ヘキシルデカノールの基本情報・配合目的・安全性

ヘキシルデカノール

化粧品表示名称 ヘキシルデカノール
医薬部外品表示名称 ヘキシルデカノール
化粧品国際的表示名称(INCI名) Hexyldecanol
配合目的 基剤溶剤 など

1. 基本情報

1.1. 定義

以下の化学式で表される、炭素数16の側鎖構造をもつ一価アルコールかつ合成アルコール高級アルコールです[1][2]

ヘキシルデカノール

1.2. 物性

ヘキシルデカノールの物性は(∗1)

∗1 凝固点とは液体が固体になりはじめる(固まりはじめる)温度のことです。

凝固点(℃) 溶解性
-65 – -60 水に難溶、エタノール、流動パラフィン、ミリスチン酸イソプロピルに可溶

このように報告されています[3a][4a]

1.3. 化粧品以外の主な用途

ヘキシルデカノールの化粧品以外の主な用途としては、

分野 用途
医薬品 基剤目的の医薬品添加剤として外用剤などに用いられています[4b]

これらの用途が報告されています。

2. 化粧品としての配合目的

化粧品に配合される場合は、

  • 油性基剤
  • 溶剤

主にこれらの目的で、スキンケア製品、メイクアップ製品、化粧下地製品、ボディケア製品、コンディショナー製品、トリートメント製品、アウトバストリートメント製品など様々な製品に使用されています。

以下は、化粧品として配合される目的に対する根拠です。

2.1. 油性基剤

油性基剤に関しては、ヘキシルデカノールは油性感が少なくさっぱりとした感触をもち、各種油性成分との相溶性がよく、化学的安定性も高いことから、油性基剤としてメイクアップ製品、クリーム系製品、乳液、ヘアケア製品などに使用されています[3b][5][6]

2.2. 溶剤

溶剤に関しては、ヘキシルデカノールは主に油性基剤、油溶性の化合物および植物エキスを溶かし込む溶剤として使用されています。

3. 混合原料としての配合目的

ヘキシルデカノールは、混合原料が開発されており、ヘキシルデカノールと以下の成分が併用されている場合は、混合原料として配合されている可能性が考えられます。

原料名 EMACOL CD-6710
構成成分 ミリスチルアルコール、ジメチルステアラミン、べヘニルアルコールアジピン酸ジイソブチルシア脂ミリスチン酸ヘキシルデカノール
特徴 三級アミン型トリートメント基剤

4. 安全性評価

ヘキシルデカノールの現時点での安全性は、

  • 薬添規2018規格の基準を満たした成分が収載される医薬品添加物規格2018に収載
  • 外原規2021規格の基準を満たした成分が収載される医薬部外品原料規格2021に収載
  • 40年以上の使用実績
  • 皮膚刺激性:ほとんどなし(データなし)
  • 眼刺激性:詳細不明
  • 皮膚感作性(アレルギー性):ほとんどなし(データなし)

このような結果となっており、化粧品配合量および通常使用下において、一般に安全性に問題のない成分であると考えられます。

以下は、この結論にいたった根拠です。

4.1. 皮膚刺激性および皮膚感作性(アレルギー性)

医薬部外品原料規格2021に収載されており、40年以上の使用実績がある中で重大な皮膚刺激および皮膚感作の報告がみあたらないため、化粧品配合量および通常使用下において、一般に皮膚刺激および皮膚感作性(アレルギー性)はほとんどないと考えられますが、詳細な安全性試験データがみあたらず、データ不足のため詳細は不明です。

4.2. 眼刺激性

試験結果や安全性データがみあたらないため、現時点ではデータ不足により詳細不明です。

5. 参考文献

  1. 日本化粧品工業連合会(2013)「ヘキシルデカノール」日本化粧品成分表示名称事典 第3版,864.
  2. 田村 健夫・廣田 博(2001)「高級アルコール」香粧品科学 理論と実際 第4版,117-120.
  3. ab日光ケミカルズ株式会社(2016)「アルコール」パーソナルケアハンドブックⅠ,44-55.
  4. ab日本医薬品添加剤協会(2021)「ヘキシルデカノール」医薬品添加物事典2021,537.
  5. 日光ケミカルズ株式会社(1982)「アルコール類」化粧品製剤実用便覧,131-137.
  6. 広田 博(1997)「合成アルコール」化粧品用油脂の科学,87-89.

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