テトライソステアリン酸スクロースとは…成分効果と毒性を解説

エモリエント成分 分散剤 安定化成分
テトライソステアリン酸スクロース
[化粧品成分表示名称]
・テトライソステアリン酸スクロース

[医薬部外品表示名称]
・ショ糖脂肪酸エステル

砂糖の主成分であるスクロース(ショ糖)に高級脂肪酸の一種であるイソステアリン酸を4つ結合させた構造で、粘性の高いエステル油です。

油剤でありながら少量の水なら溶かすことのできる抱水性があり、粘性が高く皮膚との密着性や顔料分散性に優れているため、エモリエント剤、顔料分散剤、安定化剤、化粧くずれ防止目的でとして主に口紅やファンデーションなどのメイクアップ化粧品に配合されます。

また、乳化安定剤として乳液やクリームなどにも用いられます。

実際にどのような製品に配合されているかというと、海外の調査結果になりますが、以下のように報告されています。

ちなみに製品タイプのリーブオン製品というのは付けっ放し製品という意味で、主にスキンケア化粧品やメイクアップ化粧品などを指し、リンスオフ製品というのは洗浄系製品を指します。

テトライソステアリン酸スクロースの配合製品数と配合量の調査結果(2016年)

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テトライソステアリン酸スクロースの安全性(刺激性・アレルギー)について

テトライソステアリン酸スクロースの現時点での安全性は、古くから食品や医薬品としての使用実績および安全性も評価されており、皮膚刺激性はなく、眼刺激性はデータ不足により詳細不明ですが、アレルギー性(皮膚感作性)の報告もないため、安全性の高い成分であると考えられます。

以下は、この結論にいたった根拠です。

安全性を調査するために、国内外を問わず信頼性が高いと思われる安全性データシート(∗1)やレポートを参照しています。

∗1 安全性データシートとは、化粧品製造会社や化粧品販売会社のために提供されている成分の安全性データが記載されているシートで、一般消費者向けの資料ではありませんが、安全性を考える上で重要なエビデンスのひとつとなるため、一部引用させていただいています。

皮膚刺激性および皮膚感作性(アレルギー性)について

“Cosmetic Ingredient Review”の「Safety Assessment of Saccharide Esters as Used in Cosmetics」(文献1:2016)によると、

  • 100%テトライソステアリン酸スクロースの皮膚刺激性は適用24時間後で0%であった(詳細は不明)

と記載されています。

安全性データはひとつですが、皮膚刺激性なしと報告されているほか、古くから食品や医薬品としての使用実績および安全性も評価されており、重大な皮膚感作の報告もみあたらないため、皮膚刺激性および皮膚感作性(アレルギー性)はないと考えられます。

眼刺激性について

試験結果や安全性データはみあたらないため、データ不足により詳細は不明です。

化粧品毒性判定事典による毒性判定について

化粧品成分名 判定
テトライソステアリン酸スクロース ■■

参考までに化粧品毒性判定事典によると、テトライソステアリン酸スクロースは■■(∗2)となっていますが、これは合成界面活性剤に分類されているためで、安全性データでは無毒であり、非刺激性と結論づけられているので、毒性はほとんどないと考えられます。

∗2 毒性判定事典の毒性レベルは「毒性なし」「△」「■」「■■」となっており、△は2~3個で■1個に換算し、■が多いほど毒性が強いという目安になり、製品の毒性成分の合計が■4つ以上なら使用不可と判断されます。

∗∗∗

テトライソステアリン酸スクロースはエモリエント成分、安定化成分にカテゴライズされています。

成分一覧は以下からお読みください。

参考:エモリエント成分 安定化成分

∗∗∗

文献一覧:

  1. “Cosmetic Ingredient Review”(2016)「Safety Assessment of Saccharide Esters as Used in Cosmetics」, <https://online.personalcarecouncil.org/ctfa-static/online/lists/cir-pdfs/FR721.pdf> 2017年1月2日アクセス.

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