結晶セルロースとは…成分効果と毒性を解説

賦形剤 結合剤 スクラブ剤 増粘剤
結晶セルロース
[化粧品成分表示名称]
・結晶セルロース

樹木から採取したウッドパルプや綿実から採取したリンターパルプを加水分解して精製したものを再結晶させてつくったセルロース(∗1)で、吸水しますが水には溶けない粉末です。

∗1 セルロースとは、木材、綿、麻など植物の細胞壁や植物繊維の主成分で、繊維素とも呼ばれます。

化粧品に配合される場合は、パウダー類に賦形剤(∗2)、結合剤として使用されたり、スキンケア化粧品では懸濁剤や粘度の調整として使われたり、洗眼料では他の原料と混ぜて様々な感触と効果のスクラブ剤を作ります。

∗2 賦形剤というのは、大きさや濃度を一定にするために用いられる成分で、わかりやすい例では薬の錠剤や丸剤の製造過程で有効成分が少ない場合に濃度や大きさを一定にするために乳糖やデンプンなどの賦形剤が用いられます。

実際の配合製品数や配合量の範囲は、海外の2009年の調査結果になりますが、以下のように報告されています。

結晶セルロースの配合製品数と配合量の調査(2009年)

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結晶セルロースの安全性(毒性・刺激性・アレルギー)について

結晶セルロースの現時点での安全性は、皮膚刺激性および眼刺激性はなく、皮膚感作(アレルギー)の報告もないため、安全性の高い成分であると考えられます。

以下は、この結論にいたった根拠です。

安全性を調査するために、国内外を問わず信頼性が高いと思われる安全性データシート(∗3)やレポートを参照しています。

∗3 安全性データシートとは、化粧品製造会社や化粧品販売会社のために提供されている成分の安全性データが記載されているシートで、一般消費者向けの資料ではありませんが、安全性を考える上で重要なエビデンスのひとつとなるため、一部引用させていただいています。

皮膚刺激性および皮膚感作性(アレルギー性)について

“Cosmetic Ingredient Review”の「Amended Safety Assessment of Cellulose and Related Polymers as used in Cosmetics」(文献1:2009)によると、

  • 化粧品成分として安全である

開発元の大東化成工業のコンセプトシート(文献2:2015)によると、

  • 皮膚刺激性なし

と記載されています。

試験の詳細は記載されていませんが、共通して皮膚刺激がなく、使用実績の中で皮膚感作の報告もないことから、皮膚刺激性および皮膚感作性(アレルギー性)はほとんどないと考えられます。

眼刺激性について

“Cosmetic Ingredient Review”の「Final Report of the Cosmetic Ingredient Review Expert Panel on the Safety Assessment of Methyl Acetate」(文献1:2012)によると、

  • 化粧品成分として安全である

開発元の大東化成工業のコンセプトシート(文献2:2015)によると、

  • 眼刺激性なし

と記載されています。

試験の詳細は記載されていませんが、共通して眼刺激性がなく安全であると報告しているため、眼刺激性はほとんどないと考えられます。

化粧品毒性判定事典による毒性判定について

化粧品成分名 判定
結晶セルロース 毒性なし

参考までに化粧品毒性判定事典によると、結晶セルロースは毒性なし(∗4)となっており、毒性に関してはほとんどないと考えられます。

∗4 毒性判定事典の毒性レベルは「毒性なし」「△」「■」「■■」となっており、△は2~3個で■1個に換算し、■が多いほど毒性が強いという目安になり、製品の毒性成分の合計が■4つ以上なら使用不可と判断されます。

∗∗∗

結晶セルロースはその他にカテゴライズされています。

成分一覧は以下からお読みください。

参考:その他

∗∗∗

文献一覧:

  1. “Cosmetic Ingredient Review”(2009)「Amended Safety Assessment of Cellulose and Related Polymers as used in Cosmetics」,<https://online.personalcarecouncil.org/ctfa-static/online/lists/cir-pdfs/FR508.pdf> 2018年2月20日アクセス.
  2. 大東化成工業株式会社(2015)「コンセプトシート CELLULOBEADS MC200」,<http://www.daitokasei.com/upload/product/file/file00000266.pdf> 2018年2月20日アクセス.

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