ポリメタクリル酸メチルとは…成分効果と毒性を解説

皮膜形成 感触改良
ポリメタクリル酸メチル
[化粧品成分表示名称]
・ポリメタクリル酸メチル

[慣用名]
・PMMA

メタクリル酸メチルの重合体で、アクリル樹脂の一種であり、透明固体材はアクリルガラスとも呼ばれている白色の顆粒またはフィルム状の原料です。

化粧品に配合される場合は、滑り調整剤として化粧石けんやファンデーションに、また皮膜形成高分子としてネイルエナメルに使用されます。

また、皮膜形成効果または増粘効果があるため、メイクアップ化粧品からスキンケア化粧品まで幅広く使用されます。

実際の使用製品の種類や数および配合量は、海外の2009-2010年の調査結果になりますが、以下のように報告されています。

ポリメタクリル酸メチルの配合製品数と配合量の比較調査結果(2009-2010年)

スポンサーリンク

ポリメタクリル酸メチルの安全性(刺激性・アレルギー)について

ポリメタクリル酸メチルの現時点での安全性は、皮膚刺激性は一次刺激性および累積刺激性はほとんどなく、、眼刺激性はわずかな眼刺激が起こる可能性がありますが、皮膚感作性(アレルギー性)の報告もないため、総合的に安全性に問題のない成分であると考えられます。

以下は、この結論にいたった根拠です。

皮膚刺激性および皮膚感作(アレルギー性)について

“Cosmetic Ingredient Review”の「Final Report of the Cosmetic Ingredient Review Expert Panel Safety Assessment of Polymethyl Methacrylate (PMMA), Methyl Methacrylate Crosspolymer, and Methyl Methacrylate/Glycol Dimethacrylate Crosspolymer」(文献1:2011)によると、

  • [ヒト試験] 52人の被検者の上腕に9.723%ポリメタクリル酸メチルを含むアイペンシルを9回連続で24時間半閉塞パッチ適用し、次いで2週間の休息期間n後にチャレンジパッチを適用し、パッチ除去後に皮膚反応を評価したところ、いずれの被検者も皮膚反応は認められなかった。9.723%ポリメタクリル酸メチルを含むアイペンシルは累積刺激または感作を誘発しないと結論づけられた(proDERM Institute for Applied Dermatological Research,2001)
  • [動物試験] 6匹のウサギの無傷および擦過した皮膚にポリメタクリル酸メチル0.5mLを24時間適用し、パッチ除去後に皮膚を評価したところ、パッチ除去72時間まで浮腫は認められなかったが、6匹のうち5匹は無傷および擦過した両方の部位にわずかな赤みを有していた。一次刺激スコアは0.46であり、ポリメタクリル酸メチルは非刺激性と評価された(Laboratoire BIO-TOX SARL,1996a)

と記載されています。

試験データをみるかぎり、一次刺激、累積刺激および皮膚感作を誘発しないと報告されているため、皮膚刺激性は一次刺激性、累積刺激性および皮膚感作性(アレルギー性)はほとんどないと考えられます。

眼刺激性について

“Cosmetic Ingredient Review”の「Final Report of the Cosmetic Ingredient Review Expert Panel Safety Assessment of Polymethyl Methacrylate (PMMA), Methyl Methacrylate Crosspolymer, and Methyl Methacrylate/Glycol Dimethacrylate Crosspolymer」(文献1:2011)によると、

  • [動物試験] 6匹のウサギの片眼にポリメタクリル酸メチル0.1mLを点眼し、24時間後に眼を滅菌水ですすぎ、評価したところ、24時間でわずかな結膜刺激(赤み、腫れ、涙)の兆候が観察され、48時間では涙のみ観察された。72時間で6匹のうち3匹の眼が正常に戻り、96時間ですべての眼が正常に戻った。平均眼刺激スコアは24,48,72および96時間でそれぞれ6.7,3.7,1.0および0であった。ポリメタクリル酸メチルはわずかな眼刺激性であると結論付けられた(BIO-TOX SARL,1996b)

と記載されています。

試験データをみるかぎり、わずかな眼刺激性ありと報告されているため、眼刺激性はわずかな眼刺激性が起こる可能性があると考えられます。

化粧品毒性判定事典による毒性判定について

化粧品成分名 判定
ポリメタクリル酸メチル

参考までに化粧品毒性判定事典によると、ポリメタクリル酸メチルは■(∗1)となっていますが、これは合成ポリマーの共通判定であり、試験データをみるかぎり、安全性に問題はないと考えられます。

∗1 毒性判定事典の毒性レベルは「毒性なし」「△」「■」「■■」となっており、△は2~3個で■1個に換算し、■が多いほど毒性が強いという目安になり、製品の毒性成分の合計が■4つ以上なら使用不可と判断されます。

∗∗∗

ポリメタクリル酸メチルはその他にカテゴライズされています。

成分一覧は以下からお読みください。

参考:その他

∗∗∗

文献一覧:

  1. “Cosmetic Ingredient Review”(2011)「Final Report of the Cosmetic Ingredient Review Expert Panel Safety Assessment of Polymethyl Methacrylate (PMMA), Methyl Methacrylate Crosspolymer, and Methyl Methacrylate/Glycol Dimethacrylate Crosspolymer」,<http://journals.sagepub.com/doi/abs/10.1177/1091581811407352> 2018年6月6日アクセス.

スポンサーリンク

TOPへ