メドウフォーム油とは…成分効果と毒性を解説

ベース成分 保湿成分 エモリエント成分
メドウフォーム油
[化粧品成分表示名称]
・メドウフォーム油

[医薬部外品表示名称]
・メドウフォーム油

リムナンテス科植物メドウフォームの種子から得られ、不飽和脂肪酸を95%以上有している淡黄色で透明の液体オイルです。

メドウフォーム油の脂肪酸組成は、

  • エイコセン酸(不飽和脂肪酸類):52~77%
  • エルカ酸(不飽和脂肪酸類):8~29%
  • ドコサジエン酸(不飽和脂肪酸類):7~20%

となっており(文献1:2011)、不飽和脂肪酸のエイコセン酸を主成分とするトリグリセリドでしっとり滑らかでさっぱりした感触を皮膚に与えます。

メドウフォーム油は浸透力はあまりなく、保水性の膜を皮膚上に形成し皮膚の水分蒸発を防ぐエモリエント効果に優れていますが、化粧品に配合される場合は保湿目的というよりは化粧品自体のテクスチャ(質感)にコクやリッチな感触を与える目的で乳液やクリームに配合されることが多いです。

実際にどのような製品に配合されているかというと、海外の2010年の調査結果になりますが、以下のように報告されています。

ちなみに表の中の製品タイプのリーブオン製品というのは付けっ放し製品という意味で、主にスキンケア化粧品やメイクアップ化粧品などを指し、リンスオフ製品というのは洗浄系製品を指します。

メドウフォーム油の配合製品数と配合量の調査結果(2010年)

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メドウフォーム油の安全性(刺激性・アレルギー)について

メドウフォーム油の現時点での安全性は、皮膚刺激性はほとんどなく、眼刺激性はなしまたは最小限の眼刺激性が起こる可能性がありますが、アレルギー(皮膚感作)の報告もないため、安全性の高い成分であると考えられます。

以下は、この結論にいたった根拠です。

安全性を調査するために、国内外を問わず信頼性が高いと思われる安全性データシート(∗1)やレポートを参照しています。

∗1 安全性データシートとは、化粧品製造会社や化粧品販売会社のために提供されている成分の安全性データが記載されているシートで、一般消費者向けの資料ではありませんが、安全性を考える上で重要なエビデンスのひとつとなるため、一部引用させていただいています。

皮膚刺激性について

“Cosmetic Ingredient Review”の「Plant-Derived Fatty Acid Oils as Used in Cosmetics」(文献1:2011)によると、

  • [ヒト試験] 109人の被検者に71.3%メドウフォーム油を含むフェイシャルリペア製品を繰り返し半閉塞パッチ適用(HRIPT)したところ、誘導期間初日に7人の被検者において軽度の紅斑(±)が観察されましたが、他に反応は観察されず、皮膚刺激剤および皮膚感作剤ではないと結論付けられた

開発元の日光ケミカルズの安全データシート(文献2:2016)によると、

  • [ヒト試験] 30人の被検者に閉塞パッチで皮膚感作性一次性刺激試験を行ったところ、皮膚刺激なしであった
  • [動物試験] ウサギを用いて100%メドウフォーム油の一次皮膚刺激を評価したところ、刺激スコアは0.2であり、軽度の刺激

開発元のCRODAの安全データシート(文献3:2015)によると、

  • [動物試験] ウサギを用いて皮膚刺激性をDraize法に従って評価したところ、皮膚刺激性なし

と記載されています。

試験結果ではヒト試験はすべて皮膚刺激性なしと報告されているため、皮膚刺激性はほとんどないと考えられます。

眼刺激性について

開発元の日光ケミカルズの安全データシート(文献2:2016)によると、

  • [動物試験] ウサギを用いて100%メドウフォーム油の眼刺激性を評価したところ、結膜に軽度~中等の刺激があったが、48時間までに回復したため、最小限の眼刺激性

開発元のCRODAの安全データシート(文献3:2015)によると、

  • [動物試験] ウサギを用いて眼刺激性を評価したところ、眼刺激性なし

と記載されています。

試験結果では非刺激性または最小限の眼刺激性が報告されているため、非刺激性または最小限の眼刺激性が起こる可能性があると考えられます。

皮膚感作性(アレルギー性)について

“Cosmetic Ingredient Review”の「Plant-Derived Fatty Acid Oils as Used in Cosmetics」(文献1:2011)によると、

  • [ヒト試験] 109人の被検者に71.3%メドウフォーム油を含むフェイシャルリペア製品を繰り返し半閉塞パッチ適用(HRIPT)したところ、誘導期間初日に7人の被検者において軽度の紅斑(±)が観察されましたが、他に反応は観察されず、皮膚刺激剤および皮膚感作剤ではないと結論付けられた

開発元の日光ケミカルズの安全データシート(文献2:2016)によると、

  • [動物試験] モルモットを用いた皮膚感作性感作性試験(詳細不明)で評価したところ、皮膚感作性なし

開発元のCRODAの安全データシート(文献3:2015)によると、

  • [動物試験] モルモットを用いた皮膚感作性試験では感作を引き起こさなかった

と記載されています。

すべての試験結果で皮膚感作性がないと報告されているため、皮膚感作性(アレルギー性)はほとんどないと考えられます。

化粧品毒性判定事典による毒性判定について

化粧品成分名 判定
メドウフォーム油 毒性なし

参考までに化粧品毒性判定事典によると、メドウフォーム油は毒性なし(∗2)となっており、毒性に関しては心配する必要はありません。

∗2 毒性判定事典の毒性レベルは「毒性なし」「△」「■」「■■」となっており、△は2~3個で■1個に換算し、■が多いほど毒性が強いという目安になり、製品の毒性成分の合計が■4つ以上なら使用不可と判断されます。

∗∗∗

メドウフォーム油はベース成分とエモリエント成分にカテゴライズされています。

成分一覧は以下からお読みください。

参考:ベース成分 エモリエント成分

∗∗∗

文献一覧:

  1. “Cosmetic Ingredient Review”(2011)「Plant-Derived Fatty Acid Oils as Used in Cosmetics」, <https://online.personalcarecouncil.org/ctfa-static/online/lists/cir-pdfs/FR577.pdf> 2017年11月9日アクセス.
  2. 日光ケミカルズ(2016)「安全データシート NIKKOL メドウホーム油」, <https://www.chemical-navi.com/product_search/detail115.html> 2018年1月17日アクセス.
  3. CRODA(2015)「安全データシート CROPURE MEADOWFOAM」, <-> 2018年1月17日アクセス.

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