サイタイエキスとは…成分効果と毒性を解説

細胞賦活剤 保湿成分 抗老化成分
サイタイエキス
[化粧品成分表示名称]
・サイタイエキス

馬由来の臍帯(∗1)を酵素分解し抽出した酸性ムコ多糖類を含む淡黄色透明で粘稠な液体です。

∗1 「臍帯」は「さいたい」と読み、へその緒を指します。

主な成分は、ヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸、デルマタン硫酸、ヘバラン硫酸、ヘパリン、ケラタン硫酸で、含まれるアミノ酸は、多い順からグルタミン酸、プロリン、アラニン、アルギニン、アスパラギン酸、ロイシン、セリン、リジン、バリンとなっています。

現時点で明らかになっている効果は保湿効果に加え、細胞の増殖、化学的な刺激に対する細胞修復促進作用、Ⅲ型コラーゲンやエラスチンの遺伝子発現を高める作用、線維芽細胞とコラーゲンの合成促進作用などの細胞賦活効果やターンオーバーを正常化し、コラーゲンやエラスチンの減少を改善する抗老化(抗シワ)効果です。

ヒト臨床試験において、手の甲にシミがある45~65歳までの女性10名にサイタイエキス0.2%配合クリームを手の甲に1日2回3ヶ月間塗布し、塗布前と塗布3ヶ月後で表皮の密度、角化細胞数、Ⅲ型コラーゲン、エラスチンが増加するかを比べたところ、

サイタイエキス塗布前と塗布3ヶ月後の表皮密度および角化細胞数の比較

サイタイエキス塗布前と塗布3ヶ月後のⅢ型コラーゲン増加率およびエラスチン増加率の比較

表皮密度26.3%増加、角化細胞数73.2%増加、Ⅲ型コラーゲン118.8%増加、エラスチン50%増加となっており、細胞賦活効果と肌の弾力性改善効果(抗シワ)が裏付けされています。

また、2017年に行われた皮膚粘弾性(ハリや弾力)のプラセンタエキスとの比較試験(文献2:2017)では、

プラセンタにおいては3週間後までには有意な改善がみられたが、6週間後には有意差は認められなかったのに対し、サイタイエキスは3週間後には有意な変化は認められなかったものの6週間後において有意な改善が認められた。

さらに、プラセンタエキスとサイタイエキスを併用することで相乗的なヒト線維芽細胞の増殖効果が認められた。

といった試験結果が明らかになっており、これはプラセンタエキスが比較的アミノ酸などの低分子を含むのに対し、サイタイエキスがペプチドなどの比較的高分子を多く含んでいるために、最初はプラセンタエキスが早く浸透して作用を発揮するのに対し、サイタイエキスはじっくりと浸透して効果を発揮すると推測されています。

こういった違いからプラセンタエキスとサイタイエキスは相性がよく併用することで相乗的な効果が期待できるため、化粧品に配合される場合も併用しているケースが増えています。

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サイタイエキスの安全性(刺激性・アレルギー)について

サイタイエキスの現時点での安全性は、皮膚刺激性はほとんどなく、眼刺激性はデータ不足により詳細不明ですが、アレルギーの原因となるような成分やホルモンは除去していることから皮膚感作(アレルギー)が起こる可能性もほとんどないため、安全性の高い成分であると考えられます。

以下は、この結論にいたった根拠です。

安全性を調査するために、国内外を問わず信頼性が高いと思われる安全性データシート(∗1)やレポートを参照しています。

∗1 安全性データシートとは、化粧品製造会社や化粧品販売会社のために提供されている成分の安全性データが記載されているシートで、一般消費者向けの資料ではありませんが、安全性を考える上で重要なエビデンスのひとつとなるため、一部引用させていただいています。

皮膚刺激性および皮膚感作性(アレルギー性)について

スノーデン株式会社のサイタイエキスの安全性(文献1:2015)によると、

  • [ヒト試験] 馬由来の化粧品用サイタイエキスの皮膚一次刺激性試験および連続皮膚刺激性試験を行ったところ、皮膚反応はなく陰性であった
  • [ヒト試験] 馬由来の化粧品用サイタイエキスの皮膚感作性をパッチテストを用いて評価したところ、陰性であった

と記載されています。

サイタイエキス開発大手のスノーデン株式会社の安全性試験で皮膚刺激性および皮膚感作性が陰性であるため、皮膚刺激性や皮膚感作性(アレルギー性)はほとんどないと考えられます。

眼刺激性について

眼刺激性に関しては、試験結果や安全性データがみあたらないため、データ不足により詳細は不明です。

化粧品毒性判定事典による毒性判定について

化粧品成分名 判定
サイタイエキス 毒性なし

参考までに化粧品毒性判定事典によると、サイタイエキスは毒性なし(∗2)となっており、毒性に関しては心配する必要はありません。

∗2 毒性判定事典の毒性レベルは「毒性なし」「△」「■」「■■」となっており、△は2~3個で■1個に換算し、■が多いほど毒性が強いという目安になり、製品の毒性成分の合計が■4つ以上なら使用不可と判断されます。

∗∗∗

サイタイエキスは細胞賦活成分、保湿成分、美白成分、抗老化成分にカテゴライズされています。

成分一覧は以下からお読みください。

参考:細胞賦活成分 保湿成分 美白成分 抗老化成分

∗∗∗

文献一覧:

  1. スノーデン株式会社(2015)「スノーデン サイタイエキスの安全性」, <http://www.snowden.co.jp//safety/saitai.html> 2017年12月12日アクセス.
  2. 小松康彦,大郷由貴,手計雅彦(2017)「ブタプラセンタエキスとウマサイタイエキス-臨床評価と併用の意義」FRAGRANCE JOURNAL 45(3): 42-47.

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