水添ロジン酸ペンタエリスリチルとは…成分効果と毒性を解説

ベース成分 光沢剤
水添ロジン酸ペンタエリスリチル
[化粧品成分表示名称]
・水添ロジン酸ペンタエリスリチル

水素を結合したロジン酸と糖アルコールの一種であるペンタエリスリトールとのエステルで油溶性の成分です。

粘着性があり、光沢を与え化粧膜を強化する働きがあるので、付着性や光沢改善目的でリップクリーム、リップグロス、マスカラなどに配合され、ノリ、ツキ、もちの改善目的でファンデーションなど、主にメイクアップ化粧品に配合されます。

また、毛髪のツヤ感を向上させるために、イソステアリン酸オクチルドデシルと一緒にヘアケア製品に配合されます。

基剤に透明感を出す場合はパルミチン酸デキストリンと一緒に配合されます。

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水添ロジン酸ペンタエリスリチルの安全性(毒性・刺激性・アレルギー)について

水添ロジン酸ペンタエリスリチルの現時点での安全性は、一次皮膚刺激性および累積皮膚刺激性はほとんどなく、わずかな眼刺激性が起こる可能性があるものの、皮膚感作性(アレルギー性)の報告もないため、安全性の高い成分であると考えられます。

以下は、この結論にいたった根拠です。

安全性を調査するために、国内外を問わず信頼性が高いと思われる安全性データシート(∗1)やレポートを参照しています。

∗1 安全性データシートとは、化粧品製造会社や化粧品販売会社のために提供されている成分の安全性データが記載されているシートで、一般消費者向けの資料ではありませんが、安全性を考える上で重要なエビデンスのひとつとなるため、一部引用させていただいています。

皮膚刺激性について

開発元のEASTMANの安全性データシート(文献1:2015)によると

  • [ヒト試験] データはないが、似た構造の成分で24時間単回パッチ試験を行ったところ、非刺激性であった

開発元の進栄化学の詳細資料(文献2:2015)によると、

  • パッチ試験を行ない、皮膚刺激性を評価したところ、皮膚一次刺激性および累積皮膚刺激性ともに陰性であった

と記載されています。

試験結果は共通して皮膚刺激性なしと報告されているため、皮膚一次刺激性および皮膚累積刺激性ともになしと考えられます。

眼刺激性について

開発元のEASTMANの安全性データシート(文献1:2015)によると

  • [動物試験] データはないが、似た構造の成分でウサギを用いて眼刺激性試験を行ったところ、わずかな眼刺激性があった

開発元の進栄化学の詳細資料(文献2:2015)によると、

  • パッチ試験を行ない、眼刺激性を評価したところ、眼刺激性は陰性であった

と記載されています。

試験結果はによると、非刺激~わずかな眼刺激性が報告されているため、わずかな眼刺激性が起こる可能性があると考えられます。

皮膚感作性(アレルギー性)について

開発元のEASTMANの安全性データシート(文献1:2015)によると

  • [動物試験] データはないが、似た構造の成分でマウスを用いて皮膚感作性試験を行ったところ、皮膚感作性はなかった

開発元の進栄化学の詳細資料(文献2:2015)によると、

  • パッチ試験を行ない、皮膚感作性を評価したところ、陰性であった

と記載されています。

試験結果は共通して非感作性と報告されているため、皮膚感作性(アレルギー性)はほとんどないと考えられます。

化粧品毒性判定事典による毒性判定について

化粧品成分名 判定
水添ロジン酸ペンタエリスリチル 毒性なし

参考までに化粧品毒性判定事典によると、水添ロジン酸ペンタエリスリチルは毒性なし(∗2)となっており、毒性はほとんどないと考えられます。

∗2 毒性判定事典の毒性レベルは「毒性なし」「△」「■」「■■」となっており、△は2~3個で■1個に換算し、■が多いほど毒性が強いという目安になり、製品の毒性成分の合計が■4つ以上なら使用不可と判断されます。

∗∗∗

水添ロジン酸ペンタエリスリチルはベース成分にカテゴライズされています。

成分一覧は以下からお読みください。

参考:ベース成分

∗∗∗

文献一覧:

  1. EASTMAN(2015)「SAFETY DATA SHEET Foral 105-ECG」, <http://www.eastman.com/Pages/ProductHome.aspx?product=71070720> 2018年1月4日アクセス.
  2. 進栄化学株式会社(2015)「GEL-ISOD詳細資料」, <http://www.jade.dti.ne.jp/~sin-ei/document/gel-isod.pdf> 2018年1月4日アクセス.

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