • 皮膚刺激性:ほとんどなし(データなし)
  • 眼刺激性:詳細不明
  • 皮膚感作性(アレルギー性):ほとんどなし(データなし)

このような結果となっており、化粧品配合量および通常使用下において、一般に安全性に問題のない成分であると考えられます。

以下は、この結論にいたった根拠です。

3.1. 皮膚刺激性および皮膚感作性(アレルギー性)

医薬部外品原料規格2021に収載されており、20年以上の使用実績がある中で重大な皮膚刺激および皮膚感作の報告がみあたらないため、化粧品配合量および通常使用下において、一般に皮膚刺激性および皮膚感作性(アレルギー性)はほとんどないと考えられますが、詳細な安全性試験データがみあたらず、データ不足のため詳細は不明です。

3.2. 眼刺激性

試験結果や安全性データがみあたらないため、現時点ではデータ不足により詳細不明です。

4. 参考文献

  1. 日本化粧品工業連合会(2013)「(PET/Al/エポキシ樹脂)ラミネート」日本化粧品成分表示名称事典 第3版,69.
  2. abダイヤ工業株式会社(-)「ダイヤホログラム HG-S4EP」製品資料.
  3. 柴田 雅史(2021)「きらめく光と色-パール顔料」美しさをつくる色材工学,201-207.
  4. 南 孝司(2003)「ラメ剤」化粧品事典,834.

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