ヒマワリ種子油(サンフラワー油)とは…成分効果と毒性を解説

ベース成分 エモリエント成分
ヒマワリ種子油(サンフラワー油)
[化粧品成分表示名称]
・ヒマワリ種子油

[医薬部外品表示名称]
・ヒマワリ油(2)

[慣用名]
・ひまわりオイル、サンフラワーオイル

キク科植物ヒマワリの種子から得られる淡黄色~黄色の透明な液体油脂です。

ヒマワリ種子油の原料となるヒマワリは、今日では採油のために広く栽培されています。

植物オイルハンドブックによると、ヒマワリ種子油の脂肪酸組成は、

  • リノール酸(不飽和脂肪酸類):62%
  • オレイン酸(不飽和脂肪酸類):25%
  • パルミチン酸(飽和脂肪酸類):7%
  • ステアリン酸(飽和脂肪酸類):2%
  • アラキジン酸(飽和脂肪酸類):0.2%

となっており、ヨウ素価130となっています。

主成分はリノール酸で、とくに内分泌や神経の調節作用があります。

また、血中コレステロール濃度を低下させる作用や抗アテローム作用があることでも知られており、皮膚や粘膜を柔らかくしたり、なめらかにしたりします。

ビタミンE(トコフェロール)含量は、大豆油やコーン油に比べて少ないのですが、生理活性の高いα-体(アルファ体)が多く、酸化防止という面で注目されています。

柔軟効果や水分の蒸発を防ぐ効果に優れているので乾燥から肌を守る化粧品にほかのオイルと混合してエモリエント剤としてクリーム類に配合されることが多いです。

また、サンオイルなどにはベースオイルとして利用されます。

実際にどのような製品に配合されているかというと、海外の調査結果になりますが、以下のように報告されています。

ちなみに表の中の製品タイプのリーブオン製品というのは付けっ放し製品という意味で、主にスキンケア化粧品やメイクアップ化粧品などを指し、リンスオフ製品というのは洗浄系製品を指します。

ヒマワリ種子油の配合製品数と配合量の調査結果(2010年)

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ヒマワリ種子油の安全性(毒性・刺激性・アレルギー)について

ヒマワリ種子油の現時点での安全性は、皮膚刺激性はほとんどなく、眼刺激性はデータ不足により詳細不明ですが、アレルギー(皮膚感作)もほとんどないため、安全性の高い成分であると考えられます。

ただし、過去に報告はありませんが、ヨモギアレルギーの方は、ごくまれにかゆみやピリピリした刺激などのアレルギー症状を起こす可能性が考えられるので一応注意してください。

以下は、この結論にいたった根拠です。

安全性を調査するために、国内外を問わず信頼性が高いと思われる安全性データシート(∗1)やレポートを参照しています。

∗1 安全性データシートとは、化粧品製造会社や化粧品販売会社のために提供されている成分の安全性データが記載されているシートで、一般消費者向けの資料ではありませんが、安全性を考える上で重要なエビデンスのひとつとなるため、一部引用させていただいています。

皮膚刺激性および皮膚感作性(アレルギー性)について

“Cosmetic Ingredient Review”の「Plant-Derived Fatty Acid Oils as Used in Cosmetics」(文献1:2011)によると、

  • [ヒト試験] 108人の被検者で6%ヒマワリ種子油を含むスキンクリームの一次皮膚刺激試験を評価したところ、一次皮膚刺激剤ではなかった
  • [ヒト試験] 108人の被検者で20%ヒマワリ種子油を含むフェイスセラムの一次皮膚刺激試験を評価したところ、一次皮膚刺激剤ではなかった
  • [ヒト試験] 57人の被検者に0.264%ヒマワリ種子油を含むクリームをFinn Chamberで繰り返し適用(HRIPT)したところ、皮膚刺激性および皮膚感作性は観察されなかった
  • [ヒト試験] 106人の被検者に6%ヒマワリ種子油を含むスキンクリームを閉塞パッチで繰り返し適用(HRIPT)したところ、皮膚刺激剤および皮膚感作剤ではなかった
  • [ヒト試験] 42人の被検者に1%ヒマワリ種子油を含む石けんを28日間使用してもらったところ、使用に適していると判断された
  • [ヒト試験] 107人の被検者に39.8%ヒマワリ種子油を含むマッサージオイル0.2mLを半閉塞パッチで繰り返し適用(HRIPT)したところ、7回目パッチで1人の被検者に一過性のわずかな紅斑が観察されたが、他に皮膚反応は観察されず、皮膚刺激性および皮膚感作性なしと判断された

と記載されています。

試験結果をみるかぎり、共通して皮膚刺激性および皮膚感作性なしと結論付けられているため、現時点では皮膚刺激性および皮膚感作性(アレルギー性)はほとんどないと考えられます。

ただし、ヒマワリ種子油配合化粧品での直接的なアレルギー報告はありませんが、北海道薬剤師会が公開している資料に、ヨモギの花粉症の方がヒマワリの種を食べると口腔アレルギーとしてまれにかゆみやピリピリした刺激を起こすという記載があり、あくまでもヒマワリの種を経口摂取したアレルギー症状ですが、ヨモギによる花粉症の方は一応注意してください(文献2:2010)

眼刺激性について

眼刺激性に関しては、試験結果や安全性データがみあたらないため、現時点ではデータ不足により詳細は不明です。

化粧品毒性判定事典による毒性判定について

化粧品成分名 判定
ヒマワリ種子油 毒性なし

参考までに化粧品毒性判定事典によると、ヒマワリ種子油は毒性なし(∗2)となっており、毒性はないと考えられます。

∗2 毒性判定事典の毒性レベルは「毒性なし」「△」「■」「■■」となっており、△は2~3個で■1個に換算し、■が多いほど毒性が強いという目安になり、製品の毒性成分の合計が■4つ以上なら使用不可と判断されます。

∗∗∗

ヒマワリ種子油はベース成分にカテゴライズされています。

成分一覧は以下からお読みください。

参考:ベース成分 エモリエント成分

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文献一覧:

  1. “Cosmetic Ingredient Review”(2011)「Plant-Derived Fatty Acid Oils as Used in Cosmetics」, <https://online.personalcarecouncil.org/ctfa-static/online/lists/cir-pdfs/FR577.pdf> 2017年12月21日アクセス.
  2. “北海道薬剤師会公式サイト”(2010)「口腔アレルギー(OAS)」, <http://www.doyaku.or.jp/guidance/data/H21-16.pdf> 2017年12月21日アクセス.

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