ルリジサ種子油(ボラージ油)とは…成分効果と毒性を解説

ベース成分 エモリエント成分 抗炎症成分
ルリジサ種子油(ボラージ油)
[化粧品成分表示名称]
・ルリジサ種子油

[慣用名]
・ボラージ油、ボラージオイル

ムラサキ科植物ルリジサ(ボラージ草)の種子を低温圧搾することで得られる油です。

ルリジサは青い星型の花が咲く一年草で、フランスや中国、中東地域で主に分布しています。

1600年代のヨーロッパでは、花や茎をワインの香りづけに使用していたそうです。

植物オイルハンドブックによると、ルリジサ種子油の脂肪酸組成は、

  • リノール酸(不飽和脂肪酸類):36%
  • γ-リノレン酸(不飽和脂肪酸類):22%
  • オレイン酸(不飽和脂肪酸類):18%
  • パルミチン酸(飽和脂肪酸類):15%
  • ステアリン酸(飽和脂肪酸類):1%

となっており、ヨウ素価144となっています。

主成分はリノール酸ですが、皮膚の免疫力に深く関わるγ-リノレン酸の含有量が多い(∗1)のが特徴です。

∗1 γ-リノレン酸は、月見草油など数少ない植物油にしか含まれない成分ですが、ルリジサ種子油のγ-リノレン酸量は月見草油の約2倍の含有量があります。

薬理作用としては、γ-リノレン酸量が多いこともあってうつの改善に効果があると言われており、中世では気分を明るくする作用があると民間療法で使われていました。

ほかには、ホルモン分泌など生体機能を調整する作用があるため月経前症候群(PMS)の緩和に役立つと言われており、γ-リノレン酸量が不足すると月経前症候群の症状が悪化しやすいといわれています。

スキンケアとしては、炎症を抑制するはたらきもあり、免疫力が下がったときに起こりやすいアトピー性皮膚炎などのアレルギー肌のケアに役立つとされています。

ほかにも、保湿効果やシワの予防効果、皮膚を柔らかくするはたらきなどが認められています。

実際にどのような製品に配合されているかというと、海外の調査結果になりますが、以下のように報告されています。

ちなみに表の中の製品タイプのリーブオン製品というのは付けっ放し製品という意味で、主にスキンケア化粧品やメイクアップ化粧品などを指し、リンスオフ製品というのは洗浄系製品を指します。

ルリジサ種子油の配合製品数と配合量の調査結果(2010年)

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ルリジサ種子油の安全性(刺激性・アレルギー)について

ルリジサ種子油の現時点での安全性は、皮膚刺激性はほとんどなく、眼刺激性はデータ不足により詳細不明ですが、アレルギー(皮膚感作)もほとんどないため、安全性の高い成分であると考えられます。

以下は、この結論にいたった根拠です。

安全性を調査するために、国内外を問わず信頼性が高いと思われる安全性データシート(∗2)やレポートを参照しています。

∗2 安全性データシートとは、化粧品製造会社や化粧品販売会社のために提供されている成分の安全性データが記載されているシートで、一般消費者向けの資料ではありませんが、安全性を考える上で重要なエビデンスのひとつとなるため、一部引用させていただいています。

皮膚刺激性および皮膚感作性(アレルギー性)について

“Cosmetic Ingredient Review”の「Plant-Derived Fatty Acid Oils as Used in Cosmetics」(文献1:2011)によると、

  • [ヒト試験] 213人の被検者に1%ルリジサ種子油を含むボディ&ハンド製剤0.2gを閉塞パッチで繰り返し適用(HRIPT)したところ、皮膚刺激剤および皮膚感作剤ではなかった
  • [ヒト試験] 108人の被検者に2%ルリジサ種子油を含むフェイスセラムの一次刺激性試験を評価したところ、一次皮膚刺激剤ではなかった
  • [ヒト試験] 108人の被検者に2%ルリジサ種子油を含むフェイスセラムを閉塞パッチで繰り返し適用(HRIPT)したところ、皮膚刺激剤および皮膚感作剤ではなかった

と記載されています。

試験結果をみるかぎり、皮膚刺激性および皮膚感作剤ではないと結論づけられているため、現時点では皮膚刺激性および皮膚感作性(アレルギー性)はほとんどないと考えられます。

眼刺激性について

眼刺激性に関しては、試験結果や安全性データがみあたらないため、現時点ではデータ不足により詳細は不明です。

化粧品毒性判定事典による毒性判定について

化粧品成分名 判定
ルリジサ種子油 毒性なし

参考までに化粧品毒性判定事典によると、ルリジサ種子油は毒性なし(∗3)となっており、毒性はないと考えられます。

∗3 毒性判定事典の毒性レベルは「毒性なし」「△」「■」「■■」となっており、△は2~3個で■1個に換算し、■が多いほど毒性が強いという目安になり、製品の毒性成分の合計が■4つ以上なら使用不可と判断されます。

∗∗∗

ルリジサ種子油はベース成分にカテゴライズされています。

成分一覧は以下からお読みください。

参考:ベース成分 エモリエント成分 抗炎症成分

∗∗∗

文献一覧:

  1. “Cosmetic Ingredient Review”(2011)「Plant-Derived Fatty Acid Oils as Used in Cosmetics」, <https://online.personalcarecouncil.org/ctfa-static/online/lists/cir-pdfs/FR577.pdf> 2017年12月20日アクセス.

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