オキシ塩化ビスマスの基本情報・配合目的・安全性

オキシ塩化ビスマス

化粧品表示名 オキシ塩化ビスマス
医薬部外品表示名 オキシ塩化ビスマス
部外品表示簡略名 オキシ塩化Bi
INCI名 Bismuth Oxychloride
配合目的 パール光沢

1. 基本情報

1.1. 定義

以下の化学式で表されるビスマス(元素記号:Bi)のオキシ塩化物(パール光沢顔料)です[1]

オキシ塩化ビスマス

1.2. 性状

オキシ塩化ビスマスの性状は、

状態 白-薄黄灰色の板状粉末
粒径(μm) 5-25

このように報告されています[2][3][4a]

2. 化粧品としての配合目的

化粧品に配合される場合は、

  • パール光沢付与

主にこれらの目的で、メイクアップ製品、コンシーラー製品、化粧下地製品、ネイル製品などに汎用されています。

以下は、化粧品として配合される目的に対する根拠です。

2.1. パール光沢付与

パール光沢付与に関しては、オキシ塩化ビスマスは四角または八角板状の結晶体であり、粒子径が5-25μmとパール顔料としては小さいためにソフトでなめらかな真珠のようなパール光沢が得られることから[4b][5]、パール光沢付与目的で固形状メイクアップ製品、コンシーラー製品などに汎用されています。

オキシ塩化ビスマスは紫外線に弱く、還元されて灰色に変色することから[4c]、一般にパール光沢顔料としては紫外線に対する安定性の高い雲母チタンが多く用いられているのが現状です[6a]

また、比重が高く、液状の製品においては沈殿する難点があるため、一般にスティック状製品や成型製品など固形状の製品に使用される傾向にあります[6b]

3. 混合原料としての配合目的

オキシ塩化ビスマスは、混合原料が開発されており、オキシ塩化ビスマスと以下の成分が併用されている場合は、混合原料として配合されている可能性が考えられます。

原料名 Colorona Imperial Topaz or Colorona Imperial Citrine
構成成分 マイカオキシ塩化ビスマス酸化鉄
特徴 ブラウン色またはイエロー色のなめらかな光沢を持つパール顔料
原料名 Timiron Liquid Silver
構成成分 オキシ塩化ビスマス、ヒドロキシステアリン酸
特徴 オキシ塩化ビスマスをベースとしたシルバーホワイトのパール顔料の分散体

4. 安全性評価

オキシ塩化ビスマスの現時点での安全性は、

  • 外原規2021規格の基準を満たした成分が収載される医薬部外品原料規格2021に収載
  • 20年以上の使用実績
  • 皮膚刺激性:ほとんどなし(データなし)
  • 眼刺激性:詳細不明
  • 皮膚感作性(アレルギー性):ほとんどなし(データなし)

このような結果となっており、化粧品配合量および通常使用下において、一般に安全性に問題のない成分であると考えられます。

以下は、この結論にいたった根拠です。

4.1. 皮膚刺激性および皮膚感作性(アレルギー性)

20年以上の使用実績がある中で重大な皮膚刺激および皮膚感作の報告がみあたらないため、化粧品配合量および通常使用下において、一般に皮膚刺激性および皮膚感作性(アレルギー性)はほとんどないと考えられますが、詳細な安全性試験データがみあたらず、データ不足のため詳細は不明です。

4.2. 眼刺激性

試験結果や安全性データがみあたらないため、現時点ではデータ不足により詳細不明です。

5. 参考文献

  1. 日本化粧品工業連合会(2013)「オキシ塩化ビスマス」日本化粧品成分表示名称事典 第3版,246.
  2. 宇山 侊男, 他(2020)「オキシ塩化ビスマス」化粧品成分ガイド 第7版,218.
  3. 西本 浩介(2020)「パール光沢顔料」色と顔料の世界 新版,333-343.
  4. abc清水 海万(2012)「パール顔料」機能性顔料とナノテクノロジー,75-87.
  5. 八木田 喜昭(1989)「メーキャップ化粧品の原材料基準」色材協会誌(62)(11),673-682. DOI:10.4011/shikizai1937.62.673.
  6. ab鈴木 一成(2012)「オキシ塩化ビスマス」化粧品成分用語事典2012,549.

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