炭酸Caとは…成分効果と毒性を解説

着色剤
炭酸Ca
[化粧品成分表示名称]
・炭酸Ca

白色から薄灰色の粉末の体質顔料です。

多孔質なので水や油剤、香料を多く含ませることができます。

粉体系ファンデーションや白粉に配合して、透明感のある仕上がり効果や皮脂を吸収させて化粧持ちを良くする目的に適しています。

また、香料を含ませて配合し、保香剤としても使われています。

実際の使用製品の種類や数および配合量は、海外の2015-2016年の調査結果になりますが、以下のように報告されています。

ちなみに製品タイプのリーブオン製品というのは付けっ放し製品という意味で、主にスキンケア化粧品やメイクアップ化粧品などを指し、リンスオフ製品というのは洗浄系製品を指します。

炭酸Caの配合製品数と配合量の調査結果(2015-2016年)

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炭酸Caの安全性(毒性・刺激性・アレルギー)について

炭酸Caの現時点での安全性は、皮膚刺激性および眼刺激性はほとんどなく、皮膚感作(アレルギー)の報告もないため、安全性に問題のない成分であると考えられます。

以下は、この結論にいたった根拠です。

皮膚刺激性および皮膚感作性(アレルギー性)について

“Cosmetic Ingredient Review”の「Safety Assessment of Carbonate Salts as Used in Cosmetics」(文献1:2016)によると、

  • [in vitro試験] 3次元ヒト表皮モデルに炭酸CaをCDS(腐食性化学物質が細胞バリアを通過すると色変化を誘発する液体化学検出システム)を用いて処理したところ、炭酸Caは非腐食性に分類された(National Toxicology Program,1999a)
  • [動物試験] ウサギの無傷の皮膚に炭酸Caを適用し、適用後3分ならびに1および4時間後に腐食性を評価したところ、炭酸Caは非腐食性に分類された(National Toxicology Program,1999b)
  • [in vitro試験] 4匹のウサギ3グループそれぞれの外耳に5%,10%および15%炭酸Ca水溶液25μLを3日間毎日適用し、OECDテストガイドライン429に従って評価したところ、炭酸Caは皮膚感作剤ではなかった(European Chenmicals Agency,2016a)

と記載されています。

試験結果をみるかぎり、皮膚刺激性および皮膚感作性の報告はないため、皮膚刺激性および皮膚感作性(アレルギー性)はほとんどないと考えられます。

眼刺激性について

“Cosmetic Ingredient Review”の「Safety Assessment of Carbonate Salts as Used in Cosmetics」(文献1:2016)によると、

  • [動物試験] 3匹のウサギの片眼に炭酸Ca0.1mLを点眼し、Draize法に従って72時間で評価したところ、試験中に角膜の影響は観察されなかったが、点眼1時間後にすべての処置眼で最小限の結膜刺激およびイリジウム炎症が観察された。結膜刺激は点眼24および48時間まで観察され、すべての反応は72時間後には消失した。炭酸Caはウサギの眼に非刺激性であると分類された(European Chenmicals Agency,2016b)

と記載されています。

試験結果をみるかぎり、眼刺激性は非刺激性と報告されているため、眼刺激性はほとんどないと考えられます。

化粧品毒性判定事典による毒性判定について

化粧品成分名 判定
炭酸Ca 毒性なし

参考までに化粧品毒性判定事典によると、炭酸Caは毒性なし(∗1)となっており、試験データをみるかぎり、安全性に問題のない成分であると考えられます。

∗1 毒性判定事典の毒性レベルは「毒性なし」「△」「■」「■■」となっており、△は2~3個で■1個に換算し、■が多いほど毒性が強いという目安になり、製品の毒性成分の合計が■4つ以上なら使用不可と判断されます。

∗∗∗

炭酸Caは着色剤にカテゴライズされています。

成分一覧は以下からお読みください。

参考:着色剤

∗∗∗

文献一覧:

  1. “Cosmetic Ingredient Review”(2016)「Safety Assessment of Carbonate Salts as Used in Cosmetics」, <https://online.personalcarecouncil.org/ctfa-static/online/lists/cir-pdfs/FR722.pdf> 2018年5月4日アクセス.

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