ジカプリン酸ネオペンチルグリコールとは…成分効果と毒性を解説

ベース成分 エモリエント成分 感触改良剤
ジカプリン酸ネオペンチルグリコール
[化粧品成分表示名称]
・ジカプリン酸ネオペンチルグリコール

[医薬部外品表示名称]
・ジカプリン酸ネオペンチルグリコール

カプリン酸とネオペンチルグリコールのジエステルで、酸化安定性に優れた低粘度の無色透明な液状オイルです。

ベタつきのないサラッとしたオイルで、基剤の感触を調整するのに適しており、主に日焼け止めや夏向けメイクアップ製品などサッパリした製品に配合されることが多いです。

また、光沢やツヤ感にも優れているので口紅やリップの基剤としても使用されます。

実際にどのような製品に配合されているかというと、海外の2016-2017年の調査結果になりますが、以下のように報告されています。

ちなみに製品タイプのリーブオン製品というのは付けっ放し製品という意味で、主にスキンケア化粧品やメイクアップ化粧品などを指し、リンスオフ製品というのは洗浄系製品を指します。

ジカプリン酸ネオペンチルグリコールの配合製品数と配合量の調査結果(2016-2017年)

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ジカプリン酸ネオペンチルグリコールの安全性(毒性・刺激性・アレルギー)について

ジカプリン酸ネオペンチルグリコールの現時点での安全性は、皮膚刺激および眼刺激性はほとんどなく、重大なアレルギー(皮膚感作)の報告もみあたらないため、安全性の高い成分であると考えられます。

以下は、この結論にいたった根拠です。

安全性を調査するために、国内外を問わず信頼性が高いと思われる安全性データシート(∗1)やレポートを参照しています。

∗1 安全性データシートとは、化粧品製造会社や化粧品販売会社のために提供されている成分の安全性データが記載されているシートで、一般消費者向けの資料ではありませんが、安全性を考える上で重要なエビデンスのひとつとなるため、一部引用させていただいています。

皮膚刺激性について

“Cosmetic Ingredient Review”の「Safety Assessment of Monoalkylglycol Dialkyl Acid Esters as Used in Cosmetics」(文献1:2017)によると、

  • [ヒト試験] 23人の被検者(男性2人、女性21人)に未希釈のジカプリン酸ネオペンチルグリコールをFinn Chamberで30~60分および24時間適用したところ、いずれの被検者においてもいずれの時期でも皮膚刺激の兆候はなかった

と記載されています。

試験結果はひとつですが、皮膚刺激の兆候なしと結論付けられているため、皮膚刺激はほとんどないと考えられます。

眼刺激性について

“Cosmetic Ingredient Review”の「Safety Assessment of Monoalkylglycol Dialkyl Acid Esters as Used in Cosmetics」(文献1:2017)によると、

  • [in vitro試験] 鶏卵の漿尿膜を用いて、25%ジカプリン酸ネオペンチルグリコールを含むコーン油を処理したところ(HET-CAM法)、刺激性がほとんどないと予測された
  • [in vitro試験] 正常ヒト表皮角化細胞によって再構築された3次元培養角膜モデル(EpiOcular)を用いて、モデル角膜表面に100%ジカプリン酸ネオペンチルグリコールを処理し、Draize法に従って眼刺激をスコアリングしたところ、眼刺激スコアは0であり、試験物質は非刺激剤として分類された

と記載されています。

試験結果はin vitroのみですが、共通して眼刺激性なしと報告されているため、眼刺激性はほとんどないと考えられます。

皮膚感作性(アレルギー性)について

試験結果はありませんが、重大なアレルギー(皮膚感作)の報告はみあたらないため、現時点では皮膚感作性(アレルギー性)はほとんどないと考えられます。

化粧品毒性判定事典による毒性判定について

化粧品成分名 判定
ジカプリン酸ネオペンチルグリコール 毒性なし

参考までに化粧品毒性判定事典によると、ジカプリン酸ネオペンチルグリコールは毒性なし(∗2)となっており、安全性データも合わせて毒性はほとんどないと考えられます。

∗2 毒性判定事典の毒性レベルは「毒性なし」「△」「■」「■■」となっており、△は2~3個で■1個に換算し、■が多いほど毒性が強いという目安になり、製品の毒性成分の合計が■4つ以上なら使用不可と判断されます。

∗∗∗

ジカプリン酸ネオペンチルグリコールはベース成分、エモリエント成分にカテゴライズされています。

成分一覧は以下からお読みください。

参考:ベース成分 エモリエント成分

∗∗∗

文献一覧:

  1. “Cosmetic Ingredient Review”(2017)「Safety Assessment of Monoalkylglycol Dialkyl Acid Esters as Used in Cosmetics」, <https://online.personalcarecouncil.org/ctfa-static/online/lists/cir-pdfs/FR735.pdf> 2017年12月27日アクセス.

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