トリ(カプリル酸/カプリン酸/ミリスチン酸/ステアリン酸)グリセリルとは…成分効果と毒性を解説

ベース成分 エモリエント成分
トリ(カプリル酸/カプリン酸/ミリスチン酸/ステアリン酸)グリセリル
[化粧品成分表示名称]
・トリ(カプリル酸/カプリン酸/ミリスチン酸/ステアリン酸)グリセリル

[医薬部外品表示名称]
・トリ(カプリル・カプリン・ミリスチン・ステアリン酸)グリセリル

高級脂肪酸の一種であるカプリル酸、カプリン酸、ミリスチン酸、ステアリン酸の中から任意の3つがグリセリンに結合してできている天然に存在するペースト状の油脂と同じ構造をもったペースト状の油性成分です。

安定性が高く、2%~10%程度の配合でソフトで滑らかな感触が得られる使いやすいペースト状のエモリエント成分として様々な化粧品に使用されています。

実際にどのような製品に配合されているかというと、海外の2017年の調査結果になりますが、以下のように報告されています。

ちなみに製品タイプのリーブオン製品というのは付けっ放し製品という意味で、主にスキンケア化粧品やメイクアップ化粧品などを指し、リンスオフ製品というのは洗浄系製品を指します。

トリ(カプリル酸/カプリン酸/ミリスチン酸/ステアリン酸)グリセリルの配合製品数と配合量の調査結果(2017年)

スポンサーリンク

トリ(カプリル酸/カプリン酸/ミリスチン酸/ステアリン酸)グリセリルの安全性(毒性・刺激性・アレルギー)について

トリ(カプリル酸/カプリン酸/ミリスチン酸/ステアリン酸)グリセリルの現時点での安全性は、皮膚刺激はほとんどなく、わずかな眼刺激性が起こる可能性はあるものの、皮膚感作性(アレルギー性)もほとんどないため、安全性の高い成分であると考えられます。

以下は、この結論にいたった根拠です。

安全性を調査するために、国内外を問わず信頼性が高いと思われる安全性データシート(∗1)やレポートを参照しています。

∗1 安全性データシートとは、化粧品製造会社や化粧品販売会社のために提供されている成分の安全性データが記載されているシートで、一般消費者向けの資料ではありませんが、安全性を考える上で重要なエビデンスのひとつとなるため、一部引用させていただいています。

皮膚刺激性および皮膚感作性(アレルギー性)について

開発元のCREMERの安全データシート(文献1:2013)によると、

  • [動物試験] ウサギを用いたOECD404テストガイドラインに基づく皮膚刺激性試験において皮膚刺激なし
  • [動物試験] モルモットを用いたOECD406テストガイドラインに基づく皮膚感作性試験において皮膚感作性なし

と記載されています。

開発元の安全性データによると、皮膚刺激および皮膚感作性なしと記載されているため、皮膚刺激性および皮膚感作性(アレルギー性)はほとんどないと考えられます。

眼刺激性について

開発元のCREMERの安全データシート(文献1:2013)によると、

  • [動物試験] ウサギを用いたOECD405テストガイドラインに基づく眼刺激性試験においてわずかに眼刺激性がある

と記載されています。

開発元の安全性データによると、わずかな眼刺激性があると記載されているため、わずかな眼刺激性が起こる可能性があると考えられます。

化粧品毒性判定事典による毒性判定について

化粧品成分名 判定
トリ(カプリル酸/カプリン酸/ミリスチン酸/ステアリン酸)グリセリル 毒性なし

参考までに化粧品毒性判定事典によると、トリ(カプリル酸/カプリン酸/ミリスチン酸/ステアリン酸)グリセリルは毒性なし(∗2)となっており、毒性はほとんどないと考えられます。

∗2 毒性判定事典の毒性レベルは「毒性なし」「△」「■」「■■」となっており、△は2~3個で■1個に換算し、■が多いほど毒性が強いという目安になり、製品の毒性成分の合計が■4つ以上なら使用不可と判断されます。

∗∗∗

トリ(カプリル酸/カプリン酸/ミリスチン酸/ステアリン酸)グリセリルはベース成分、エモリエント成分にカテゴライズされています。

成分一覧は以下からお読みください。

参考:ベース成分 エモリエント成分

∗∗∗

文献一覧:

  1. CREMER(2013)「SAFETY DATA SHEET SOFTISAN 378」, <http://www.petercremerna.com/products/542320922> 2018年1月4日アクセス.

スポンサーリンク

TOPへ