トレハロースとは…成分効果と毒性を解説

保湿成分
トレハロース
[化粧品成分表示名称]
・トレハロース

[医薬部外品表示名称]
・トレハロース、トレハロース液

2分子のグルコースが結合した非還元性の糖類(二糖)です。

トレハロースは、きのこ類や酵母などに含まれている自然界に存在する糖で、クマムシなどの微小動物やイワヒバなどの植物が砂漠などの厳しい環境で生き続けられるのはトレハロースが生体内に存在するためであるといわれています。

トレハロースは、細胞やたんぱく質を凍結や乾燥による環境ストレスから保護する作用を有していることが、多くの研究より実証されています。

たとえば乾燥しいたけは約20%のトレハロースを含んでいることがわかっており、何ヶ月おいた後でも少量の水で元の状態に戻りますが、これもトレハロースの働きのためといわれています。

化粧品に配合される場合は、水をしっかりつかまえて離さないという特性があり、また水の分子構造となじみやすい形をしているため、水性スキンケア化粧品の皮膚での潤いを長く保ったり、乾燥している環境でも肌の水分を保持する目的で水性の保湿化粧品にひろく配合されています。

また、毛髪の水分やツヤを保つためにヘアケア製品にも配合されます。

実際にどのような製品に配合されているかというと、海外の調査結果になりますが、以下のように報告されています。

ちなみに表の中の製品タイプのリーブオン製品というのは付けっ放し製品という意味で、主にスキンケア化粧品やメイクアップ化粧品などを指し、リンスオフ製品というのは洗浄系製品を指します。

トレハロースの配合製品数と配合量の調査結果(2013-2014年)

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トレハロースの安全性(毒性・刺激性・アレルギー)について

トレハロースの現時点での安全性は、食品にも使用されており、また2011年4月には日本薬局方にも収載され医薬品にも配合されていることもあり、皮膚刺激性や毒性および眼刺激性はほとんどなく、重大なアレルギー(皮膚感作)の報告もないため、安全性の高い成分であると考えられます。

以下は、この結論にいたった根拠です。

安全性を調査するために、国内外を問わず信頼性が高いと思われる安全性データシート(∗1)やレポートを参照しています。

∗1 安全性データシートとは、化粧品製造会社や化粧品販売会社のために提供されている成分の安全性データが記載されているシートで、一般消費者向けの資料ではありませんが、安全性を考える上で重要なエビデンスのひとつとなるため、一部引用させていただいています。

皮膚刺激性について

株式会社 林原生物化学研究所の安全性データシート(文献1:2009)によると、

  • [動物試験] ウサギを用いた一次皮膚刺激試験において皮膚刺激性なし

と記載されています。

試験結果では動物試験ひとつなので根拠としては弱いのですが、トレハロースは糖類で食品にも使用されており、また2011年4月には日本薬局方にも収載され医薬品にも配合されていることから、皮膚刺激性や毒性はほとんどないと考えられます。

眼刺激性について

株式会社 林原生物化学研究所の安全性データシート(文献1:2009)によると、

  • [動物試験] ウサギを用いた一次眼刺激試験において眼刺激性なし

と記載されています。

試験結果はひとつですが、海外ではドライアイの改善目的でトレハロース配合目薬も販売されているため(日本製もありますが、価格が高く一般的ではない)、眼刺激性はほとんどないと考えられます。

皮膚感作性(アレルギー性)について

試験結果はみあたりませんが、トレハロースは糖類で食品にも使用されており、また2011年4月には日本薬局方にも収載され医薬品にも配合されていることもあり、また国内で重大なアレルギーの報告もないため、アレルギー(皮膚感作)はほとんど起こらないと考えられます。

化粧品毒性判定事典による毒性判定について

化粧品成分名 判定
トレハロース 毒性なし

参考までに化粧品毒性判定事典によると、トレハロースは毒性なし(∗2)となっており、皮膚刺激や毒性はほとんどないと考えられます。

∗2 毒性判定事典の毒性レベルは「毒性なし」「△」「■」「■■」となっており、△は2~3個で■1個に換算し、■が多いほど毒性が強いという目安になり、製品の毒性成分の合計が■4つ以上なら使用不可と判断されます。

∗∗∗

トレハロースは保湿成分にカテゴライズされています。

成分一覧は以下からお読みください。

参考:保湿成分

∗∗∗

文献一覧:

  1. 株式会社 林原生物化学研究所(2009)「製品安全データシート」, <http://www.ryousaikenbo.com/pdf/003.pdf> 2017年11月2日アクセス.

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