マイカとは…成分効果と毒性を解説

ベース 感触改良 パール光沢
マイカ
[化粧品成分表示名称]
・マイカ

[医薬部外品表示名称]
・マイカ、セリサイト

原石として白雲母(Muscovite)または金雲母(phlogopite)を粉砕して得られる含水ケイ酸アルミニウムカリウムを主体とする板状の粘土鉱物(体質顔料)です。

マイカ(和名:雲母)には多くの種類が存在し、また化学成分も複雑ですが、一般的に白雲母は含有不純物が少なく、金雲母に比較すると広範囲に使用されています(文献2:2016)

医薬部外品表示名称としては、「セリサイト」と記載される場合もありますが(∗1)、セリサイト(和名:絹雲母)はマイカの一種であり、マイカと比較して粉体に厚みがあり、滑らかな使用感を有しています(文献2:2016)

∗1 セリサイトが使用されている場合でも化粧品表示名称は「マイカ」と記載されます。

化粧品に配合される場合は、

これらの目的で、メイクアップ化粧品、日焼け止め製品、ネイル製品などに汎用されています(文献2:2016)

感触改良・粉体基剤

感触改良・粉体基剤に関しては、マイカ粉体の薄くて表面が滑らかな性質を利用して、伸び、ツヤ、すべり、透明性の付与を目的にメイクアップ化粧品に使用されています(文献2:2016)

またマイカ単体では使用感が良くない場合でも他の板状粉体または球状粉体などを混合することで、滑りが改善されることから、他の粉体と混合で使用されることも一般的です(文献3:2001)

セリサイトは、マイカと比較すると粉体に厚みがあり、皮膚に塗布した場合、展延性(∗2)に優れており、滑らかな使用感で、和名では「絹雲母」と呼ばれているように絹様の光沢を有しています(文献2:2016)

∗2 展延性とは、柔軟に広がり、均等に伸びる性質のことで、薄く広がり伸びが良いことを指します。

パール光沢付与

パール光沢付与に関しては、マイカ単体ではパール光沢は得られませんが、マイカの表面に酸化チタンを被覆することで、パール光沢が発現することが知られており、パール顔料の主流のひとつとして汎用されています(文献4:2004)

この酸化チタンでコーティングしたマイカは、医薬部外品表示名称は「雲母チタン」と記載されますが、化粧品成分表示名称一覧には「マイカ、酸化チタン」と記載されるため、マイカと酸化チタンが併用されている場合は雲母チタンとして配合されている可能性が考えられます。

また、マイカに様々な着色顔料を混合することで、様々な発色効果を発揮することから、マイカ、酸化チタンに加えて着色顔料も一緒に記載されていることもあります。

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マイカの安全性(刺激性・アレルギー)について

マイカの現時点での安全性は、

  • 外原規2006規格の基準を満たした成分が収載される医薬部外品原料規格2006に収載
  • 10年以上の使用実績
  • 皮膚刺激性:ほとんどなし
  • 眼刺激性:詳細不明
  • 皮膚感作性(アレルギー性):ほとんどなし

このような結果となっており、化粧品配合量および通常使用下において、一般的に安全性に問題のない成分であると考えられます。

以下は、この結論にいたった根拠です。

皮膚刺激性および皮膚感作性(アレルギー性)について

Food and Drug Administrationの連邦規則集(文献1:2017)によると、

  • マイカは、一般に眼の領域に適用することを意図した化粧品を含む一般的な化粧品において適正な製造工程を経た場合で着色に安全に使用することができる

と記載されています。

規則集をみるかぎり、皮膚刺激性および皮膚感作性なしと判断できるため、皮膚刺激性および皮膚感作性はほとんどないと考えられます。

眼刺激性について

試験結果や安全性データがみあたらないため、現時点ではデータ不足により詳細は不明です。

∗∗∗

マイカはベース成分にカテゴライズされています。

成分一覧は以下からお読みください。

参考:ベース成分

∗∗∗

文献一覧:

  1. FDA:Food and Drug Administration(2017)「Code of Federal Regulations Title 21 Sec. 73.2496 Mica」, <https://www.accessdata.fda.gov/scripts/cdrh/cfdocs/cfcfr/CFRSearch.cfm?fr=73.2496> 2018年5月26日アクセス.
  2. 日光ケミカルズ(2016)「無機粉体」パーソナルケアハンドブック,290-293.
  3. 堀田 肇(2001)「粉体特性からみたベースメイクアップ化粧品の使用性と機能」日本化粧品技術者会誌(35)(2),99-106.
  4. 鈴木 福二(2004)「チタン被覆マイカの調製と応用例」Journal of the Society of Inorganic Materials,Japan(11)(313),377-383.

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