マカデミアナッツ脂肪酸フィトステリルとは…成分効果と毒性を解説

エモリエント成分 保湿成分
マカデミアナッツ脂肪酸フィトステリル
[化粧品成分表示名称]
・マカデミアナッツ脂肪酸フィトステリル

[医薬部外品表示名称]
・マカデミアナッツ油脂肪酸フィトステリル

マカデミアナッツ油を分解して得られる高級脂肪酸の混合物とフィトステロールを結合させた体温に近い温度で溶ける油性成分です。

角層の細胞間脂質と同様のラメラ液晶を単独で形成し、少量の水となら混ざる性質をもっているので、エモリエント効果だけでなく、疑似セラミドと同じように角層の水分保持効果も期待できます。

角層の細胞間脂質

細胞間脂質におけるラメラ構造の仕組み

具体的には、水を抱え込む抱水性に優れており、以下のグラフのように、

マカデミアナッツ脂肪酸フィトステリルの角層水分量の向上効果

流動パラフィン(∗1)と比較しても約2倍の角層水分量の向上が認められます(∗2)

∗1 流動パラフィンはミネラルオイルの別名で、ミネラルオイルとは液状の鉱物油で液体のワセリンのことです。

∗2 グラフの縦軸の角層コンダクタンスというのは、角層の電気伝導度のことで、角層の水分保持力を調べる代表的な方法であり、水分保持力の優れた皮膚では角層コンダクタンスが高値を示します。

また、表皮の水分蒸発量抑制効果を流動パラフィンと比較したグラフでは、

マカデミアナッツ脂肪酸フィトステリルの経表皮水分蒸発量抑制効果

細胞間脂質の代わりになってバリア機能が高まるため、水分蒸発量が抑えられているのが認められます。

化粧品に配合される場合は、エモリエント効果、疑似セラミドのような水分保持効果、しっとり感目的で保湿化粧品に幅広く配合されたり、すべりがよく、しっとり感やツヤを与えることができるので、メイクアップ化粧品やリップ製品、ヘアケア製品にも広く配合されています。

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マカデミアナッツ脂肪酸フィトステリルの安全性(毒性・刺激性・アレルギー)について

マカデミアナッツ脂肪酸フィトステリルの現時点での安全性は、皮膚刺激性はほとんどなく、わずかな眼刺激性が起こる可能性がありますが、皮膚感作(アレルギー)の報告もないため、安全性の高い成分であると考えられます。

以下は、この結論にいたった根拠です。

皮膚刺激性および皮膚感作性(アレルギー性)について

日本精化の安全性データシート(文献1:2013)によると、

  • [ヒト試験] 48時間閉塞パッチ適用の結果、陰性であり、皮膚刺激剤および皮膚感作剤ではなかった

と記載されています。

開発元の安全性データによると、非刺激剤および皮膚感作剤ではないと記載されているため、皮膚刺激性および皮膚感作性(アレルギー性)はほとんどないと考えられます。

眼刺激性について

日本精化の安全性データシート(文献1:2013)によると、

  • 試験の詳細は不明ですが、わずかな眼刺激性がある

と記載されています。

開発元の安全性データによると、わずかな眼刺激性があると報告されているため、わずかな眼刺激性が起こる可能性があると考えられます。

化粧品毒性判定事典による毒性判定について

化粧品成分名 判定
マカデミアナッツ脂肪酸フィトステリル 毒性なし

参考までに化粧品毒性判定事典によると、マカデミアナッツ脂肪酸フィトステリルは毒性なし(∗3)となっており、安全性データはみあたりませんが毒性はほとんどないと考えられます。

∗3 毒性判定事典の毒性レベルは「毒性なし」「△」「■」「■■」となっており、△は2~3個で■1個に換算し、■が多いほど毒性が強いという目安になり、製品の毒性成分の合計が■4つ以上なら使用不可と判断されます。

∗∗∗

マカデミアナッツ脂肪酸フィトステリルはエモリエント成分、保湿成分にカテゴライズされています。

成分一覧は以下からお読みください。

参考:エモリエント成分 保湿成分

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文献一覧:

  1. 日本精化株式会社(2013)「MATERIAL SAFETY DATA SHEET Plandool-MAS」, <https://www.nipponseika-cosme.com/products/productdetail.html?c=bmmp1v7ju14zonu926o6x0448yk108> 2018年1月23日アクセス.

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