アミノ酪酸とは…成分効果と毒性を解説

細胞賦活剤 保湿成分 血行促進成分
アミノ酪酸
[化粧品成分表示名称]
・アミノ酪酸(改正名称)
・γ-アミノ酪酸(旧称)

[慣用名]
・GABA

植物の根や哺乳類の脳髄などに広く分布しており、水に溶けやすくアルコールに溶けない性質で、たんぱく質を構成しないアミノ酸の一種です。

アミノ酪酸はgamma-aminobutylic acidの頭文字をとって一般的にはGABA(ギャバ)と呼ばれ、抑制系の神経伝達物質として機能しており、脳機能改善効果やリラックス効果(ストレス改善効果)などが認められて医薬品や食品に応用されています。

化粧品に配合される場合は、皮膚の血液循環の促進作用、皮膚細胞の活性効果(ターンオーバーの促進効果)の目的で、エイジングケア目的の化粧品に配合されています。

クラシエホームプロダクツ株式会社のヒト表皮細胞を用いた研究によると、以下のように、

アミノ酪酸(GABA)によるヒト表皮細胞増殖作用

アミノ酪酸を表皮に適用することで表皮細胞の明確な増加が認められ、細胞賦活作用が明らかになってます。

さらにターンオーバー促進の指標となっているインボルクリン(∗1)産生を促進することも確認されており、アミノ酪酸がヒト表皮細胞の生まれ変わりに関与していることも明らかにされました。

∗1 インボルクリンとは、表皮細胞が角化する際に必要となるたんぱく質で、インボルクリン量が少ない場合、表皮細胞が角化できず、ターンオーバー(細胞の生まれ変わり)が進まなくなります。

また、表皮細胞でのヒアルロンサン産生に関しても研究した結果、以下のように、

アミノ酪酸(GABA)によるヒアルロン酸合成促進作用

アミノ酪酸がヒアルロン酸産生促進に関与していることが明らかとなり、さらにアミノ酪酸配合化粧品を1ヶ月連続使用した場合と無添加の場合を比較したところ、水分蒸発量および水分保持量では、以下のように、

1ヶ月連続使用でのアミノ酪酸(GABA)の水分蒸発量

1ヶ月連続使用でのアミノ酪酸(GABA)の水分保持量

アミノ酪酸配合の場合に角質水分量および水分蒸散量が明らかに改善しており、これは言い換えれば、皮膚バリア機能の改善効果を示しており、化粧品としても有用であることが証明されています。

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アミノ酪酸の安全性(毒性・刺激性・アレルギー)について

アミノ酪酸の現時点での安全性は、皮膚刺激性はほとんどなく、眼刺激性はデータ不足のため詳細不明ですが、皮膚感作(アレルギー)が起こる可能性もほとんどないため、安全性の高い成分であると考えられます。

以下は、この結論にいたった根拠です。

皮膚刺激性について

試験結果や安全データはみあたりませんが、もともとヒトに存在するアミノ酸であること、医薬品および食品としても応用されていることから、皮膚刺激性はほとんどないと考えられます。

眼刺激性について

試験結果や安全データがみあたらないため、データ不足により詳細は不明です。

皮膚感作性(アレルギー性)について

試験結果や安全データはみあたりませんが、もともとヒトに存在するアミノ酸であること、医薬品および食品としても応用されていること、アミノ酸の中でもたんぱく質を構成しない種類であることから、皮膚感作性(アレルギー性)はほとんどないと考えられます。

化粧品毒性判定事典による毒性判定について

化粧品成分名 判定
アミノ酪酸 毒性なし

参考までに化粧品毒性判定事典によると、アミノ酪酸は毒性なし(∗2)となっており、安全性に問題のない成分であると考えられます。

∗2 毒性判定事典の毒性レベルは「毒性なし」「△」「■」「■■」となっており、△は2~3個で■1個に換算し、■が多いほど毒性が強いという目安になり、製品の毒性成分の合計が■4つ以上なら使用不可と判断されます。

∗∗∗

アミノ酪酸は細胞賦活成分、保湿成分にカテゴライズされています。

成分一覧は以下からお読みください。

参考:細胞賦活成分 保湿成分

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文献一覧:

  1. クラシエホームプロダクツ株式会社(2007)「GABA の表皮への作用を確認」, <http://www.kracie.co.jp/release/pdf/071029_gaba1.pdf> 2018年3月11日アクセス.

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