ジカプリン酸ネオペンチルグリコールとは…成分効果と毒性を解説

ベース エモリエント成分 感触改良
ジカプリン酸ネオペンチルグリコール
[化粧品成分表示名称]
・ジカプリン酸ネオペンチルグリコール

[医薬部外品表示名称]
・ジカプリン酸ネオペンチルグリコール

多価アルコールの一種であるネオペンチルグリコールに炭素数10の中鎖脂肪酸かつ飽和脂肪酸であるカプリン酸を2つエステル結合してつくられるジエステル(∗1)です。

∗1 ジエステルとは、分子内に2基のエステル結合を持つエステルのことです。

化粧品に配合される場合は、

これらの目的で、メイクアップ化粧品、日焼け止め製品、スキンケア化粧品などに使用されています(文献1:2017)

エモリエント作用

エモリエント作用に関しては、油剤やアルコールとの相溶性が高く、酸化安定性に優れており、低粘度のさっぱりした軽い感触で展延性(∗1)を有するエモリエント剤としてメイクアップ化粧品、スキンケア化粧品などに使用されます。

∗1 展延性とは、柔軟に広がり、均等に伸びる性質のことで、薄く広がり伸びが良いことを指します。

感触改良

感触改良に関しては、展延性および低粘度のさっぱりした軽い感触を付与する目的でメイクアップ化粧品、スキンケア化粧品などに使用されます。

実際の配合製品数および配合量に関しては、海外の2016-2017年の調査結果になりますが、以下のように報告されています。

以下表におけるリーブオン製品は、付けっ放し製品(スキンケア製品やメイクアップ製品など)を表しており、またリンスオフ製品というのは、洗い流し製品(シャンプー、ヘアコンディショナー、ボディソープ、洗顔料、クレンジングなど)を指します。

ジカプリン酸ネオペンチルグリコールの配合製品数と配合量の調査結果(2016-2017年)

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ジカプリン酸ネオペンチルグリコールの安全性(刺激性・アレルギー)について

ジカプリン酸ネオペンチルグリコールの現時点での安全性は、

  • 外原規2006規格の基準を満たした成分が収載される医薬部外品原料規格2006に収載
  • 10年以上の使用実績
  • 皮膚刺激性:ほとんどなし
  • 眼刺激性:ほとんどなし
  • 皮膚感作性:ほとんどなし(データなし)

このような結果となっており、化粧品配合量および通常使用下において、一般的に安全性に問題のない成分であると考えられます。

以下は、この結論にいたった根拠です。

皮膚刺激性について

Cosmetic Ingredient Reviewの安全性データ(文献1:2017)によると、

  • [ヒト試験] 21人の被検者に未希釈のジカプリン酸ネオペンチルグリコールを30および60分および24時間閉塞パッチにて実施したところ、いずれの被検者も皮膚刺激の兆候はなかった(Anonymous,2016)

と記載されています。

試験データをみるかぎり、皮膚刺激性なしと報告されているため、皮膚刺激性はほとんどないと考えられます。

眼刺激性について

Cosmetic Ingredient Reviewの安全性データ(文献1:2017)によると、

  • [in vitro試験] 鶏卵の漿尿膜を用いて25%ジカプリン酸ネオペンチルグリコールを含むコーンオイルを処理したところ(HET-CAM法)、実質的に眼刺激性なしと予測された(Anonymous,2016)

と記載されています。

試験データをみるかぎり、眼刺激性なしと報告されているため、眼刺激性はほとんどないと考えられます。

皮膚感作性(アレルギー性)について

医薬部外品原料規格2006に収載されており、10年以上の使用実績がある中で重大な皮膚感作の報告がみあたらないため、化粧品配合量および通常使用下において、一般的に皮膚感作性(アレルギー性)はほとんどないと考えられますが、詳細な安全性試験データがみあたらず、データ不足のため詳細は不明です。

∗∗∗

ジカプリン酸ネオペンチルグリコールはベース成分、エモリエント成分にカテゴライズされています。

それぞれの成分一覧は以下からお読みください。

参考:ベース成分 エモリエント成分

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文献一覧:

  1. Cosmetic Ingredient Review(2017)「Safety Assessment of Monoalkylglycol Dialkyl Acid Esters as Used in Cosmetics」Final Report.

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