シアノコバラミンの基本情報・配合目的・安全性

シアノコバラミン

化粧品表示名 シアノコバラミン
医薬部外品表示名 シアノコバラミン
慣用名 ビタミンB12
INCI名 Cyanocobalamin
配合目的 着色 など

1. 基本情報

1.1. 定義

以下の化学式で表されるビタミンB12です[1]

シアノコバラミン

1.2. 物性・性状

シアノコバラミンの物性・性状は、

状態 暗赤色結晶
溶解性 水、エタノールに可溶

このように報告されています[2]

1.3. 化粧品以外の主な用途

シアノコバラミンの化粧品以外の主な用途としては、

分野 用途
食品 ビタミン強化目的で調製粉乳、ビタミン強化食品に用いられるほか、菓子類やスポーツドリンクなどの健康志向食品などにも使用されています[3]
医薬品 ビタミン剤として用いられるほか[4]、調節性眼精疲労における微動調節の改善目的で点眼薬に用いられます[5]

これらの用途が報告されています。

2. 化粧品としての配合目的

化粧品に配合される場合は、

  • ピンク-赤色の着色
  • 配合目的についての補足

主にこれらの目的で、スキンケア製品、マスク製品、ボディケア製品、ハンドケア製品、洗顔料、洗顔石鹸、シャンプー製品、コンディショナー製品、アウトバストリートメント製品など様々な製品に使用されています。

以下は、化粧品として配合される目的に対する根拠です。

2.1. ピンク-赤色の着色

ピンク-赤色の着色に関しては、シアノコバラミンは暗赤色の水溶性化合物であり、自然なピンク-赤色の着色目的で使用されています[6]

2.2. 配合目的についての補足

シアノコバラミンは、ヒト皮膚の炎症やを緩和し、その代謝機能から健やかな皮膚への生まれ変わりを促進することが報告されていますが[7]、水溶性で分子量が大きい化合物であり、皮膚に浸透し難いため、そのままでは皮膚に対して効果を発揮しにくいと考えられます。

ヒト皮膚に対する試験データがみつかりしだい、追補・再編集します。

3. 安全性評価

シアノコバラミンの現時点での安全性は、

  • 食品添加物の既存添加物リストに収載
  • 20年以上の使用実績
  • 皮膚刺激性:ほとんどなし(データなし)
  • 眼刺激性:詳細不明
  • 皮膚感作性(アレルギー性):ほとんどなし(データなし)

このような結果となっており、化粧品配合量および通常使用下において、一般に安全性に問題のない成分であると考えられます。

以下は、この結論にいたった根拠です。

3.1. 皮膚刺激性および皮膚感作性(アレルギー性)

食品添加物の既存添加物リストに収載されており、20年以上の使用実績がある中で重大な皮膚刺激および皮膚感作の報告がみあたらないため、化粧品配合量および通常使用下において、一般に皮膚刺激および皮膚感作性(アレルギー性)はほとんどないと考えられますが、詳細な安全性試験データがみあたらず、データ不足のため詳細は不明です。

3.2. 眼刺激性

試験結果や安全性データがみあたらないため、現時点ではデータ不足により詳細不明です。

4. 参考文献

  1. 日本化粧品工業連合会(2013)「シアノコバラミン」日本化粧品成分表示名称事典 第3版,458.
  2. 大木 道則, 他(1989)「シアノコバラミン」化学大辞典,916.
  3. 樋口 彰, 他(2019)「シアノコバラミン」食品添加物事典 新訂第二版,160.
  4. 浦部 晶夫, 他(2021)「シアノコバラミン」今日の治療薬2021:解説と便覧,508.
  5. 浦部 晶夫, 他(2021)「シアノコバラミン」今日の治療薬2021:解説と便覧,1077-1078.
  6. 宇山 侊男, 他(2020)「シアノコバラミン」化粧品成分ガイド 第7版,117.
  7. Suk Hyun Jung, et al(2011)「Topical application of liposomal cobalamin hydrogel for atopic dermatitis therapy 」Pharmazie(66)(6),430-435. PMID:21699082.

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