トリ酢酸テトラステアリン酸スクロースとは…成分効果と毒性を解説

エモリエント成分 ベース
トリ酢酸テトラステアリン酸スクロース
[化粧品成分表示名称]
・トリ酢酸テトラステアリン酸スクロース(改正名称)
・酢酸ステアリン酸スクロース(旧称)

化学構造的に二糖(∗1)の一種であり、8個のヒドロキシ基(水酸基:-OH)をもつスクロースに、炭素数18の高級脂肪酸であるステアリン酸4基をエステル結合し、さらにスクロースの3つの水酸基をアセチル化した混合物(エステル油)であり、ショ糖脂肪酸エステルに分類される分子量1660.4のエモリエント剤です(文献2:2019)

∗1 二糖は糖の一種であり、単糖が2個グリコシド結合した二量体です。複数の分子結合がまとまって機能する複合体を多量体といい、二糖の場合、2個の単糖がまとまって(結合して)機能しているため二量体として働きます。

化粧品に配合される場合は、

これらの目的で、リップ系メイクアップ化粧品、アイ系メイクアップ化粧品に使用されています(文献1:2016)

エモリエント作用

エモリエント作用に関しては、肌との密着感に優れているエモリエント剤であることから、他の油剤と組み合わせてリップ系メイクアップ化粧品やアイ系メイクアップ化粧品などのポイントメイクアップ化粧品に使用されています(文献3:2015)

実際の配合製品数および配合量に関しては、海外の2016年の調査結果になりますが、以下のように報告されています。

以下表におけるリーブオン製品は、付けっ放し製品(スキンケア製品やメイクアップ製品など)を表しており、またリンスオフ製品というのは、洗い流し製品(シャンプー、ヘアコンディショナー、ボディソープ、洗顔料、クレンジングなど)を指します。

トリ酢酸テトラステアリン酸スクロースの配合製品数と配合量の調査結果(2016年)

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トリ酢酸テトラステアリン酸スクロースの安全性(刺激性・アレルギー)について

トリ酢酸テトラステアリン酸スクロースの現時点での安全性は、

  • 10年以上の使用実績
  • 皮膚刺激性:ほとんどなし(データなし)
  • 眼刺激性:詳細不明
  • 皮膚感作性:ほとんどなし(データなし)

このような結果となっており、化粧品配合量および通常使用下において、一般的に安全性に問題のない成分であると考えられます。

以下は、この結論にいたった根拠です。

皮膚刺激性および皮膚感作性(アレルギー性)について

刺激性の低さおよび安全性の高さが知られているショ糖脂肪酸エステルの一種であり、10年以上の使用実績がある中で重大な皮膚刺激および皮膚感作の報告がみあたらないため、化粧品配合量および通常使用下において、一般的に皮膚刺激および皮膚感作性(アレルギー性)はほとんどないと考えられますが、詳細な安全性試験データがみあたらず、データ不足のため詳細は不明です。

眼刺激性について

試験結果や安全性データがみあたらないため、現時点ではデータ不足により詳細は不明です。

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トリ酢酸テトラステアリン酸スクロースはエモリエント成分、ベース成分にカテゴライズされています。

それぞれの成分一覧は以下からお読みください。

参考:エモリエント成分 ベース成分

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文献一覧:

  1. Cosmetic Ingredient Review(2016)「Safety Assessment of Saccharide Esters as Used in Cosmetics」Final Report.
  2. “Pubchem”(2019)「Sucrose tetrastearate triacetate」, <https://pubchem.ncbi.nlm.nih.gov/compound/Sucrose-tetrastearate-triacetate> 2019年10月27日アクセス.
  3. 宇山 侊男, 他(2015)「酢酸ステアリン酸スクロース」化粧品成分ガイド 第6版,62.

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