銅クロロフィルの基本情報・配合目的・安全性

化粧品表示名 銅クロロフィル
医薬部外品表示名 銅クロロフィル
INCI名 Copper Chlorophyll
配合目的 着色 など

1. 基本情報

1.1. 定義

クロロフィルのマグネシウム(元素記号:Mg)を銅(元素記号:Cu)で置換したものです(∗1)[1a]

1.2. 物性・性状

銅クロロフィルの物性・性状は、

状態 暗緑色の液体
溶解性 油脂に可溶、エタノールに微溶、水に不溶

このように報告されています[2][3a]

クロロフィル(chlorophyll)は、植物が緑色を呈する主要な色素成分であり、天然に存在するクロロフィルは一般にマグネシウムがテトラピロール環中心に配位していることから、酸性や光に不安定な構造となっていますが、化粧品においてはこのマグネシウムを銅に置換することで酸性や光に対する安定性を高めた上で用いられています[4a]

1.3. 化粧品以外の主な用途

銅クロロフィルの化粧品以外の主な用途としては、

分野 用途
食品 緑または他の着色剤と組み合わせて様々な色に着色する目的でキャンディなどのあめ類、チューインガム、その他の菓子類、魚肉練製品、めん類などに用いられています[4b]
医薬品 着色目的の医薬品添加剤として経口剤に用いられます[5]

これらの用途が報告されています。

2. 化粧品としての配合目的

化粧品に配合される場合は、

  • 緑色の着色

主にこれらの目的で、スキンケア製品、クレンジング製品、シャンプー製品、マスク製品、洗顔石鹸などに使用されています。

以下は、化粧品として配合される目的に対する根拠です。

2.1. 緑色の着色

緑色の着色に関しては、銅クロロフィルは植物が緑色を呈する主要な色素成分であるクロロフィルと銅が複合体を形成しており、天然由来色素として緑色の着色または他の着色剤と組み合わせて様々な色に着色する目的で主にスキンケア製品、洗浄系製品に使用されています[1b][3b][4c]

3. 配合量範囲

銅クロロフィルは、医薬部外品(薬用化粧品)への配合において配合上限があり、配合範囲は以下になります。

種類 配合量
薬用石けん・シャンプー・リンス等、除毛剤 上限なし
育毛剤 上限なし
その他の薬用化粧品、腋臭防止剤、忌避剤 上限なし
薬用口唇類 0.050
薬用歯みがき類 0.050
浴用剤 上限なし
染毛剤 上限なし
パーマネント・ウェーブ用剤 上限なし

4. 安全性評価

(クロロフィリン/銅)複合体の現時点での安全性は、

  • 食品添加物の指定添加物リストに収載
  • 20年以上の使用実績
  • 皮膚刺激性:ほとんどなし(データなし)
  • 眼刺激性:詳細不明
  • 皮膚感作性(アレルギー性):ほとんどなし(データなし)

このような結果となっており、化粧品配合量および通常使用下において、一般に安全性に問題のない成分であると考えられます。

以下は、この結論にいたった根拠です。

4.1. 皮膚刺激性および皮膚感作性(アレルギー性)

食品添加物の指定添加物リストに収載されており、20年以上の使用実績がある中で重大な皮膚刺激および皮膚感作の報告がみあたらないため、化粧品配合量および通常使用下において、一般に皮膚刺激および皮膚感作性(アレルギー性)はほとんどないと考えられますが、詳細な安全性試験データがみあたらず、データ不足のため詳細は不明です。

4.2. 眼刺激性

試験結果や安全性データがみあたらないため、現時点ではデータ不足により詳細不明です。

5. 参考文献

  1. ab日本化粧品工業連合会(2013)「(クロロフィリン/銅)複合体」日本化粧品成分表示名称事典 第3版,383.
  2. 日本葉緑素株式会社(2022)「クロロンGA」Information Sheet.
  3. ab柴田 雅史(2021)「昔の色を現代で使用する – 天然色素」美しさをつくる色材工学,264-276.
  4. abc樋口 彰, 他(2019)「銅クロロフィル」食品添加物事典 新訂第二版,240.
  5. 日本医薬品添加剤協会(2021)「銅クロロフィル」医薬品添加物事典2021,411-412.

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