アセチルヒドロキシプロリンとは…成分効果と毒性を解説

保湿成分 抗老化成分
アセチルヒドロキシプロリン
[化粧品成分表示名称]
・アセチルヒドロキシプロリン

[慣用名]
・N-アセチル-L-ヒドロキシプロリン

コラーゲンの中だけに多量に含まれているアミノ酸の一種であるヒドロキシプロリンをアセチル化処理した白色粉末のアセチル化物です。

アセチル化処理することにより、ヒドロキシプロリンのもつコラーゲン合成促進や皮膚細胞増殖効果を兼ね備えつつ、経皮吸収性と保湿効果を高めることができます。

アセチル化処理することによってどれくらい効果が高められているのかというと、日光ケミカルズの公開しているヘアレスマウスで試験したデータによると、

アセチルヒドロキシプロリンの経皮吸収性

アミノ酸組成をもつトリペプチド、ヒドロキシプロリンと24時間にわたって比較したところ、アセチルヒドロキシプロリンが短時間、長時間ともに吸収性が圧倒的に高いことがわかります。

また、ヘアレスマウスの背中に濃度を変えたアセチルヒドロキシプロリンを添加したことによる表皮水分量の変化を測定した結果が以下のグラフですが、

アセチルヒドロキシプロリンによる表皮水分量の変化

1%濃度でも表皮水分量は1.5倍に変化がみられる一方で5%濃度でも2倍にはなりませんでした。

同時に、21日間にわたって水溶性コラーゲンやヒドロキシプロリンと表皮水分量の増加率を比較してみた結果が以下のグラフですが、

アセチルヒドロキシプロリンの表皮水分量の変化

水溶性コラーゲンやヒドロキシプロリンと比べると、アセチルヒドロキシプロリンは毎日つけるほど表皮水分量が増加していくことが示されました。

さらに、アセチルヒドロキシプロリンの濃度を変えて皮膚セラミド量の変化を計測した結果、

アセチルヒドロキシプロリンによる皮膚セラミド量の変化

濃度を上げるほど表皮内のセラミド量は増加することが示されました。

これらの計測データをみるかぎり、アセチルヒドロキシプロリンはヒドロキシプロリンよりも保湿効果や表皮への水分吸収性が格段に優れていると言えそうです。

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アセチルヒドロキシプロリンの安全性(毒性・刺激性・アレルギー)について

アセチルヒドロキシプロリンの現時点での安全性は、皮膚刺激性および眼刺激性はほとんどなく、皮膚感作性(アレルギー性)の報告もないため、安全性に問題のない成分であると考えられます。

以下は、この結論にいたった根拠です。

皮膚刺激性および皮膚感作(アレルギー性)について

“Cosmetic Ingredient Review”の「Safety Assessment of Amino Acid Alkyl Amides as Used in Cosmetics」(文献1:2017)によると、

  • [ヒト試験] 109人の被検者に2%アセチルヒドロキシプロリンを含むジェル0.2gを誘導期間およびチャレンジ期間の両方で半閉塞パッチ適用し、各パッチ除去後に皮膚反応を評価したところ、皮膚刺激および皮膚感作の誘発はなかった(anonymous,2011a)

と記載されています。

試験データをみるかぎり、共通して皮膚刺激および皮膚感作性なしと報告されているため、皮膚刺激性および皮膚感作性はほとんどないと考えられます。

眼刺激性について

“Cosmetic Ingredient Review”の「Safety Assessment of Amino Acid Alkyl Amides as Used in Cosmetics」(文献1:2017)によると、

  • [ヒト試験] 33人の女性被検者(50%はコンタクトレンズ着用者)に2%アセチルヒドロキシプロリンを含むアイトリートメントジェルを4週間使用してもらったところ、使用の間に有害な影響および眼刺激の兆候はなかった(anonymous,2011b)

と記載されています。

試験データをみるかぎり、眼刺激なしと報告されているため、眼刺激性はほとんどないと考えられます。

化粧品毒性判定事典による毒性判定について

化粧品成分名 判定
アセチルヒドロキシプロリン 毒性なし

参考までに化粧品毒性判定事典によると、アセチルヒドロキシプロリンは毒性なし(∗1)となっており、安全性に問題はないと考えられます。

∗1 毒性判定事典の毒性レベルは「毒性なし」「△」「■」「■■」となっており、△は2~3個で■1個に換算し、■が多いほど毒性が強いという目安になり、製品の毒性成分の合計が■4つ以上なら使用不可と判断されます。

∗∗∗

アセチルヒドロキシプロリンは保湿成分と抗老化成分にカテゴライズされています。

成分一覧は以下からお読みください。

参考:保湿成分 抗老化成分

∗∗∗

文献一覧:

  1. “Cosmetic Ingredient Review”(2017)「Safety Assessment of Amino Acid Alkyl Amides as Used in Cosmetics」, <http://journals.sagepub.com/doi/abs/10.1177/1091581816686048> 2018年6月8日アクセス.

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